寒くなってくると、愛犬の体調が心配ですよね。

「犬は喜び庭かけ回り〜」という歌詞もあるように、寒さに強いイメージがありますが、防寒対策を怠ってはいけません。
愛犬が快適に過ごせるよう、犬に適した室温管理が大切です。

この記事では、犬種ごとのベストな室温や、寒くなる時期に向けた注意点、室温を保つためのポイントを解説します。

寒い季節でも愛犬が快適に過ごせるよう、ぜひ参考にしてください。

犬にとってベストな室温

快適な室温を探し求める飼い主さんも多いはず。
特に寒い季節が近づいてくると、愛犬の体調も心配になりますよね。

ある調査では、飼い主さんの約3人に1人が「室温に悩んでいる」との結果が出ています。
愛犬の健康を守るためには、犬種や年齢ごとに最適な室温を知ることが大切です。

ここから、犬にとってベストな室温について詳しく見ていきましょう。

犬種ごとに最適な室温が異なる

犬にとって過ごしやすい室温は、犬種ごとに異なります。
特に、毛の長さや生え方によって適温が変わってくるため、愛犬に合った温度管理が必要です。

• 長毛種　：15～20℃
• 短毛種　：20～25℃
• ダブルコートの犬種　：19～23℃
• シングルコートの犬種：20～25℃

たとえば、長毛種は寒さに強い傾向がありますが、それでも室内温度は15〜20℃が適温です。
逆に、短毛種は暖かい地域が原産のことが多いため、寒さに弱く、20〜25℃が適しています。

また、チワワやダックスフンド、柴犬など、被毛が二重構造になっている「ダブルコート」の犬種は、冬場の適温は19〜23℃です。

一方、プードルやマルチーズなど、比較的寒さに強い「シングルコート」の犬種は、20〜25℃を目安に室温を調整すると良いとされています。

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子犬やシニア犬の室温管理には特に注意

子犬とシニア犬は寒さに弱いため、冬は特に温度管理に気を配る必要があります。

一般的に、子犬に適しているとされる室温は、以下の通りです。

• 子犬　　：23〜27℃
• シニア犬：25℃前後

生まれたばかりの子犬は体温調節機能が未熟で、暖かめに管理された環境で育ちます。
成長とともに少しずつ体温調節ができるようになりますが、それでも成犬よりは高い温度が適温です。

このため、子犬を迎え入れた際は、23〜27℃を目安に室温を管理することが理想的です。
突然の温度変化は体調不良につながるため、適切な温度を保ちましょう。

また、シニア犬の場合は25℃前後の室温が望ましいとされています。
子犬と同様に、体温調節が難しくなるため、若い犬よりも高めに25℃前後に保つことが望ましいです。

特に寒い時期は、ペットヒーターや暖かい毛布を用意し、快適な環境を整えてあげましょう。

寒くなる時期に向けた注意点

愛犬が暮らしやすい室温を心がけることが大切ですが、特に寒くなる時期に向けて、以下のポイントに注意しましょう。

愛犬に適した暖房対策を行う

人間が快適だと感じる温度は約20℃だと言われていますが、子犬やシニア犬、短毛種の場合、20℃だと寒いと感じる場合があります。

しかし、そのためにエアコンやヒーターを使ってお部屋全体の温度を上げてしまうと、飼い主さんにとっては暑すぎるかもしれません。
しかもそれが毎日となると、電気代も気になりますよね。

そのため、必要に応じて、愛犬専用の毛布やペットヒーターなどを活用しましょう。
よく過ごす場所や寝床などに用意してあげるのがおすすめです。

また、人間より低い場所で過ごすことが多い犬にとって、床の温度も気にしたいところ。
ホットカーペットや床暖房などの使用も検討してみましょう。

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湿度の管理も忘れずに

寒くなる時期に向け、エアコンやヒーターなどを使って室温を上げると、空気が乾燥しがちです。
お部屋の温度と同様、湿度にも気を配り、愛犬に適した環境を保ちましょう。

• 理想の湿度：40～60%

湿度が低くなりがちな冬場は、加湿器を使って湿度を保つことが大切です。
空気が乾燥していると、皮膚病や呼吸器のトラブルを引き起こしやすいため、注意しましょう。

もし加湿器がない場合は、室内に濡れたバスタオルを干しておくと、効果的に湿度を調整できます。
また、エアコンや暖房器具を使用する際は、温風が直接当たらないように工夫しましょう。
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お散歩前に体を慣らす

