
短い足と愛らしい姿で人気のマンチカン。
独特な体型ゆえに「キャットタワーって必要?」「普通のタワーでも使える?」と疑問を抱く飼い主さんも多いのではないでしょうか?
マンチカンも他の猫と同様に、高い場所への上り下りが大好きです。
ただし、足の短いマンチカンがケガをしないために、注意すべきポイントがあります。
本記事では、二級建築士の筆者が、マンチカンの特性を解説し、短足の猫ちゃんでも快適に遊べるキャットタワーの選び方をご紹介します。
記事の後半では、おすすめのキャットタワーもご紹介しますので、参考にしてみてくださいね!
マンチカンの特性
マンチカンの大きな特徴は、なんといってもその「短い足」です。胴体は比較的しっかりしており、筋肉質なので、足が短いながらも、ジャンプ力は他の猫種に劣りません。
好奇心旺盛な性格で、おもちゃや飼い主さんと遊ぶことが大好きです。
一方で、足腰へ負担がかかる運動や“高すぎる”場所へのジャンプは苦手な一面もあります。
そもそもマンチカンにキャットタワーは必要なのか?
結論からいうと、マンチカンにもキャットタワーは必要です。短足な猫ちゃんでも、キャットタワーが重要な理由を3つご紹介します。
運動不足解消
マンチカンは太りやすい猫種です。肥満防止という点からも、日頃からの適度な運動は欠かせません。
「高いところが好き」という、猫の習性を活かしたキャットタワーは、上下運動を促すのに適したアイテムです。
短い足に長い胴体、という見た目から「マンチカンは運動が苦手そう」と思われがちですが、実は機敏に動けるため、キャットタワーは積極的に導入してあげましょう。
ただし、身体的な特徴から足腰に負担がかかりやすい体質なので、ステップが高すぎないものを選ぶなどの配慮が必要です。
ストレス発散
猫は元来、高い木の上から獲物を狙ったり身を守ったりする習性があり、その名残りから高い場所が大好きです。マンチカンも例外ではありません。
適度な高さから周囲を観察できる場所があることで、好奇心が満たされ、ストレス発散につながります。
キャットタワーがあれば、無理なく高い場所まで上れますし、自分だけのリラックススペースとしてくつろぎ時間を楽しめます。
また、マンチカンは社交的で人懐っこく甘えん坊な一面を持つ子が多いです。
しかし、飼い主さんが仕事や家事で忙しく、どうしても構ってあげられない時間もありますよね。
そんなときには、キャットタワーが愛猫の一人遊びのお助けアイテムとして役立つでしょう。
爪とぎやマーキング対策
キャットタワーは、アイテムによっては「爪とぎ器」としても活用できます。猫の爪とぎは、爪の状態を整えるだけでなく、マーキングとしての役割もある本能的な習性なので、無理にやめさせることはできません。
爪とぎ付きのキャットタワーがあれば、部屋の壁や柱、家具などに爪とぎされる心配も軽減されます。
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猫が壁で爪とぎをする理由とは?やめさせる方法やコツを解説
マンチカンに合うキャットタワー選びのポイントと注意点

足の短いマンチカンは、一般的な猫とは違い、足腰に負担がかかりやすい特性があります。
キャットタワーの設置場所やアイテムの選び方によっては、ケガやストレスにつながる恐れがあるため、マンチカンの身体に合わせたアイテム選びが重要です。
段差が高すぎないものを選ぶ
マンチカンは意外と運動能力が高く、猫ちゃんによっては棚にジャンプしたり、木登りをしたりする子もいます。その一方で、足が短いがゆえに、高すぎる段差を上れないことがあります。
マンチカンが段差を気にせず、思う存分遊べるよう、キャットタワーは子猫やシニア向けの“ロータイプ”を選んであげましょう。
階段やステップの段差は、高さが20cm前後になるように調整します。
<参照>
建築知識特別編集|猫のための家づくり
ステップには滑り止めを設置する
マンチカンに限らず(どのような猫が使用する場合であっても)、キャットタワーやキャットステップ、キャットウォークなどを導入する際は、ステップの表面に滑り止めを施す必要があります。滑り止めシートやマットの設置により、猫が跳び乗った際に、足を滑らせてケガをしたり、転落したりするリスクを減らせます。
たとえば、コルクマットやファブリック製、ラバー素材のものなどが、滑り止めに効果的です。
<関連記事>
猫がキャットタワーで滑る原因とは?リスクと滑り止めの重要性を解説!
マンチカン向け!おすすめのキャットタワー3選
マンチカン用のキャットタワーを選ぶ際は、短い足でも上り下りしやすいよう、子猫やシニア猫を基準に選ぶと良いでしょう。ここからは、マンチカンでも使いやすいキャットタワーを3つご紹介します。
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子猫・シニア猫におすすめのロー(低め)タイプのキャットタワー10選!
家具一体型

画像引用:キャットウォーク付き壁面収納 シェルフ【公式】LOWYA(ロウヤ)
キャットタワーと収納家具が一体になったアイテムです。
階段状になったステップの高さは「22cm」になっており、マンチカンでも上り下りしやすい設計です。
ただし、最下段は36.5cmと少し高めなので、愛猫の様子を見ながら踏み台を置いてあげるのもよいですね。
キャットタワーとしてはもちろん、家具としても利用でき、インテリアに馴染みやすいデザインです。
ロータイプ

画像引用:【楽天市場】キャットタワー 木製|Miki-tomo
全高は約131cmという、ロータイプのキャットタワーです。
らせん状のステップが設置されており、足腰に負担なく上り下りできます。
猫ハウスもあるので、猫にとっては、一人(一匹)になりたいときの隠れ家として、憩いの場になるでしょう。
素材は「木製」と「布製」の2パターンがあり、木製タイプには滑り止めシートがついています。
マンチカンはもちろん、子猫やシニア猫にも最適です。
ハイタイプ

画像引用:Mauタワー リアン
全高が170cmと、今回ご紹介した中では一番高いキャットタワーです。
「少し高いところまで上りたい」という、好奇心旺盛なマンチカンにおすすめです。
ステップ数が多く、無理のない上下運動を促せます。
すべての段差が22cm以下に設計されており、マンチカンや子猫、シニア猫に配慮されたアイテムです。
DIYなら段差の調整もしやすい
キャットタワーを設置する際は、市販のアイテムだけでなく「DIY」という選択肢もあります。飼い主さん自ら手作りすれば、愛猫の体格や性格、運動能力に合わせて、サイズも細かく調整できます。
部屋のインテリアに合わせた色選びも可能なので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
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【設計図あり】キャットウォークをDIYする方法!ポイントと注意点を解説
まとめ:マンチカンの好奇心を満たしながら、安全なキャットタワーを
ほかの猫種と同様、マンチカンにとっても、キャットタワーは重要なアイテムです。運動不足を解消したり、ストレスを発散したり、好奇心を満たしたりと、愛猫の快適な暮らしをサポートしてくれます。
高さや登りやすさ、安全性に配慮したキャットタワーを選ぶことで、短足の猫ちゃんも安心して思い切り遊べるでしょう。
マンチカンの特性に合わせ、愛猫が楽しく過ごせるステキな環境を作ってあげてくださいね!
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家

安美 サヨリ
猫2匹と暮らす二級建築士。
(キジトラ/男の子)(キジシロ/女の子)
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