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猫がストレスを感じる音とは?おすすめの静音家電や窓への対策をご紹介

犬や人間よりも聴覚が優れている猫は、ちょっとした音にも敏感です。

 

普段、飼い主が何気なく発している音に対して、想像以上にストレスを感じてしまっていることも……。

 

愛猫がストレスなく元気に過ごせるように、不快な音はできるだけ軽減させたいですよね。

 

今回は、静音性に優れたおすすめの家電や、外からの音が侵入しやすい開口部への対応策についてご紹介します。

 

猫は犬よりも優れた聴覚を持っている

猫はとても耳の良い動物です。

 

猫の耳が聞き取れる「可聴範囲」は高音域に強く、人間には聞こえない超音波も認識することができます。

 

周波数で表すと25Hz~7万8千Hz(ヘルツ)で、これはネズミや昆虫などの獲物が発する音域と重なっています。

 

外の世界に住む野良猫は、この聴覚を頼りに獲物の狩りを行っているのです。

 

ちなみに犬の場合は65Hz~5万Hz、人間の可聴域は20Hz~2万Hzなので、高音域は犬よりも猫の方が得意としており、逆に低音域については猫よりも人間の方が優れています。

 

一般的に、猫が声の低い男性よりも女性の声を好む傾向があるのも、この可聴域が関係しています。

 

猫が嫌がる音ってどんな音?

 

耳の良い猫がストレスを感じる音はいろいろあります。

 

次の表に、猫が嫌がる音の事例をまとめました。

 

猫が嫌がる音

機械的な音

掃除機、ドライヤー、インターホン、工具(電動ドライバーなど)、防犯ブザー

轟音(ごうおん)

雷の音、花火の音、工事の音

人間から

発せられる音

甲高い声、大きな声、低い声、くしゃみ、手を叩く音、子どもの騒ぐ声

金属音

鍵同士が触れ合う音、金属ハンマーで釘を打つ音

他の動物の声

犬の遠吠え、他の猫がケンカをしている声

その他の音

超音波(猫よけグッズに使われている)、破裂音(風船が割れる音など)

 

これらはあくまで一例です。

 

猫の性格によって、怖がったりストレスを感じたりする音には、程度や種類に差があります。

 

猫が音によってストレスを受けるとどうなる?

嫌いな音によって猫がストレスを受けた場合、さまざまな「ストレス反応」が出ます。

 

そのストレスは、「身体に表れる反応」「行動に表れる反応」「飼い主との関係に表れる反応」の3つに分類されます。

 

【注】ここに挙げるストレス反応は、猫の性格などにより個体差があります。

①身体に表れるストレス反応

  • 心拍数が増え、呼吸が乱れる
  • 落ち着きがなくなる
  • 身体がこわばる
  • 唾液が増える
  • 食欲や代謝に影響を及ぼす(体重の増減など)
  • 抜け毛が増える
  • 毛並みが乱れてツヤがなくなる
 

②行動に表れるストレス反応

  • 安全な場所を求めて隠れる
  • 急に走り出して逃げようとする
  • 不安や恐怖を感じ、身体を丸めて身を守ろうとする
  • 必要以上に自分を舐める「過剰グルーミング」をしてしまう
  • トイレに行く回数が減る
  • トイレ以外の場所で粗相をしてしまう
  • これまで遊んでいたおもちゃに対して興味を失う
 

③飼い主との関係性に表れるストレス反応

  • 激しく威嚇したり、唸り声を発したりと、攻撃的になる
  • 飼い主を避けて、隠れるようになる
  • ボディタッチを嫌がる
 

上記に挙げたようなストレス反応が慢性的にある場合には、獣医師に相談し、適切なケアをしてあげましょう。

 

嫌な音から猫を守る!生活音と外部から侵入する音への対策

 

嫌がる音から猫を守るためには、室内で発せられる「生活音」と、外部から侵入する「不可抗力の音」に分けて、それぞれ対策を取る必要があります。

 

“生活音”への3つの対策

生活音については、いずれ猫も慣れていくものです。

 

それでも、飼い主ができる範疇で対策をしてあげることで、猫のストレス緩和につながります。

 

ここでは、生活音への対策について3つご紹介します。

 

生活音への対策①:逃げ場を用意してあげる

家電の音や、小さな子どもの泣き声などは、日常生活を送る上でどうしても防ぎきれない音ですよね。

 