寒くなれば寒くなるほど、お部屋を暖かくしたくなりますよね。
しかし、室内と外の温度差が大きいと、急な気温変化によるストレスにも注意が必要です。
特に心臓疾患やてんかんを持っている場合、気温差で症状が悪化する可能性もあります。

そのため、寒さの厳しい冬場は、お散歩前に愛犬の体を慣らしてあげることが大切です。
たとえば、お散歩に出かける前に、冷暖房のない廊下や玄関で愛犬と数分間過ごし、少しずつ外気に慣れさせると良いでしょう。

また、お散歩時には暖かいウェアや靴を着せること、日当たりの良い道を選ぶこともひとつの方法です。

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寒がっているサインを見逃さない

犬が寒さを感じたとき、下記のようなしぐさや行動でサインを出していることがあります。

• 体を小さく丸める
• 小刻みに震える
• ふかふかしたものに潜り込む
• 人に寄り添ってくる
• 耳や手足の先が冷たい

犬も人間と同じように、寒さを感じると体を丸めて体温を保とうとしたり、震えたりします。
特に小型犬や毛の短い犬種は寒さに敏感で、寒い場所ではより顕著なサインを見せることが多いです。

これらのサインを見逃さず、愛犬が快適に過ごせるように温度調整を心掛けましょう。

接触温度にも気を配る

室温ばかりに気を取られていては、愛犬の室温管理対策は万全とは言えません。
特に、冬場は「接触温度」にも気を配る必要があります。

「接触温度」とは、ものの表面に触れた時の温度のこと。
例えば、愛犬が冬場の冷たい床に横たわっているとき、その床の温度が接触温度となります。

室温は暖かく保たれていても、ケージの床面やフローリングが冷たいこともありますよね。
そのため、ケージ内にペットヒーター・毛布・ベッドなどを入れてあげるなど、接触温度に配慮した対策を行うことも大切です。

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暖房器具を使う際の注意点

寒い日に愛犬に適した室温を保つためには、暖房器具が欠かせません。
しかし、使用する際は以下の2点に注意することが大切です。

いつでも新鮮な水が飲めるようにしておく

エアコンやヒーターなどの暖房器具を使うと、室内が乾燥しがちになります。
そのため、愛犬のために常に新鮮な水を用意することが大切です。

水は定期的に交換し、いつでも清潔で冷たい水を飲めるようにしましょう。
外出が多い飼い主さんは、自動給水器を使うと便利ですよ。

たとえば、フィルターで汚れをしっかりキャッチしてくれる「ピュアクリスタル」や、浄水機能と噴水式循環で常に衛生的なお水が飲める「ドリンキング・ウォーター ファウンテン3」がおすすめです。

また、エアコンをつけっぱなしにすると湿度がどんどん下がるため、加湿器との併用が理想的です。

お留守番ではエアコン以外の暖房器具を使わない

愛犬をお留守番させるときも、室温を快適に保つことが大切です。
しかし、エアコン以外の暖房器具の使用はおすすめできません。

エアコンを中心に使用し、安全に室温や湿度を維持する工夫が大切です。
特にヒーターやストーブなどは、無人の時に事故の原因になる可能性があるため避けましょう。

ペットヒーターのつけっぱなしも控えるようにしてください。
過熱による低温やけどのリスクがある上に、何らかのトラブルがあった場合に対処が難しくなります。

また、加湿器の代わりに、濡れたタオルを干しておくと良いでしょう。

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暖房器具以外の寒さ対策のポイント

愛犬が快適に過ごせる室温を保つには、エアコンやヒーターなどの暖房器具を使うことが効果的ですが、それ以外にもおすすめの方法があります。
ここでは、暮らしの中で簡単に取り入れられるものを中心に、6つのポイントをご紹介します。

