愛犬と生活する上で欠かせないのが、日々のお散歩。ですが、天候や飼い主さんの体調次第でお散歩に連れていけない日が続いてしまうこともありますよね。また、犬の性格によってはお散歩嫌いな子もいます。
とはいえ、犬にとって大事な運動時間であるお散歩ができないと、愛犬も運動不足になりストレスも溜まってしまいます。
そこで今回は、飼い主さんと一緒に楽しめる室内で体を動かせる運動方法や、運動器具・おもちゃを紹介します。
愛犬は室内でも運動が必要?
上述した通り、愛犬の運動というとお散歩を連想する方が多いかと思いますが、お散歩に加えて室内での運動は必要なのでしょうか?また、運動不足は愛犬にとってどのような影響があるのでしょうか?
犬にとって必要な運動量は、大型犬・中型犬・小型犬で異なりますが、運動不足が原因で肥満になったり、ストレスから来るさまざまな症状が見られたりすることもあります。
肥満は足腰や関節への負担になるだけでなく、糖尿病や肝機能の低下、呼吸器系の疾患の原因にもなり得ます。
また、過度なストレスが溜まることで体をたくさんかいたり、舐めて抜け毛につながったりしてしまうことも。その他、落ち着きがなくなるなどの異常行動を起こしてしまうこともあるのです。
お散歩で十分な運動時間が確保できていれば良いのですが、毎日となるとなかなか難しいもの...。そんなときに自宅でできる運動方法や室内遊びがあると、愛犬のストレスも発散でき、尚且つ飼い主さんとのコミュニケーションも深めることができます。
愛犬が心身共に健康で過ごせるよう、お散歩と室内での運動を上手に取り入れたいですね!
室内でできる運動とおすすめの運動器具・おもちゃ
では、具体的に室内で愛犬と安全に楽しく運動をするには、どのような方法があるのでしょうか?
室内は外に比べて広さが限られているので、部屋の広さに合わせて適切な運動方法、運動器具やおもちゃを取り入れましょう。
また、愛犬にとって室内での運動が「楽しい時間」「特別な時間」であることを認識させるため、できる限り運動器具やおもちゃは常に愛犬の目に入る場所に置いておくのではなく、都度片づけるようにすると良いでしょう。特におもちゃは「欲しいときにすぐに手に入れられるもの」という認識が植えつけられてしまうと、せっかくの楽しい時間の特別感・期待感が薄れてしまうので注意しましょう。
ここからは室内でできる運動方法と、その際に使う器具やおもちゃを紹介していきます。
引っ張り合いっこ
ロープやぬいぐるみなど、引っ張り合いっこ専用のおもちゃを用意し、飼い主さんと犬が引っ張り合い勝負をする遊びです。シンプルにできる遊びながら、犬を刺激して運動欲求を満たすことができます。
犬の噛む力は小型犬でも100キロ近く、大型犬では160キロ以上もあると言われています。ですので、引っ張り合いっこに使うおもちゃは簡単にちぎれない丈夫なものを選ぶようにしてください。また、愛犬が誤っておもちゃを飲み込んでしまわないよう、完全に口の中に入らない・咥えられない大きさのものを選びましょう。
引っ張り合いっこをするおもちゃは特定のものに限定しましょう。例えばタオルなどで遊んでしまうと、どのタオルでも引っ張って良いと認識させてしまい、トラブルの原因になります。
実際に遊ぶときは、1勝負ごとにおもちゃを離すよう訓練します。最初はなかなかおもちゃを離してくれないこともあるので、おやつとおもちゃを交換するように慣らすと良いでしょう。
愛情教育玩具テニスロープS
ロープ側、ボール側も噛みやすいおもちゃで、引っ張り合いしやすい形状です。また、ボールが付いていることで遠くに投げやすいので、後に紹介する取ってこい遊びでも活躍します。サイズ展開もあるので、愛犬の犬種や大きさに合わせて選べるのもうれしいですね。
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ペットトイ エビ天
