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ペットラバー建築家が実際に”やってみた” 家づくりのアイデア【間】


▶︎ペットラバー建築家・前田敦さんの
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愛犬にとって快適な住空間を作るためには、人間中心の設計思想を一歩踏み出し、彼らの目線で世界を見ることから始まります。
このコラムでは、そんな独特な試みを実践した専門家の視点から、ペット愛好家やこれから飼おうという皆様にもわかりやすく、犬に適したサイズの住空間設計について紹介します。

 

愛犬の「間」の考え方

 

日本建築における「間」の概念は、空間を区切ることで、そこに生活する人々の動きや心理に配慮した設計を指します。
ペットの犬を考慮した家づくりでは、この「間」をどのように考え、取り入れるべきでしょうか?


犬種によって大きさや活動量が異なるため、一概には言えませんが、基本的には彼らが快適に動き回れる十分なスペースを確保することが重要です。

例えば、小型犬の場合はコンパクトな休息スペースが適していますが、大型犬ではより広いスペースが必要となります。
また、家具や壁などの配置においても、犬が自由に通れる「間」を意識して設計することで、彼らのストレスを軽減し、安心して生活できる環境を提供できます。

 

愛犬の目線で設計する

 

愛犬にとって快適な家は、ただ広さを確保するだけではなく、彼らの「目線」に立って考える必要があります。

犬の目線は人間よりもずっと低いため、室内の窓の位置やサイズを調整し、外の景色を楽しめるようにすることも大切です。

 

逆に、家具やドアの取手など、犬に触れて欲しくない部位については、彼らが操作できない高さや形状にすることで、より安全性の高い生活空間が実現できます。

愛犬に適したサイズとは?

 

愛犬にとっての快適なサイズを考える上で、まずは彼らの身体的特徴と行動パターンを理解することが基本となります。

 

小型犬の場合は、身体を伸ばしてリラックスできるだけのスペースがあれば十分ですが、大型犬や活動的な犬種の場合は、走り回ることができるような広いスペースを設けることが望ましいでしょう。
さらに、犬が好む高さの場所に休憩できるスポットを作ることで、彼らの安心感を高めることができます。


このサイズを決定する際に、とても重視しているのが「目線の高さ」です。

チワワのような小さな犬種もいれば、セントバーナードのような巨大な犬種もいます。
「体高」といって前足の下から肩までの体の高さで表現されることも多いですが、

グレートデンのようなスタイルの犬種から、ダックスフントのようなスタイルの犬種まで多様です。

そこで私なりに実践している目安が、それぞれの犬種に応じた「目線の高さ」です。

 

例えば、寝るときと排泄時は無防備な状態になるので、できるだけ護られるような環境を提供しようと考える場合には狭く薄暗い場所を用意します。その際の天井高さは「目線の高さの1.5倍程度」にしてあげるというようにアレンジしています。

 

 

「実際にやってみた」設計アイデア

犬の目線の高さに小窓を設け、外の景色を楽しめるようにします。この場合は「目線の高さ」×1.0程度で計画

家具

ソファやベッドの下に「隠れ家」としての空間を作り、犬が安心して休める場所を提供します。また、犬が登りやすいステップ形式の家具を配置することで、彼らが高い位置にある自分のスペースへと自由に移動できるようにします。この場合には、「目線の高さ」×0.5〜0.7程度で計画

通路

家の内外を問わず、犬が自由に歩き回れるように十分な幅の通路を設けることが重要です。狭い場所は犬にストレスを与える原因となりますので、動きやすい「間」を考慮した設計が求められます。この場合には、「目線の高さ」は特に意識しないで計画

休憩スペース

特に大型犬や高齢の犬にとって、家の中に複数の休憩スペースを設けることが重要です。これにより、犬が家の中で自分の好きな場所を見つけ、リラックスすることができます。この場合にはトイレやペット寝室と同様に「目線の高さ」×1.5程度で計画

まとめ

 

ペットラバー建築家が「間」と「目線」をキーワードにして犬に適した住空間を設計する際には、犬の身体的特徴と行動パターンを深く理解し、それらを住空間設計に活かすことが不可欠です。

 

犬が快適に過ごせる家は、彼らのストレスを減らし、人と犬との関係をより豊かにします。

このような犬中心の設計思想は、ペットと共に生活する私たちにとって、より良い共生の形を提示してくれることでしょう。

 

犬にとっての「理想の家」は、彼らがその身体と心を存分に伸ばし、安心して生活できる場所です。

ペットラバー建築家としては、そんな空間を創り出すことが最終目標とも言えるでしょう。





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