あにまるキャンパス

ブログ

猫が快適に暮らせる部屋の仕切り方|多頭飼い・脱走防止も解決!

「新しく迎えた猫がなかなか慣れてくれない……」
「猫同士の喧嘩が絶えない」
「玄関からの脱走が心配……」

猫と暮らしていると、このような悩みは尽きませんよね。

そんなときは、部屋を“仕切り”ましょう。

部屋を「仕切る」と聞くと、少し窮屈なイメージを持たれるかもしれませんが、仕切りは単に猫の行動を制限するためのものではありません。

縄張り意識が高い猫の習性に合わせた「仕切り」は、猫と飼い主さんそれぞれが快適な暮らしを手に入れられる有効なツールになります。

本記事では、二級建築士の筆者が「猫のための上手な空間の仕切り方」について解説します。

仕切りに最適な「おすすめのアイテム」もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

猫に「部屋の仕切り」が必要な3つの理由

猫に「部屋の仕切り」が必要な3つの理由

猫と暮らす上で「仕切り」が重要な理由は、主に次の3つです。

①猫の縄張り(テリトリー)を守るため

猫は縄張り意識の強い生き物です。

室内飼いの猫にとっては「自宅全体」が自分の縄張りになるのですが、なかでも「ここは絶対に安心」と心から安心できる“自分だけの安全な空間”を必要とします。

特にほかの猫や動物と暮らしている場合、猫は次のようなストレスがあります。

  • 縄張りを脅かされるストレス
  • 緊張や警戒心によるストレス
  • 一人になって落ち着けないストレス

仕切りを活用することで「猫同士やほかの動物との摩擦によるストレス」や「落ち着けない環境からくるストレス」を効果的に軽減できるのです。

②猫同士の争いを避けるため

多頭飼いの家庭では、猫同士の相性によって衝突や小競り合いが起こりがちです。

新入りの猫を迎え入れた直後や、猫同士の性格が合わない場合は、仕切りを活用してお互いに距離がとれる環境を作ってあげましょう。

特に、新しく猫を迎え入れる際は、新入り猫と先住猫それぞれが受ける「環境の変化によるストレス」を最小限に抑えるための配慮が必要です。

お迎え初日から数日間は、新入り猫用の部屋を用意したり、ケージを使用したりしながら、少しずつ行動範囲を広げていくことで、トラブルを予防できます。

③猫と飼い主さんの安全を確保するため

好奇心旺盛な猫にとって、家の中はさまざまな危険で溢れています。

  • 玄関からの脱走
  • キッチンでのやけど
  • 刃物によるケガ
  • 人間の薬や植物の誤飲

などなど……。

猫が入ると危険な場所や、外への脱走経路に物理的な「仕切り」を設けることで、事故やケガ、脱走を未然に防げます。

また、小さなお子さんがいるご家庭では、猫による思わぬケガやトラブルを防ぐために、生活動線を分けるなど“それぞれの安全を守る空間作り”が大切です。

猫がいる部屋の仕切りにおすすめな3つのアイテム

猫用の仕切りには、具体的にどのようなアイテムがあるのでしょうか?ここでは、タイプ別の仕切りアイテムを3つご紹介します。

にゃんがーど|ねこ専用のシンプルで上部な間仕切り柵

にゃんがーど|ねこ専用のシンプルで上部な間仕切り柵

「にゃんがーど」は、突っ張り式の猫専用脱走防止扉です。

設置のしやすさと、インテリアを邪魔しないシンプルなデザインが魅力です。

猫のジャンプ力に配慮されているのはもちろん、飼い主さんにとっても出入りしやすく、使い心地も抜群。

賃貸住宅にも手軽に導入でき、玄関や廊下、階段との仕切りにおすすめです。

AMILIEで商品を見る

ねこゲート|猫専用に開発されたおしゃれな室内ドア

ねこゲート|猫専用に開発されたおしゃれな室内ドア

住宅建材メーカーDAIKENの「ねこゲート」は、格子状の扉で、猫が外へ飛び出すのを防ぎます。

