「マルチーズは何時間お留守番できる?」
「留守番中に気をつけることは?」
「マルチーズを留守番させるときのおすすめグッズを知りたい」
最近では共働きをしている家庭が多く、愛犬を留守番させるケースも少なくありません。しかし、マルチーズの飼い主さんの中には、愛犬を留守番させることに不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、
- マルチーズの留守番トレーニング
- 留守番させる際によくあるトラブル
- マルチーズを留守番させるポイント
など、「マルチーズに留守番させる予定がある飼い主さん」向けに解説します。
マルチーズは長時間の留守番ができる?
マルチーズは遊び好きでおおらかな性格をしており、甘えん坊という一面も持っています。飼い主さんと一緒にいることを好む傾向があり、留守番はやや苦手です。また、飼い主さんが接し方を間違うと「分離不安」になり、1匹での留守番が難しくなる可能性があります。
一般的に犬が留守番できる時間は、約6~8時間とされています。マルチーズに限らず、群れで暮らしていた歴史のある犬は、単独で暮らしていた猫よりも留守番が苦手と考えてよいでしょう。
犬が留守番できる時間の長さは、性格や年齢によって異なります。とくに子犬の時期は、いたずらが多く、体調不良にもなりやすいので長時間目を離すことは難しいでしょう。
留守番トレーニングの方法
マルチーズに留守番をさせるときには、いきなり長時間1匹にさせることはおすすめできません。まずは短時間からでも1匹でいることに慣れさせることが大切です。
ここからは、マルチーズを留守番に慣れさせるためのトレーニング方法を紹介します。
- ケージやサークルに慣れさせる
- 飼い主さんがいない時間を作る
- 短時間の留守番の練習を始める
それぞれの手順について、詳しく解説していきます。
1.ケージやサークルに慣れさせる
マルチーズを留守番させるときは、ケージやサークルを使用してスペースを区切ることをおすすめします。ケージやサークルを使用せず、犬が部屋を自由に移動できる状態にすると、思わぬ事故が起こる可能性があります。愛犬に安全に過ごしてもらうためには、犬が留守番中に過ごせるスペースを区切ったほうがよいでしょう。
留守番のトレーニングは、ケージやサークルで過ごすことに慣れてもらうことから始めます。
始めはおやつなどを使用してケージ・サークルに誘導し、入ったらほめるを繰り返します。このときにケージに入ったからとドアを閉めて閉じ込めてしまうと、不安に感じた犬がケージに入ることを拒否するようになるため、注意しましょう。
スムーズにケージやサークルに入れるようになったら、おやつやおもちゃを使って、ケージやサークル内に入っている時間を長くします。ケージやサークルに慣らす際は焦らず、短時間から行うことが大切です。
2.飼い主さんがいない時間を作る
次に、飼い主さんは部屋を出ていき、愛犬が1匹でケージ・サークルの中で過ごす時間を作ります。
最初は1分程度の短時間から始めましょう。このときに、おやつやおもちゃを使用すると、慣れるのが早くなります。徐々に飼い主さんがいない時間を長くしていき、慣れさせていきます。
飼い主さんが部屋に戻るまでの間、愛犬が大人しくできていれば、よく褒めましょう。
3.短時間の留守番の練習を始める
飼い主さんがいない時間にも慣れてきたら、実際に留守番をさせてみましょう。
始めは30分程度の短い時間から練習します。いつも使っている毛布や飼い主さんのニオイの付いたものを用意すると、愛犬がケージやサークルの中でリラックスしやすくなります。
帰宅したときに愛犬が大人しくしていればよく褒めましょう。ただし、帰宅時に吠えている場合は、吠えるのをやめるまで待ちます。吠えている間に部屋に入ると、「吠えたら(飼い主さんが)帰ってきた」と犬が勘違いする可能性があります。
愛犬が落ち着いている間に帰宅するのが留守番を成功させるポイントです。
マルチーズの留守番でよくあるトラブル
ここからは、マルチーズを留守番させることでよくあるトラブルを4つ紹介します。
- 分離不安症になる
- 誤飲事故が起こる
- 家具を破壊する
- 吠え声が近所迷惑になる
それぞれのトラブルを詳しくみていきましょう。
分離不安症になる
分離不安症とは、飼い主がいなくなることに大きな不安を感じ、吠える・自傷行為・下痢・嘔吐などの症状があらわれる心の病気です。マルチーズは、甘えん坊の性格の犬が多く、分離不安症になりやすいとされています。
分離不安になると、飼い主さんがいない間に過度な不安を感じ、破壊行動や吠え、パニックなどを引き起こします。
マルチーズが分離不安にならないためには、日頃から接し方に注意が必要です。過度に甘やかしたり、飼い主さんと一緒にいる時間が長すぎたりする場合には、分離不安になりやすいといわれています。
マルチーズが突然の留守番で分離不安症にならないために、日頃から飼い主さんがいない時間を作るなど接し方を工夫しましょう。
誤飲事故が起こる