猫が音の発信源から逃げられるよう、押し入れやクローゼット、段ボールの中など、安心できる場所を用意してあげましょう。

 

また、猫は大きな声も苦手なので、飼い主さん自身が日頃から優しい声で話すように心がけてあげることも大切です。

 

生活音への対策②:静音タイプのドライヤーや掃除機を使う

大きな音がする代表格の家電「ドライヤー」と「掃除機」を、静音タイプに変えてみましょう。

 

一口に「静音」といっても何を基準にしたらよいか分からない……という方に向けて、音の大きさの目安を次の表にまとめました。

 
音圧レベル(音の大きさの目安)

非常に

うるさい

100dB

電車が通る時の高架下、車のクラクション

90dB

犬の鳴き声、騒々しい工場内、救急車のサイレン

80dB

地下鉄の車内、道路の交差点、ピアノの音

うるさい

70dB

掃除機の音、騒々しい街頭、セミの鳴き声、ドライヤー

60dB

普通の会話の声、インターホンの音

普通

50dB

家庭用エアコンの室外機、静かな事務所

40dB

閑静な住宅地の昼、図書館内、しとしと雨、小鳥の声

静か

30dB

深夜の郊外住宅地、鉛筆での執筆

20dB

雪が降る音、呼吸の音、ささやき声、木の葉の触れ合う音

 

ちなみに、猫の鳴き声は約75dBといわれています。

 
おすすめの静音ドライヤー

一般的なヘアドライヤーの音は、平均で約70dB~100dBありますが、静音タイプのドライヤーだと、50dB~60dBまで騒音を抑えられます。

 

ここではおすすめの静音ドライヤーを、2つご紹介します。

 

【注】表示価格は2023年8月現在のものです。

 
【静音ドライヤー】TESCOM

画像引用:マイナスイオンヘアードライヤー|TID730|美容・キッチン家電のテスコム

 

TESCOM マイナスイオンヘアドライヤー TID730

価格

3,410円(税込)

メーカー

TESCOM

騒音値

50dB(TURBO-NightモードON)
64dB(TURBO-NightモードOFF)

 

マイナスイオンを搭載したヘアドライヤーです。

 

プッシュ切替式のスイッチで、Nightモードを切り替えることで、騒音を50dBまで抑えることができます。

 

NightモードをONにしたTURBO時の温風温度は約115℃です。

 

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【静音ドライヤー】Panasonic

 

画像引用:ヘアードライヤー イオニティ EH-NE5C 商品概要 | ヘアーケア | Panasonic

 

Panasonic ヘアードライヤー イオニティ EH-NE5C

価格

4,820円(税込)

メーカー

Panasonic

騒音値

49dB(SET時)

55dB(TURBO時)

 

こちらの商品も、マイナスイオンを搭載しています。

 

手元のスイッチで、TURBO・SET・COLD・OFFを切り替えます。

 

TURBO時の温風温度は約105℃です。

 

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おすすめの静音掃除機
 

掃除機には、紙パック式やカプセル式など様々なタイプがあります。

 

猫を飼っているご家庭では、換毛期には特に掃除機を使用する頻度が多くなると思いますので、吸引力が持続しやすい「サイクロン式」をおすすめします。

 

さらに、猫の毛がからまりにくいヘッドブラシを選ぶと良いでしょう。

 

ここでは、おすすめの静音掃除機を「キャニスタータイプ」と「スティックタイプ」の2種類に分けてご紹介します。

 

【注】表示価格は2023年8月現在のものです。

 
【静音掃除機】キャニスタータイプ

画像引用:サイクロン式キャニスター掃除機 MC-SR610K・MC-SR41K 商品特長

 

Panasonic サイクロン式キャニスター掃除機 MC-SR610K

価格

73,700円(税込)

メーカー

Panasonic

騒音値

約59dB~62dB

 

2023年8月下旬に最新型が発売予定の商品です。

 

髪の毛やペットの毛がほとんどからまない「からまないブラシ」を搭載。

 

騒音値は最大で約62dBで、人の話し声と同じくらいの大きさです。

 

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【静音掃除機】スティックタイプ

 

画像引用:充電式クリーナ CL286FDRFW/株式会社マキタ

 

マキタ 充電式クリーナー CL286FDRFW

価格

38,840円(税込)

メーカー

マキタ

騒音値

約66dB(パワフルモード時)

※カプセルタイプや紙パックタイプは65dB

 

2023年最新モデルです。

 

1回の充電で、パワフルモードだと約8分、強モードで約15分、標準モードで約21分の連続使用が可能。

 

低騒音化を実現する「流路構造」で、パワフルモードであっても約66dBまで音を抑制できます。

 

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生活音への対策③:インターホンの音を最小に設定する

インターホンの音も、多くの猫が嫌がる音ではないでしょうか?