インテリア性が高く、開放感を演出できるデザインが特長です。

隙間のサイズや取っ手(ハンドル)など、猫がすり抜けたり、自分で扉を開けたりしないように、猫の特性を考慮した工夫が施されています。

これから新築を建てられる方や、リフォームをお考えの方に最適です。

AMILIEで商品を見る

リリーブ|玄関や窓からの脱走を防ぐ網戸

リリーブ|玄関や窓からの脱走を防ぐ網戸

セイキ販売の「リリーブ」は、丈夫で破れにくい素材の網戸です。
玄関やベランダの窓など、開け閉めの際に猫の脱走が心配な場所に適しています。

猫が爪で引っ掻いても破れにくく、見た目もスッキリ。通気性と防犯性を両立できます。

AMILIEで商品を見る

【目的別】猫が快適に暮らすための部屋の仕切り方

仕切りが必要な理由や目的は、猫の性格や状況など、家庭によってさまざまです。

ここでは、次の3つの目的別に「どのように部屋を仕切れば良いのか」を解説します。

①新入り猫や子猫を迎えたとき|ケージを利用

①新入り猫や子猫を迎えたとき|ケージを利用

先住猫がいるご家庭で、新しく猫を迎え入れる際は、いきなり猫同士を同じ空間に放ってしまうのはやめましょう。

縄張りをめぐる激しい争いが勃発するおそれがあります。

新入り猫を迎えるときには、次の手順を踏みましょう。

STEP①:お互いの姿が見えない状態で、匂いや音に慣れさせる
STEP②:格子状の仕切りやケージ使って対面させる
STEP③:徐々に同じ空間で過ごす時間を増やしていく

仕切りは、猫たちが安全な距離を保ちながら、お互いの存在をゆっくり受け入れるための緩衝材の役割を果たします。

上記のステップは、子猫を迎えるときにも応用できます。

先住猫がいない場合でも、まずは「新しい環境に“少しずつ”慣れてもらう」ことが重要です。

ケージや仕切りを活用し、子猫の様子を見ながら行動範囲を広げていきましょう。

Amazonで見る 楽天で見る あにまるキャンパスオンラインで商品を見る

②多頭飼いで猫同士の相性が悪いとき|空間を分ける工夫

②多頭飼いで猫同士の相性が悪いとき|空間を分ける工夫

猫同士の相性が悪く、ケンカが続く場合には、可能な範囲で「別々の空間」を用意するのが理想です。

たとえば、2階建て住宅であれば、1階と2階でそれぞれ猫のエリアを分けるなどの工夫が挙げられます。

多頭飼いについては、筆者の実体験を綴った下記の記事も合わせてご覧ください!

AMILIEで商品を見る

③脱走防止や危険エリアへの侵入を防ぎたいとき|ゲートを活用

③脱走防止や危険エリアへの侵入を防ぎたいとき|ゲートを活用

(イメージ)玄関のレイアウト

屋外への脱走リスクが高い玄関には、廊下との間にゲートを設置し「二重扉」のような構造を作りましょう。

万が一、玄関ドアを開けっぱなしにしてしまっても、ゲートが砦となって脱走を防げます。

はめ込みガラスや格子タイプの扉にすれば、猫の存在を確認しやすく、開け閉めの際に扉を猫にぶつけてしまう心配がありません。

また、刃物や火を使うキッチンも、猫にとって危険が多い場所です。

キッチンの出入口には、180cmほどの高さがあるペットゲートで塞ぐとよいでしょう。

ほかにも、人間の赤ちゃんがいる部屋や、猫アレルギーの家族がいる部屋など、常時立ち入りを制限したい場所にも仕切りは効果的です。

猫がいる部屋を仕切るときの3つのポイント

猫がいる部屋を仕切るときには、猫の特性を理解することが重要です。押さえてほしい3つのポイントを解説します。

①仕切りの強度と高さを確保する

猫は体長の約5倍の高さまでジャンプできる能力があります。

1.5mの高さを飛び越えることも珍しくありません。

仕切りを設置する際は、中途半端な高さにしてしまうと意味がないため、十分な高さがあるものを選びましょう。

仕切りに最適な高さ:1.8m以上(最低でも1.5mは確保)

