愛犬の健康維持やストレス発散のためには、毎日のお散歩は欠かせないものです。
人間と異なり犬は靴を履かずに外を歩き回るため、帰宅したら人間が手を洗うように愛犬の足をきれいにしている飼い主さんは多いことでしょう。
実は帰宅時に愛犬の足のお手入れをすることで、家が汚れないだけでなく愛犬の健康維持にも役立っているのをご存じでしょうか。
この記事では、愛犬とお散歩をした後の足のお手入れの必要性やケア方法、嫌がる場合の対処法、足のお手入れにおすすめのアイテムについて紹介しています。
散歩後に足のお手入れが必要な理由
素足のまま外を歩き回った足でそのまま家の中に入るのは、汚れを室内に持ち込むようなものですよね。
もちろん、犬の足に付着した汚れを取ることは大前提ですが、散歩後の犬の足のお手入れは以下の理由から必要だと言えるのです。
不衛生だから
雨の日や雪の日、雨上がりの日など確実に足回りは汚れてしまいます。そのまま家の中に入れば、床やケージ、ベッドなどいたるところが泥だらけになるでしょう。
汚れを放っておけば、悪臭の原因にもなり、雑菌も繁殖してしまい不衛生です。
長毛種の犬であれば、足回りの汚れた被毛が毛玉になってしまう可能性があります。
帰宅後の足のお手入れを怠れば、愛犬だけでなく飼い主さんまで不衛生で不潔な生活環境の下で暮らさなければならなくなってしまうのです。
感染症や皮膚病予防のため
犬が素足で歩く道路には動物の糞尿が落ちていたり、水たまりには菌やウィルスが潜んでいたりと雑菌だらけです。そう考えると、犬の足にはさまざまな雑菌が付着している可能性があり、万が一舐めてしまった場合感染症や皮膚病を引き起こすことも考えられます。
また、足の汚れを放置することで愛犬の足から家中に菌をまき散らすことになり、愛犬だけでなく飼い主さんも感染症を引き起こすリスクを持つことになるのです。
健康状態のチェックができる
散歩後の足のお手入れは、愛犬の健康状態のチェックにもなります。散歩中に道に落ちているプラスチックやガラスの破片などを踏んだ場合の傷、夏場のアスファルトでの火傷、肉球の間に挟まっている植物や小枝などを見つけることができるのです。
肉球に傷や炎症はないか、虫や汚れがついていないかを確認することができるため、足のお手入れとブラッシングは、愛犬の健康状態のチェックとして散歩後の習慣にするとよいでしょう。
毎回洗うのはNG!な理由
散歩後に愛犬の足のお手入れは大切ですが、毎回シャンプーを使って洗うなど洗いすぎることはおすすめできません。
散歩後に愛犬の足を毎回洗うのがNGな理由は、以下の通りです。
皮膚を傷める可能性がある
毎回足をゴシゴシ洗ってしまうと、擦り傷や炎症を起こす可能性があります。犬の皮膚は人間と比べてとても薄いため、洗うだけでも負担がかかってしまうのです。
常在菌などのもともと備わっているバリア機能を低下させてしまうため、洗えば洗うほど抵抗力が弱まってしまうかもしれせん。
皮膚が乾燥しすぎてしまう
毎回足を洗うことは必要な脂分を落としすぎることにつながり、皮膚が乾燥する可能性があります。足が乾燥してしまうと、痒みや痛み、ひどくなれば出血やひび割れが起きてしまいます。
そうなると、足を舐めたり噛んだりしてしまって雑菌が入り、よりひどい状態になることも。
シャンプーで洗いすぎたり熱いお湯を使ったりすることで乾燥は悪化するので、注意しましょう。
濡れたままだと雑菌が繁殖してしまう
洗った後にきちんと乾かさずに濡れたまま放置しておくと、雑菌が繁殖して肉球の間がじゅくじゅくと荒れてしまう可能性があります。生乾きの状態の足は、蒸れて雑菌が繁殖しやすくなってしまい痒みを引き起こし炎症を起こすことも。
パパッと拭くだけでは肉球の間は濡れたまま長時間放置されることになるため、ドライヤーなどを使って肉球の間までしっかりと乾かすことが大切です。
状況に応じて異なる散歩後の足の適切なケア方法
散歩後の足のお手入れについては、状況に応じて異なります。
ケースに応じた足のお手入れをしましょう。
タオルで拭く
しっかりと水気を絞った濡れタオルで、愛犬の足を包み込むようにして拭きましょう。その際には、角質の流れに沿ってかかとの肉球からつま先の肉球までをやさしく拭きます。
汚れている日は、足の甲から指の間、肉球、爪先まで汚れを確認しながらしっかりと拭きます。
ただし、ゴシゴシと強くこすると皮膚を傷めて皮膚炎を起こす可能性があるため、やさしく肉球の間も開いて丁寧に汚れを拭きとることが大切です。
水分が残っていると雑菌が繁殖してしまうリスクがあるため、濡れタオルで拭いた後は乾いたタオルで水分をとり、しっかりと乾かすことをおすすめします。
晴れた日に舗装された道を歩いたくらいでは、乾いたタオルで汚れを拭きとる程度で問題ありません。
ウェットティッシュで拭く
濡れタオルの代わりにウェットティッシュを使って足を拭く方法もあります。足拭き用のウェットティッシュには、愛犬の肌にやさしいアルコール不使用のものを使いましょう。
ウェットティッシュは濡れタオルと同じように使えるうえに、用意と後片付けが楽なためおすすめです。
帰宅するとすぐに家の中に入りたい愛犬の場合は、玄関に専用のウェットティッシュを置いておくとよいですね。
ウェットティッシュで拭く際も、濡れタオルと同様水分が足に残らないように気をつけ、湿った状態をつくらないようきちんと乾かしましょう。
水やぬるま湯で洗う