 

「インターホンが鳴る=知らない人が家にやってくる」ということがちゃんと分かっているため、警戒心を強めるのかもしれません。

 

我が家のメスの小町も、子猫の頃よりは大分慣れてきたものの、未だにインターホンの音が鳴ると逃げて行ってしまいます。

 

警戒心の強い猫を驚かせないように、インターホンの音はできる限り小さくしてあげると良いですね。

 

しかし、音量を最小にしてしまうと、別の部屋にいるときに鳴ったことに気付かない恐れがあります。

 

インターホンの音を最小にしつつ、来客にちゃんと気付ける解決策のひとつが「スマホ連動タイプ」への交換です。

 

画像引用:VL-SWD505KS | 商品一覧 | インターホン・テレビドアホン | Panasonic

 

スマホを持ち歩いていれば、モニター親機がない部屋にいるときや、外出時でも来客に対応することができます。

 

インターホンの交換は、家電量販店や工務店などに相談してみましょう。

 

屋外からの“不可抗力の音”への3つの対策

家の外から響いてくる音は、防ぐことができない「不可抗力」の騒音です。

 

雷や花火、工事中の音などが挙げられます。

 

我が家の猫たちも花火の音が一番苦手なようで、家の近所で花火大会が開催されると、普段物怖じしないオスの小次郎も挙動不審になり、クローゼットや段ボールの中などに隠れて出てきません。

 

屋外からの音の多くは、窓などの開口部から家の中に伝わってくるため、しっかりとした「防音対策」が重要です。

 

防音対策には「遮音」と「吸音」の2種類があります。

 

防音対策

遮音

空気中に伝わってくる音(空気音)を遮断すること

吸音

音を吸収することで、音の反射を防ぐこと

 

より防音効果を高めるためには、遮音と吸音を両方を組み合わせて対策することが大切です。

 

ここからは、難易度別に3つの対策法についてご紹介します。

 

対策難易度【低】:遮音性能のあるカーテンに取りかえる

外からの音を防ぐには、遮音性の高い厚手のカーテンを取り付けると良いでしょう。

 

遮音カーテンで対策できるのは、空気を通して伝わってくる「空気音」で、話し声やペットの鳴き声など、主に中~高音域の音です。

 

厚手のカーテンによる対策は、防音だけでなく遮熱効果もあるため、お部屋の冷暖房の効率を高める相乗効果が期待できます。

 

対して、マンションの上階から伝わる音や、物を落とした音や歩行音、工事の騒音などの「固体音」と呼ばれる低音域の音は、カーテンで防ぐのは難しいとされています。

 

対策難易度【中】:換気口に防音部材を取り付ける

画像引用:DAIKEN エアスマート 自然給気用サイレンサー 100Φ 【業者様専用品】

 

意外と知られていないのが「換気口」からの音の侵入です。

 

2003年に、建築基準法の改正によって「すべての建物に対する24時間換気の設置義務化」が法令で定められました。

 

出典:国土交通省 改正建築基準法

 

24時間換気設備を作動していることで、家の換気口は常に開かれており、外部からの音が侵入しやすい状態に……。

 

この場合、換気口からの音の侵入を防ぐには「サイレンサー」の設置が有効です。

 

サイレンサーとは、換気口の内部に反射板や吸音材を取り付けることで、外部からの騒音による空気の振動を反射したり吸収したりするものです。

 

外で遊ぶ子供の声や自動車、セミの声など、やや高い周波数の騒音に対応しています。

 

サイレンサーには様々な商品が市販されており、DIYで取り付けることも可能です。

 

しかし、換気口を脱着する必要があるため、より安全に設置するためには専門業者に依頼することをおすすめします。

 