小型犬~中型犬におすすめなおもちゃです。衣はモコモコとした素材で噛みやすく、噛むとカシャカシャ、キュッキュッと音が鳴り、愛犬の欲求を満たすことができます。消耗品なので、中綿が見えてきたらすぐに取り上げて、綿を飲み込んでしまわないように注意しましょう。
ビジーバディ グリッピンタグ用ロープ
持ち手が付いているので、飼い主さんも引っ張りやすい設計です。生地も硬すぎず、愛犬が噛みやすい素材なのもうれしいポイントです。
取ってこい遊び
おもちゃやボールを投げ、それを愛犬に取ってこさせる遊びです。室内の広さに応じて、おもちゃやボールを部屋の隅まで遠くに投げたり、近くに落としたりして「次はどこに落ちるだろう」というワクワク感を感じさせてあげると楽しさも倍増します。
実際に部屋の中を動き回る遊びなので運動性が高く、特に運動不足が気になるときに取り入れるとストレスの発散にもなり良いでしょう。
犬によってはおもちゃを追いかけても、それを飼い主さんのところまで持ってきてくれないこともあるので、おもちゃ自体にロープをつないで、投げたら引っ張って自分のもとに戻せるようにするなど工夫するのも良いですね。
飼い主さんが投げたものをダイレクトにキャッチさせる場合は、愛犬が丸飲みしないサイズのものを選びましょう。
ソフトノーパンクボールSS
「ノーパンク」という商品名の通り、噛む力の強い愛犬でもなかなか壊れないボール状のおもちゃです。水に浮く素材なので、室内だけでなく水遊びの際にも活躍します。小さめのサイズなので、超小型犬から小型犬向けです。
タオルフリスビー
布製のフリスビーは軽いので、飼い主さんも遠くまで投げやすく家具や扉にぶつかっても傷をつけてしまう心配もありません。一部がロープ地になっているので、愛犬もくわえやすい形状です。
バランスマットやバランスボール
人間もバランスボールなどを使って体幹を鍛えることがありますが、犬も同様に不安定な場所に立たせたり歩かせたりすると、身体がバランスを保とうとし、体幹アップが期待できます。実際に犬用のバランスボールは、手術後のリハビリや筋力アップを目的として医療的にも取り入れられているそうです。
また、犬はバランスボールやマットを掴みながらバランスを保とうとするため、グリップ力を高めるトレーニングにもなり、踏ん張る力を強化することもできます。
Living with Pets 犬用 バランスディスク
小さめのサイズなので小型犬も安心して使えるバランスディスクです。空気の入れ具合によって不安定さが変わるので、最初のうちは空気の入れすぎには注意しましょう。最初は前脚だけをバランスディスクに乗せます。犬は後ろ脚の筋力が落ちやすいので、トレーニングを習慣化することで脚の筋力アップにつながります。
こちらの商品を使う際は、愛犬の姿勢管理が重要になります。使い方、取り扱い方に十分注意してください。
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FitPAWSパウポッド
パウポッドはポッド型のバランスボールで、4つのポッドに前後の脚を乗せて立つことで四肢のバランス力・筋力をアップさせるアジリティグッズです。
最初から全部の脚を乗せるのはなかなか難しいので、始めのうちは前脚だけ、もしくはハーネスなどを使いながら飼い主さんがサポートをしてあげると良いでしょう。
ここで紹介したようなグッズがない場合でも、ふかふかの枕やクッションなどを大きめのバスタオルや毛布で包み、その上に犬を立たせてあげるだけでも簡易的なバランスマットになります。まずは自宅にあるもので挑戦して、愛犬の様子を見ながら難易度を上げていくと、恐怖心を与えづらく、無理なくトレーニングを進めていけるでしょう。
アジリティ
アジリティとは、飼い主さんが犬に指示を出しながら、順番通りに障害物が置かれたコースをクリアしていくスポーツのこと。競技としてのアジリティは、コースをクリアするまでにかかる時間を競います。
一般的には屋外で行うことが多いアジリティですが、室内でも簡易的なコースを作って楽しむことができます。お散歩では満たせない刺激を与えることができるため、犬の知育になるだけでなく、飼い主さんと一緒に行うスポーツなので愛犬との一層深いコミュニケーションを図ることもできます。