雨の日や雪の日の散歩後、泥遊びの後などの場合は、水やぬるま湯で足を洗って汚れを落としましょう。できればシャンプーを使わず水やぬるま湯だけで洗い流します。
(先述の通り、シャンプーのし過ぎは常在菌や脂を取りすぎてしまうため、月一回で十分なのです。)
洗う際には、足の甲から洗い、足裏の肉球を角質の流れに沿いながらかかとからつま先まで肉球の間をやさしく広げて洗っていきます。
愛犬の洗浄には、水道管の根元に取り付けるだけで家中の水がナノバブル水になるナノバブル発生装置 “Beauty Aqua”がおすすめです。肉球にもやさしく、消臭効果も期待できます。
また、深いシンクの「メグ(MEG)」シリーズがあれば、水はねや汚れの飛び散りを気にすることなく愛犬を洗えますよ。
洗い終えたら、乾いたタオルで肉球の間や指の間までしっかりと水分をとるように拭いていきましょう。
水分が残ると雑菌が繁殖してしまい、皮膚病のリスクを高めカビやニオイの発生源となってしまうため、ドライヤーが大丈夫であれば最後はドライヤーで完璧に乾かすことをおすすめします。
ドライヤーの風を温風か冷風かどちらにするかは、状況と愛犬の様子を見ながら調整してください。
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肉球のケア
犬の足のお手入れの仕上げには、肉球に犬用の保湿クリームを塗ることをおすすめします。肉球に保湿クリームを塗る際には、やさしくマッサージしながら塗り込んであげると、血行がよくなり乾燥やひび割れ、しもやけの予防にもなります。
肉球を触られることを嫌がる場合は、塗った後におやつなどのご褒美をあげるとよいでしょう。
また、飼い主さんが足を触っても大丈夫なように普段からスキンシップをとって慣れさせることをおすすめします。
肉球は刺激を受けやすい部分であるため、日ごろからのケアが大切なのです。
愛犬が足のお手入れを嫌がる場合の対処法
犬の中には足拭きを嫌がる子もいますよね。
逃げたり暴れたりする愛犬の足のお手入れは、以下のポイントに注意して過剰なストレスを与えないよう配慮をして行いましょう。
- ポイント①乾いたやわらかい布で行う
- ポイント②数秒で済ませる
また、おやつで誘導してマットの上を歩かせて足裏の汚れを取る方法もあります。
- ポイント③無理のない体勢で行う
犬の自然な体勢である四つん這いの状態で、足のお手入れをするようにしましょう。
- ポイント④最後にご褒美を
「足拭きをしたらおやつがもらえる」と定着させれば、スムーズに足のお手入れができるようになるはずです。
散歩後の足のお手入れにおすすめのグッズ5選
散歩の後の足のお手入れをするためのアイテムをうまく取り入れれば、ストレスなく愛犬の足のお手入れをすることができるはずです。ジョイペット ウエットティッシュα 手足・お尻 90枚
ジョイペット ウエットティッシュα 手足・お尻
100%天然の植物抽出物の消臭成分「緑茶乾留エキス」を使用しているため、肌にやさしくニオイも防げます。
コラーゲンも配合されており足拭きと肉球のケアが一度でできるため、足のお手入れが苦手な愛犬にもおすすめです。
舐めても安全、無香料、ノンアルコールで安心して毎日使えますね。
足ピカアワー for pets 500ml
足ピカアワー for pets
散歩の後や日々の足のお手入れに使える泡状の除菌剤です。
爪や肉球など足のトラブルの原因となる雑菌やウィルスなどを除菌します。
強力な除菌力がありながらも舐めても大丈夫な成分であるため、足全体に泡を馴染ませた後タオルで軽く拭きとるだけで洗い流す必要がなく手軽に使えるでしょう。
キャナ 肉球 ケア クリーム スプレー ローズ 60ml
キャナ 肉球 ケア クリーム スプレー ローズ
肉球をケアするためのクリームタイプのスプレーです。
片足ワンプッシュで簡単に乾燥やひび割れを起こした肉球を整えます。
フローリングのストッパーにもなり除菌消臭にも優れているため、散歩後のお手入れに最適ですね。
犬用 国産 肉球ケアクリーム 20g
犬用 国産 肉球ケアクリーム
散歩後の肉球に潤いを補給してしっとりプルプルにしてくれる犬用の肉球ケアクリームです。
肉球に塗ったらすっと浸透してべたつきを残さないため、フローリングに足跡を残しません。
食品に使用されている成分でつくられているため、愛犬が舐めても安心です。
クリームの逆戻りを防ぐチューブを採用しているので、最後まで衛生的に使えます。
足洗いカップ
足洗いカップ
散歩後の汚れた足を洗える足洗いカップです。
水をためたカップに足を入れてカップを回すと、シリコンのもじゃもじゃが肉球の間の泥や汚れを掻き出して足を傷つけずに洗うことができます。
蛇口で直接洗うのが嫌な子におすすめです。
本体は分解して洗えるため、清潔に利用できますね。
まとめ
散歩後の足のお手入れはとても重要なことがわかりましたね。特に肉球はとてもデリケートなため、丁寧なケアを行わなければなりません。
もちろん、散歩中の愛犬の足を守ることも大切です。
ケガや寒さなどから愛犬の足を守るためには、犬用の靴や靴下の着用を考えてもよいかもしれません。
快適に散歩するためのアイテムや散歩後の足のケアグッズなどを活用して、愛犬の健康を足元から守りましょう。
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