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ウクライナで負傷した犬が警察犬として再出発


いまだに続くウクライナとロシアの戦闘によって、人間だけでなく動物たちも犠牲になっている。
3歳のジャーマンシェパード犬「ランボ」もその犠牲者だ。ランボはウクライナ兵に付いて戦争の前線にいたときにロケット攻撃を受け、顔半分を負傷する致命傷を負った。

ランボはすぐさま緊急手術を受けたが、頭蓋骨と顎をひどく損傷し、右耳を失っていた。しかし2度の手術と8ヶ月にわたるリハビリを経て元気に回復することができた。

その後ランボは警察のリハビリ施設で訓練を受け、ほかの犬や子供、障がい者、高齢者との関わり方を学んだ。訓練初期から明らかだったのは、ランボは子供が大好きだということだ。
現在はハンガリーで警察犬として、犯罪防止のプログラムを担う課で働いている。このプログラムでは、青少年に向けて忍耐強さを身につけ、他者を敬うことが犯罪の抑止につながると教えている。

「悲しいですが、この頃の子供たちは眼鏡をかけているから、歯の矯正をつけているから、耳の形が違うからと言ってお互いを馬鹿にしたりあざけったりします。ただ自分と違うからというだけの理由で。しかし、片耳を失ったランボと触れ合うことで、見た目は違ってもほかの犬と同じなんだということをわかってほしいと感じます」と、ランボと任務を共にする警察官は話す。

戦火を生き抜き、新たな人生を歩み始めたランボ。言葉は話せなくとも、未来を担う子どもたちに多くの大切な教訓を伝えることができるだろう。

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