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AI技術でペットの命を救えるか?


日進月歩の勢いで精度を高めているAI技術は、動物の病気発見にも役立っているようだ。

イギリスに住むアンシア・スレイドさんは、7歳の愛猫ブロッサムの体を蝕んでいたガンをAIのおかげで見つけることができた。
「鼻水が出ていて、ちょっとした風邪だと思ったのですが、鼻血が出始めたので、助けが必要だと思いここに連れてきました」と言うアンシアさん。
訪ねたのはハートフォードシャー州とケンブリッジシャー州の境にある病院で、動物の病気の診断を早めるためにAIを使用している。AIによる発見が遅れていたら、ブロッサムは今頃この世にはいなかった可能性が高い。

臨床責任者であるデイヴィッド・ホワイト博士は、AI技術によって診断がより正確になると考えている。
「昨日、厄介な腫瘍のある犬を診察しました。AIがなければ、腫瘍とおそらく犬の足の指の一部を切除しなければならなかったでしょう。しかし、AIのおかげで自然に良くなる腫瘍だとわかりました」と言うホワイト博士。

これまでは試行錯誤の繰り返しで、ある治療法を試してみて、効果がなければまた違う方法を探るというやり方が一般的だったが、AIを使えば、より正確な診断と治療をすることができる。初回の治療でうまくいく可能性が高くなり、飼い主の金銭的、精神的な負担も減る。

具体的にAIがどのように診断するかというと、まず患者であるペットのサンプルを採取して顕微鏡で調べるのだが、人が手作業で検査をする代わりにAIが分析し、懸念のある領域にはフラグが示される。その情報は病理医などの専門家に送られ、24時間365日体制で迅速な診断が行われる。以前は通常4日かかるところが、2、3時間で結果が出るというから驚きだ。

このAI技術はガンだけでなく、尿結石やそのほかの感染症、アレルギーなど、さまざまな異常をつきとめるのに貢献している。結果が出るのが早いのでその分迅速に治療ができ、ペットの回復を早めることができる。

とはいえ「この技術は責任を持って使用されなければならず、獣医師は患者の診断と治療の最終決定者であり続けなければならない」と言うホワイト博士。どれだけすばらしい人工知能であっても、そのデータを使って飼い主と向き合い、最良の治療法へと導くのはやはり生身の人間であることに変わりはない。

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