柵などの仕切りを後付けする際は、猫が体当たりしても倒れない強度や、すり抜けられない格子幅にすることも重要です。

②通気性や採光に配慮する

仕切りで空間を分けると、風通しや日当たりが悪くなりがちです。

夏の熱中症予防や、冬の寒暖差を考慮した空間設計を心がけましょう。

仕切りのアイテムには、次のような要素を取り入れるのがおすすめです。

  • メッシュや格子、スリット入りのデザイン
  • ガラスやアクリル製の素材

猫だけでなく、飼い主さんにとっても快適に過ごせる環境づくりを目指したいですね。

③猫の動線を考慮する

仕切りを設置する際は、猫の普段の行動パターンを観察し、移動経路への配慮が大切です。

特に、以下の場所へのアクセスが妨げられないように注意しましょう。

  • 食事の場所
  • トイレ
  • お気に入りの休憩スポット
  • 遊び場

行き止まりを作りすぎず、猫がストレスなく各エリアへ行き来できるレイアウトを意識したいですね。

また、猫は日光浴を好むので、窓際の日当たりの良いスポットへの動線を確保できるのが理想です。

高い場所から周囲を見渡すのも大好きなので、キャットウォークのような高所への移動もできるようにしてあげましょう。

猫専用スペースでストレス軽減!快適空間の工夫

猫専用スペースでストレス軽減!快適空間の工夫

ご自宅のスペースに余裕がある方は「猫専用の部屋」を作ってみてはいかがでしょうか?

猫専用の部屋には、次のようなメリットがあります。

  • 自分だけのテリトリーで、猫の安心につながる
  • 猫のお世話が格段にラクになる
  • 家財への爪とぎやマーキング対策になる
  • 急な来客時の「避難場所」になる

猫専用の部屋作りに必要な広さやアイテムについては、下記の記事で詳しく解説しています。

【NG】猫の仕切りには向かないアイテム2選

ジャンプ力が高い猫には、仕切りのためのアイテムとして向いていないものが2つあります。

①人間の赤ちゃん用ベビーゲートやサークル

①人間の赤ちゃん用ベビーゲートやサークル

赤ちゃん用に作られたベビーゲートは、猫用の仕切りとしてはNGです。

犬であれば事足りるサイズですが、猫はジャンプで簡単に飛び越えてしまいます。

猫のいる部屋に使用する仕切りは、必ず猫専用のアイテムを選びましょう。

②ラティス

②ラティス

庭で使用する「ラティス」のように、隙間からすり抜けたり、足をかけてよじ登れるタイプは、猫の仕切りには向いていません。

脱走防止や仕切りとして使うアイテムの隙間は、成猫の場合、30〜40mm以下にしましょう。

ぜひ下記の記事も参考にしてみてくださいね。

DIYなら自分好みにカスタマイズできる!

さまざまな仕切りアイテムをご紹介しましたが、DIYであれば、猫の性格や体格、部屋の間取りなどに合わせて自由にカスタマイズできます。

市販品より、比較的安価で設置できるのも、うれしいポイントです。

猫用の仕切りとして使える「ペットゲート」の作り方については、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ:仕切りを有効活用して、愛猫との快適な住まいづくりを

一見、猫の行動を制限するように感じられる「仕切り」。

実は猫にとって「空間を仕切ること」は、危険から身を守り、リラックスできるテリトリーを確保するために必要なものです。

猫はジャンプ力があるので仕切りのアイテムも大きくなりがちですが、状況に応じて、まずは「ケージ」などの簡易的なものから仕切ってみてはいかがでしょうか?

今回ご紹介したアイテムや方法を参考に、猫や飼い主さんにとって快適な住まい作りを実現してくださいね。

この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
安美 サヨリ
    猫2匹と暮らす二級建築士。
    (キジトラ/男の子)(キジシロ/女の子)




    アプリでもっと使いやすく!

    ペットについての情報や
    お得で便利な機能をお届けするスマートフォンアプリ!

    ページの先頭に戻る