部屋で自由に動きまわれる状態のマルチーズを留守番させると、誤飲事故が起こる可能性があります。特に電池やボタン、人間用のおもちゃのパーツなどの小さな物は、犬が届く場所に置いておくと、興味本位で口に入れて飲み込むケースは少なくありません。
誤飲事故は最悪の場合、命に関わります。愛犬に安全に留守番をしてもらうためにも、ケージやサークルを用意することをおすすめします。
また、愛犬の飼育スペースには、マルチーズが飲み込みそうな物を置かないことも大切です。
家具を破壊する
カーテンを破る、コードを噛むなども留守番中によくあるトラブルです。家具を破壊する行動は、子犬や飼い主さんがいないことに強いストレスを感じる犬に多くみられます。
愛犬が破壊しそうな家具は、犬が届かない場所に移動させた方がよいでしょう。とくに電源コードは犬が噛むと感電の危険性があるため、愛犬が触れられない場所に移動させることが重要です。
家具の破壊行為も、マルチーズをケージまたはサークルで留守番させる習慣を付けることで予防できます。
吠え声が近所迷惑になる
犬によっては飼い主がいないことをストレスに感じ、留守番の間、吠え続けることがあります。マルチーズは小型犬ですが、吠え声は高くよく響きます。そのため、留守中のマルチーズの吠え声は、近所迷惑になる可能性が高いでしょう。
マルチーズが吠える場合は、部屋の防音対策が大切です。こちらの記事では留守中に犬が吠えるときの対処法をいくつか紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
➤【防音対策】留守番中の犬が吠える!ご近所の苦情トラブルを防ぐためにできること
マルチーズを留守番させるときのポイント
ここでは、マルチーズを留守番させるときのポイントを3つ紹介します。
- 室内の環境を整える
- 留守番前に運動させる
- 留守番に役立つグッズを活用する
留守番のときに役立つおすすめグッズもいくつか紹介しますので、マルチーズの留守番についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
室内の環境を整える
マルチーズを留守番させるときには、室内の環境を整えることが最も重要です。室内の環境でチェックしたいポイントは、以下のとおりです。
- 室温管理
- 清潔なトイレ
- 飲み水の用意
- 事故防止
4つのポイントをすべて解決すると、愛犬が快適に留守番できる可能性が高くなります。それぞれのポイントを詳しくみていきましょう。
室温管理
犬が快適に過ごせる室温は、21〜25度程度とされています。夏場の締め切った室内は、30度以上になることがあります。暑すぎる室温は熱中症の危険が高まるため、エアコンなどの空調を使用して25度以下になるように管理しましょう。
また、冬場も20度以下になるようであればエアコンの使用がおすすめです。マルチーズは長い被毛を持っていますが、シングルコートのため寒さにも弱い犬種です。愛犬が震えていたり、丸まって寝ていたりする場合は、室温を高くする必要があります。
春や秋では、日中と夕方で室温が大きく変化します。愛犬が自由に温度調整できるように、暖かい場所と涼しい場所を用意してあげましょう。
清潔なトイレ
飼い主さんが家を出る前に、トイレはきれいな状態にしておきます。犬はきれい好きなので、汚いトイレでは排せつをしない可能性があります。トイレが汚いまま留守番をさせると、トイレ以外の場所で排せつしてしまい、掃除が大変になるケースも多いでしょう。
とくに長時間の留守番のときには、愛犬に我慢をさせてしまうことになるので、トイレを清潔にしてから家を出ることが大切です。愛犬が少しでも快適に留守番できるように、清潔なトイレを用意しましょう。
飲み水の用意
マルチーズを留守番させるときには、いつでも水が飲めるように飲み水を用意します。ただし、食器などで水を用意すると、愛犬が誤って水をこぼしてしまうことがあるため注意しましょう。
飲み水を用意する際は、犬用のウォーターディスペンサーなどの利用がおすすめです。ここでは、おすすめの給水器を2つ紹介します。
1度の補充で2.8Lの水が入る大容量の給水器です。重量を利用した設計になっており、電源は不要。万が一、留守番中に停電したときでも使用できます。飲み口はやや高さがあるため、飲みやすくなっています。転倒防止設計なため、留守番中でも安心して飲み水が確保できます。
広い飲み口のお皿が付いた給水器です。ケージやサークルなどに取り付けて使用します。皿の水が少なくなると、自動的に給水します。ボトルには目盛りが付いているため、飲んだ水の量が確認できるのも嬉しいポイントです。マルチーズをケージまたはサークルで留守番させる人におすすめです。
事故防止
犬の留守番中によくあるトラブルは誤飲事故です。マルチーズを留守番させるときには、誤飲しそうなものを置いていないかチェックしましょう。
また、家具などにいたずらをする可能性もあるため、犬が噛みそうな家具は移動させる必要があります。大型の家具で移動できないときは、柵などで犬が届かないような工夫をしましょう。
