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キャットウォークは高すぎる場所だと危険!適切な設置高さと安全対策

猫の遊び場として人気が高いキャットウォークですが、設置する場所や高さを間違えると、猫が怖がって使ってくれなかったり、最悪の場合、落下してケガを負ってしまったりするリスクがあります。

本記事では、二級建築士の筆者が、猫が喜ぶキャットウォークの高さやサイズ、設置のポイントについて解説します。

キャットウォークとは?

キャットウォークは、その名のとおり猫が自由に上ったり歩いたりできる「猫専用の通路」です。

壁に取り付ける棚のような形状のものや、天井から吊り下げるタイプなど、さまざまな種類があります。

キャットウォークに似たアイテムに「キャットタワー」や「キャットステップ」がありますが、それぞれ設置方法や用途が異なります。
 
キャットタワー
  • 猫の遊び場のひとつで、垂直方向の運動を促すアイテム
  • 文字通り‟タワー状”になっており「据え置き型」と「突っ張り型」に大別される
  • ハンモックや猫ハウス(ボックス)、爪とぎと組み合わせたものなど、多種多様なデザインがある
キャットステップ
  • 壁に階段状に取り付けられる、棚状のアイテム
  • 「キャットタワー」と「キャットウォーク」の中間的な位置づけで、主に猫の遊びや休憩場所として活用される
キャットウォーク
  • 壁や天井に設置される、猫専用の‟通路”
  • 猫が部屋の中を移動するためだけでなく、遊び場としても活用される

猫は高い場所を好む習性があるため、キャットウォークを設置することで猫の行動範囲を広げ、運動不足の解消やストレス発散につながります。

高すぎるキャットウォークはなぜダメなのか?

高いところが好きな猫ですが、キャットウォークの場所が高すぎると、猫にとってのメリットが薄れるだけでなく、さまざまなリスクが発生します。

ケガのリスクが高まる

高すぎる場所にキャットウォークを設置すると、猫が安全に下りることが難しくなり、落下によってケガをするリスクが高まります。

また、キャットウォークに上るまでのステップの間隔が高いケースだと、跳び乗る際に体に負担がかかり、バランスが崩れたり足元が滑ったりして危険です。

猫が使用しなくなる

高い場所が大好きな猫でも、キャットウォークがあまりに高すぎると、慣れない高さに不安やストレスを感じてしまうおそれがあります。

猫が「使いづらい」「面白くない」と感じてしまえば、せっかく設置しても使用してもらえなくなる可能性も……。

猫とのコミュニケーションがとりづらい

キャットウォークが高すぎると、物理的に人間との距離が遠くなってしまい、飼い主さんと猫とのコミュニケーションが取りにくくなります。

猫と飼い主さんとで、すでに十分な信頼関係ができあがっていれば問題ないでしょうが、たとえば新たに猫を迎え入れたときなどは、物理的な距離が関係構築の弊害になるかもしれません。

ほかにも、猫の様子を観察しづらかったり、地震などの災害時に猫を確保しにくくなったり……と、さまざまなデメリットがある点を理解しておきましょう。

キャットウォークの適切な高さの目安

キャットウォークの適切な高さの目安
猫が安全に、そして快適にキャットウォークを使えるよう、適切な高さに設置しましょう。

ここからは、設置高さの目安をご紹介しますが、猫の年齢や運動能力に合わせて調整してあげてくださいね。

天井までの間隔

猫が頭や背中をぶつけないように、天井までの間隔を十分に確保しましょう。

目安は300㎜以上です。

床面からの高さ

猫は助走なしでも、自分の体長の1.5倍の高さまでジャンプできます。

1.5mの場所にキャットウォークを設置しても、ラクラク跳び乗れるでしょう。

ただし、加齢に伴い足を踏み外してケガをする可能性も考えられるため、キャットウォークまで上り下りするためのステップがあると安心です。

ステップがある場合は、床面から2mほどの高さまで設置可能です。

飼い主さんの目が届く範囲で調整しましょう。

<関連記事>
猫が安全に上り下りできるキャットステップの高さとは?おすすめのアイテムもご紹介

キャットウォークの長さ

キャットウォークの直線距離を長くすると、猫が全速力で走りだしてしまい、スピードを出しすぎてしまいます。

勢い余って落下したり、壁や障害物にぶつかってしまったりして危険です。

キャットウォークの直線長さは、最長でも3m以下にしましょう。

クランクや猫ハウスを設ければ、スピードの出しすぎを抑えられます。

ジャンプの間隔

複数のキャットウォークを設置する場合、ジャンプの距離は350㎜以下になるように設置しましょう。

子猫やシニア猫がいる場合は、さらに短い距離で調整します。

<参考>
建築知識特別編集|猫のための家づくり
ねこ検定 公式ガイドBOOK 中級・上級編

キャットウォークを設置する際のポイント

高さやサイズ以外で、設置する際に気を付けたい4つのポイントを解説します。

落下防止対策を施す

キャットウォークをしっかり固定するのは大前提ですが、意外と見落としがちなのが「落下防止対策」です。

落下防止の具体的な対策は次のとおりです。
  • キャットウォークの表面には、滑り止めマットやシートを敷く
  • 柵や落下防止ネットを取り付ける
  • 万が一落ちた場合を考慮し、キャットウォークの下にソファやクッションを置いておく

猫が滑って落下しないよう、キャットウォークの表面には、滑り止めのマットやシートを敷きましょう。

キャットウォークの下に、ソファやクッションなどを置いておけば、万が一落下した際もケガを防止できます。

可能であれば、キャットウォーク本体に柵や落下防止ネットを取り付けると、安全対策としては万全です。

休憩所を設ける

休憩所を設ける
キャットウォークと、猫が休憩する「猫ハウス」のようなスペースを組み合わせることで、猫にとって憩いの場所になります。

休憩場所は、猫がキャットウォークで全力疾走して足を滑らせたり、キャットウォークで寝返りをして落下してしまう……といったリスクを減らす効果も期待できます。

休憩場所のほかにも、爪とぎアイテムや階段状のステップを取り入れて変化を加えることで、猫が飽きない工夫をしてあげるのも大切です。

DAIKENは、猫のための壁面造作アイテムが充実しています。

階段状のねこステップねこルート、ねこボックスで、猫がさまざまな動作を楽しめる空間が実現します。

キャットウォークの位置を調整できるタイプを選ぶ

キャットウォークの位置を調整できるタイプを選ぶ
猫の年齢や体格、運動能力によって、キャットウォークの適切な高さは異なります。

子猫からシニア期まで長く愛用できるよう、可動タイプのキャットウォークを選ぶのもひとつの方法です。

マグネットで壁面に取り付けるにゃんボールMAGは、猫の成長に合わせて、手軽に位置を調整できます。

二方向避難できるレイアウトにする

二方向避難できるレイアウトにする
キャットウォークは、行き止まりができないよう、二方向から上り下りできるレイアウトで設置しましょう。

行き止まりがあると、Uターンの際に足を踏み外して落下する危険が高まります。

二方向避難のレイアウトは、多頭飼いの場合でも、猫同士がお互いにうまく回避しながら移動できるというメリットがあります。

まとめ:猫が使いやすい高さで、キャットウォークを楽しい場所に!

キャットウォークは猫にとって魅力的な遊び場であり、休憩場所としても最適です。

ただし、高すぎる場所に設置してしまうと、さまざまなリスクを招いてしまいます。

愛猫の年齢や体格、運動能力に合わせ、適切な高さに設置することで、猫にとって快適な空間になります。

キャットウォークの設置を検討されている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね!
 



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