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1200年前に猫が陶器に残した爪跡が見つかる


猫はいつの時代も、たとえ1200年前であろうとも、前足をふみふみするのが好きだったということを歴史の遺物が証明している。

エルサレム旧市街の郊外にあるシオン山で発掘された陶製の容器の破片に、猫の深い爪の跡が残っているのを、ノースカロライナ大学のシモン・ギブソン歴史学科長率いる研究チームが発見した。

研究所で調べたところ、ワインや水、オリーブオイルを入れていたと思われる水差しのような容器の破片であるとわかった。
人間は古代から猫を飼ってきたため、猫の足跡は古代の土器、特にローマ時代の屋根などに多く見られる。しかしここでは、猫の爪が前例のないほど食い込んでおり、前脚の跡も残っている。
つまりこれは、猫が窯で焼く前のまだ粘土状の水差しに「いたずら」をしたことを示している。現代でいうなら、乾く前のコンクリートの上を猫が歩いて足跡が残ってしまったのと似ている。
その猫は粘土の感触が気持ちよくて、ついつい赤ちゃんのときの癖で足をふみふみしてしまったのかもしれない。専門家は、おそらく猫は水差しの縁にもたれかかり、日向ぼっこをしながら水差しにしがみついていたのだろうと推測している。

エルサレムはユダヤ教徒やキリスト教徒にとっての聖地であるだけでなく、歴史的に猫をモスクに入れるほど可愛がっていたイスラム教徒にとっても多文化的な拠点であった。
今のところ、この破片の背後にある陶工がどの文化的背景に属していたのかについての手がかりは何もないと言うギブソン氏。「この層から出土したほかのすべての陶器の破片を詳細に調査するつもりです。何が見つかるかわかりませんよ」と微笑んでいる。

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