こちらの記事では、犬が家具を噛むときの対処法を詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
➤家具の嚙み癖をなんとかしたい!犬が家具を噛む理由や対策を解説
留守番前に運動させる
留守番前に散歩などで運動すると、犬は精神的にも体力的にも満足して、留守番させやすくなります。運動をして疲れた後なので、留守番中に大人しく過ごしてもらいやすくなるでしょう。
多くの犬は、飼い主さんがいない間は寝て過ごしています。留守番が長時間になると運動不足になりやすくなるため、飼い主がいる間は遊びなどの運動をできる限り取り入れましょう。
留守番に役立つグッズを活用する
留守番中の愛犬の様子が気になるという飼い主さんは多いのではないでしょうか。とくに長時間の留守中となると、いたずらをしていないか、寂しがっていないかなど気になるでしょう。
愛犬を安心・安全に留守番させるには、留守番グッズの活用がおすすめです。今回は、留守番に役立つグッズを3つのカテゴリに分けて紹介します。
ペットカメラ
ペットカメラは、留守番中のマルチーズの様子を確認できる便利グッズです。最近ではペットの自動追尾機能や給餌機能、マイク・スピーカー内蔵などさまざまな機能が充実しているペットカメラが販売されています。
ペットカメラを選ぶ際には、遠隔で首振り操作ができたり、自動追尾機能があったりなど、動く犬を撮影できるか確認することが大切です。カメラが固定されている場合、愛犬がカメラに映らず、意味をなさない可能性があるので注意しましょう。
ここではおすすめのペットカメラを紹介します。
360度ビューで、ペットを鮮明に撮影できるペットカメラです。常にペットの照準を合わせる自動追尾カメラ搭載なので、遠隔での操作の必要がありません。また、アプリ操作によって、方向を決めておやつが飛び出す機能も内蔵しています。留守中の愛犬の様子をチェックしたいと考えている方におすすめです。
おもちゃ
おもちゃは、留守番中に退屈な時間を過ごす愛犬におすすめのグッズです。おもちゃを選ぶときは、長く遊べるか、簡単に破壊されないかなどのチェックが大切です。破壊したおもちゃの部品は、犬が誤飲してしまう可能性があるため、犬の性格や体型に合ったおもちゃを用意しましょう。
中におやつを入れられるおもちゃは、飽きることなく長時間遊ぶことができるのでおすすめです。また、飲み込んでも犬の体に害のないおもちゃであれば、よくおもちゃを破壊してしまう犬でも安心です。
ここでは留守中の愛犬におすすめのおもちゃを2つ紹介します。
おやつが出てくる穴の数を変え、難易度が選べるおもちゃです。穴の数は、4つ・2つ・1つの三段階に調整可能。フタを外しておやつを入れるだけなので、簡単に用意できます。留守番中に長く遊べるおもちゃを探している方におすすめです。
天然木のチップを固めて作ったおもちゃです。犬が噛んでも木屑が飛び散ることがないため、部屋が汚れることはありません。スモークチーズフレーバーで、飽きずに長時間遊べます。噛むことが好きな愛犬におすすめのおもちゃです。
ケージ・サークル
マルチーズを留守番させるときは、ケージやサークルを用意することをおすすめします。ケージやサークルの中で留守番させていると、誤飲事故や家具の破壊などのトラブルを防げます。
ケージやサークルは、最低でも90cm×60cmの大きさのものを用意しましょう。留守番中は自由に排せつができるように、ケージ・サークル内にトイレを設置します。狭すぎるケージだと、トイレや寝床のスペースが確保できないため、大きさには注意して選んでみてください。
形を自由に変えられる木製サークルです。扉には2段階のロックが付いており、愛犬に開けられる心配はありません。別売りパネルを購入することで拡張可能。コンパクトに折り畳みできるため、使用しないときは収納できます。形や大きさを変えられるサークルを探している方におすすめです。
トイレと寝床の間に仕切りドアがついたケージです。開閉・脱着可能な屋根が付属しており、愛犬の飛び出しを防止できます。トイレスペースと寝床スペースどちらにも扉があるため、掃除のときに便利です。屋根付きのケージを探している方におすすめです。
マルチーズが快適に留守番できる環境を整えよう
マルチーズは甘えん坊の性格をしており、留守番がやや苦手な傾向にあります。飼い主さんと離れることで、吠えやパニックを引き起こす「分離不安症」になりやすい犬種なので、接し方に注意が必要です。
マルチーズを留守番させるときには、ケージやサークルの利用がおすすめです。留守番中に犬を室内でフリーにしておくと、誤飲事故や家具破壊などにつながる可能性があります。ケージやサークルには、寝心地のよいベッドや清潔なトイレ、飲み水などを用意しておきましょう。
こちらの記事では、マルチーズが吠えるときの対処法を紹介しています。マルチーズの吠え声に困っている飼い主さんはぜひチェックしてみてください。