季節によってカーテンを変える

季節に応じてカーテンを変更することで、室内の温度管理が大きく変わります。
冬には厚手のカーテンや二重カーテンを使用することで、空気や熱の流れを抑え、断熱効果が向上します。

中でも、カーテンの丈が少し長めのものがおすすめです。
隙間からの冷気を防ぎ、暖房効率もアップしてくれます。

ただし、昼間もカーテンを閉めたままにしていると、外の景色が見えず閉塞感を感じることがあるため、注意が必要です。

ケージは窓から1m以上離す

寒い季節、愛犬のケージは窓から1m以上離して設置することが大切です。
窓から入ってくる冷気を避け、愛犬が冷たい風にさらされるのを防ぎましょう。

また、寝床が窓に近い場合、窓に防寒シートや断熱シートを貼るのも良い方法です。
外気の影響を受けにくくなり、暖かい環境を保つことができます。

他にも、窓自体を「真空ガラス スペーシア」などの断熱性能の高いものに変える方法や、既存の窓に後から取り付けられる「プラマードU」や「インプラス」などの内窓もおすすめです。

寝床にタオルや毛布を入れる

愛犬の寝床を暖かく保つ工夫も必要です。
冷えやすい夜には、毛布やタオルを寝床に追加し、寒さから守ってあげましょう。

また、冬用のベッドを用意してあげることもおすすめです。
発熱素材や保温素材が使用されているものも多く、ふわふわした生地が愛犬を包み込んで暖かく過ごせます。

一日を通して愛犬が心地よく過ごせるよう、季節に合わせた寝床の工夫を取り入れてみましょう。

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防寒ウェアを活用する

寒い日には、愛犬に防寒ウェアを着せることが効果的です。
特にダウンやフリースなどの温かい素材のウェアは、愛犬の体温を保つのに役立ちます。

特に寒がりの犬の場合、寒さを理由に散歩を嫌がることもあるため、適切な防寒対策が必要です。
動きやすい生地でできた服ならば、散歩時はもちろん、室内でも快適に過ごせます。

注意点としては、長時間着せっぱなしにせず、愛犬が頻繁に服を噛んでいる場合は使用を中止すること。
無理やり着せることは避け、愛犬が快適に感じることが大切です。

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冬場はごはんを少しだけ増やす

愛犬の体力を保つために、食事量を少しだけ増やすことも一つの方法です。

冬は体温を維持するためにエネルギーを多く消費するため、適度に食事を増やして体力をつけましょう。
皮下脂肪を適度に蓄えることで、寒さから体を守る効果もあります。

また、フードをお湯でふやかして与えると、体を温めるだけでなく、冬場に足りなくなりがちな水分も補給できます。
愛犬が快適に過ごせるよう、季節に応じた食事の調整を心掛けましょう。

毎日のブラッシングで体調管理を

毎日のブラッシングは、余分な毛を取り除き、通気性を良くするだけでなく、空気の層を作り保温効果も高まります。
さらに、ブラッシングは愛犬とのコミュニケーションを深める良い機会です。

ブラッシングは体調管理にも役立つので、毎日行うことが理想的。
愛犬の健康を維持するために、日々のケアを怠らないようにしましょう。

愛犬にとっての適温を保ち、寒い季節を乗り切ろう

愛犬が快適に過ごすためには、適切な室温と湿度の管理が欠かせません。
犬種ごとの適温を理解し、暖房器具や防寒対策を組み合わせて、最適な環境を整えましょう。

また、常に新鮮な水を用意し、湿度の管理もお忘れなく。
寒がっているサインを見逃さず、お散歩時の気温差にも注意しましょう。

飼い主さんの細やかな気配りが、愛犬の健康と快適さを保ち、寒い季節を乗り切る鍵となります。
愛犬のために最適な環境を作り、楽しい冬を過ごしましょう。