24時間換気システム 自然給気用サイレンサーΦ100

価格

2,860円/梱(税込)

メーカー

DAIKEN

サイズ

100Φ W80×D94.5×H94.5(mm)

本体

ABS樹脂

消音材

ポリエチレンフォーム

 

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対策難易度【高】:内窓を取り付ける

画像引用:【LIXIL】インプラス for Renovation

 

内窓とは、今ある窓の室内側に新たに窓を取り付ける「二重窓(二重サッシ)」のことです。

 

内窓を取り付けることで、窓と窓の間に空気層ができ、外部からの音を80dB(交通量の多い道路の騒音レベル)から40dB(図書館内レベル)にまで遮音してくれます。

 

出典:インプラス(内窓)の特長 - 遮音性アップ 【LIXILオンラインショップ】

 

内窓以外に、窓そのものを「防音サッシ」に変える方法もありますが、窓枠ごと交換する必要があるため、場合によっては外壁を壊さなければいけないなど大掛かりな工事になってしまう可能性があります。

 

内窓であれば比較的簡単に取り付けられるので、工期やコストを抑えられるのが利点です。

 

また、内窓は防音効果があるだけでなく、遮熱対策にもなるので、省エネアイテムとしても注目されています。

 

窓が二重になることで、開閉するための動作が2回に増えてしまうのがデメリットとも感じられますが、この手間が防犯対策になり、猫の転落・脱走防止につながるのです。

 

苦手な音でストレスを感じたら、発散させてあげることも大切

 

音の侵入に対する対策も大事ですが、愛猫がストレスを感じてしまったときに「ストレス発散」できる環境を整えてあげることも、とても重要です。

 

ぜひ、次の4つの方法を試してみてください。

 

①飼い主と一緒に思いっきり遊ぶ

猫にとって、飼い主と一緒に遊ぶことが何よりのストレス発散になります。

 

猫じゃらしなどで一緒に遊んで、思いっきり身体を動かしてあげましょう。

 

やさしく撫でたり、ブラッシングしたり……猫が甘えたいタイミングに合わせてスキンシップをとってあげることも大切です。

 

≪関連記事≫【猫の運動不足】年齢や猫種別の適切な運動量とは?|運動不足解消のおもちゃやグッズもご紹介!

 

②キャットタワーなど、高いところを用意してあげる

猫は、高いところに居るだけでもストレス発散できる生き物です。

 

愛猫の体格や運動能力に合わせて、キャットタワーやキャットウォークを設置してあげましょう。

 

≪関連記事≫【おしゃれなキャットタワー】北欧インテリアに合う!おすすめ12選

 

③思う存分バリバリできる爪とぎを用意してあげる

猫の習性でもある「爪とぎ」は、武器のメンテナンスとしてだけでなく、気分転換やストレスを発散するための行為でもあります。

 

いつでもどこでも、気が向いたときにバリバリと爪を研げるよう、お気に入りの爪とぎを用意してあげましょう。

 

≪関連記事≫【猫の爪とぎ】好みに合わせて選ぼう!素材や設置場所別のおすすめ17選

 

④好きなおやつをあげる

美味しいおやつを食べているときは、人間だけでなく、猫にとっても至福のひとときです。

 

嫌なことがあったときには、愛猫の好きなおやつを用意して慰めてあげましょう。

きっと喜んでくれるはずです!

 

まとめ:住環境を整えて、猫を嫌な音から守ろう!

猫は飼い主と生活していくにつれ、だんだんと苦手な音にも慣れてきます。

 

我が家の猫たちも、最初はさまざまな音に対して敏感でした。

 

それが今では、幼児がキャーキャー大騒ぎしている横でゴロンとお腹を出して「撫でろ!」と甘えてきたり、ドライヤーをしているところにわざわざやって来てくつろいでいたり。

 

大きな音にも意に介さず、のびのび生活しています。

 

しかし、雷などの突発的な音や、来客を知らせるインターホンの音は未だに慣れないようです。

 

本格的な防音対策は、リフォームレベルの大掛かりな手間が発生しますが、それ以外にも工夫次第で愛猫をストレス音から守ることは可能です。

 

家電を静音タイプにしたり、カーテンを厚手のものに新調したり、お気に入りの逃げ場を確保してあげたり……まずはできることから始めてみましょう。





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