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「コウモリ」と聞くと、吸血鬼、闇のなかを気味悪く飛びまわる不吉な生き物というイメージが定着しているが、実態はそんなに悪質な感じではない。というかむしろ、かわいいと言ってもいいくらいだ。
フロリダ州にある「Lubee Bat Sanctuary（ルビー・バットサンクチュアリー）」というコウモリの保護施設は、絶滅が危惧されている多種多様なコウモリの保護飼育、研究、教育活動などを行っている。そのサンクチュアリーが撮影したコウモリたちの動画は、私たちのコウモリのイメージを180度変えてしまうほどかわいい。
コウモリたちは逆さまにぶら下がって生活をするが、動画は上下逆転編集されているのでコウモリが立っているように見えるのが面白い。
動画の冒頭部分では、コウモリが羽をコートのように体に包んで眠たそうにあくびをしている。あくびをした後に「クーン」と犬のような鳴き声を出して顔を羽に埋める姿がなんとも言えずかわいらしい。
大好物のフルーツをもらってもぐもぐしている表情や、網に爪を引っ掛けて逆さのまま歩いている姿も滑稽でおもしろい。
コウモリは熱帯林のなかで非常に重要な存在であり、虫の増殖抑制、花の受粉、フルーツの種の分散といった役目を担っている。そのため、コウモリが絶滅してしまうと熱帯雨林全域の生態系が崩れてしまう恐れがある。
サンクチュアリーはこういった動画を通してコウモリの魅力を知ってもらうことが森林や動物の保護に重要だと考え、ウェブサイトでコウモリたちの巣のなかをライブ映像で公開している。夜には目を光らせてゴソゴソと動いたり、飛んだりするコウモリの貴重な姿を見ることができる。