また、なんとなく大型犬のためのスポーツという印象を持っている方も多いですが、チャレンジするのに犬種や体の大きさは関係ありません。小型犬から大型犬まで楽しく取り組めるスポーツです。
アジリティには「くぐる」「渡る」「台に乗る」「登る」「跳ぶ」という基本動作を伴う障害物があり、近年は室内でも取り入れられる簡易的なグッズが登場しています。
Sippole アジリティ ハードル
バーは柔らかい素材で出来ており、取り外し・高さ調節も可能です。
最初は飼い主さんと一緒に支柱の間を通ることから始めましょう。おやつなどで誘導すると、怖がらせずにハードルに慣れさせることができます。
Sippole アジリティ スラローム
柔らかいウレタン素材で、ぶつかったり倒れたりしてもケガをする心配がありません。倒れても音がしないので、マンションなどにお住まいの方でも安心です。
はじめはバーの間隔を広くし、徐々に幅を狭めていくことで難易度が上がります。
Sippole アジリティ トンネル
愛犬がトンネルを通過中にトンネルが転がってしまわないように、転がり防止のクッションが付いています。
短く縮めることができるので、最初のうちはリング状に縮めたトンネルをくぐる練習から始めると良いでしょう。
大会出場を目指すなど本格的な方針であれば専門の教室でのトレーニングが必要になりますが、室内での運動としての目的であれば、安全性を第一に、ぶつかったり失敗したりしてもケガをしないよう、柔らかく軽い素材で作られているものを選ぶと良いでしょう。
また、例えばハードルであれば、まずは飼い主が足を伸ばして座った状態で、足の上をジャンプして跨がせたり、トンネルであれば開いた段ボールで短いトンネルを作ってくぐらせてみたりするなど、手軽な方法で挑戦させるのもおすすめです。
ランニングマシン
人間が通うジムやフィットネスクラブで見られるランニングマシンですが、実は犬用のものも登場しています。長期間にわたって散歩ができず運動不足になっている場合やダイエット中の愛犬のために使用を検討するのも良いでしょう。
犬用ランニングマシンってどんなもの?使うシーンや注意点を紹介
室内で運動するときのポイント
危険なものは事前に片づける
運動やおもちゃに夢中になると周りが見えなくなり、思わぬケガをしてしまうこともあります。室内で運動をするときは、あまり物がない部屋を選んだり、角が鋭いものや犬の足元ほどの高さに置いてあるもの、壊れたら困るものや、コード類などを片づけてから行うようにしましょう。
床で足が滑らない工夫をする
一般的なフローリングは犬にとっては滑りやすく、実は足や関節に負担がかかりやすいのです。特に運動時は走ったりジャンプしたりするときの足腰への負担がかかりやすいので、滑りにくいマットやフロアタイルを敷いたり、ワックスをかけたりしておくと安心です。
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あまり興奮させ過ぎない
運動性が高い室内運動は、犬が興奮状態になりやすく行動のコントロールが効きにくくなることもあります。また、興奮状態が長く続くと飼い主さんの言うことを聞かなくなることもあるので注意しましょう。
このようなことを防ぐためにも、長時間に渡って運動させるのではなく10分運動したら小休憩を挟むなど、クールダウンの時間を設けるようにしてあげましょう。
室内でも飼い主さんと一緒に楽しい運動時間を過ごしましょう!
今回紹介した室内での運動は、どれも飼い主さんと愛犬が一緒に行うもの。健康維持のための運動としてはもちろんですが、室内での飼い主さんとのコミュニケーションの時間を増やすことにもつながります。
紹介したおもちゃや器具は、まずは自宅にあるものや身近に手に入るもので代用できるものもありますので、工夫して愛犬との室内運動時間を設けましょう!