愛犬が家の柱をかじる姿を目にすると、心配になると同時に困ってしまいますよね。
私自身も愛犬に柱をかじられた経験があり、壁にそこそこの傷を見つけたときはショックでした。
しかし、犬が柱をかじる行動には理由があり、適切な対応をすれば防ぐことができるのです。
この記事では、そんな私の経験を踏まえ、犬が柱をかじる理由とそれを防ぐための対策、さらにはかじられた後の修復方法についてご紹介します。
愛犬と飼い主さんがより快適に暮らすために、ぜひ参考にしてください。
犬が柱をかじる主な3つの理由
愛犬が家の柱をかじるのは謎の行動のように感じますが、実はいくつかの理由があります。
理由によって対策が変わってきますので、まずはその理由を理解しておきましょう!
歯が生え変わる時期のかゆみ
子犬は歯が生え変わる時期に、歯茎のかゆみを和らげるために硬いものをかじる傾向があります。
我が家の愛犬も生後半年くらいのときに柱を噛んでいました。
噛むタイプのおもちゃをあげていたのですが、少し大きすぎたのか気に入らなかったようで、なぜか柱を噛んでいたのです。
このかじる行動は自然な反応であり、かゆみが落ち着く頃にはかじる行動もなくなることが多いようです。
犬種にもよりますが、子犬の歯は生後4〜5ヶ月くらいから生え変わり始め、おおよそ7ヶ月〜1才の頃には生え変わりが終わります。
飼い主さんは適切な噛むおもちゃを用意してあげることで、歯茎のかゆみを和らげてあげられるでしょう。
我が家の場合、少し大きいおもちゃは気に入ってもらえなかったので、愛犬の好みのサイズを探してみてください。
また、フレーバー付きのおもちゃを購入したのですが、同じサイズのおもちゃでもフレーバーによって食いつき方が違いました。
他にも、硬さや形状などさまざまなタイプの噛むおもちゃがありますので、愛犬が好きそうなおもちゃを楽しみながら選んでみてくださいね。
遊びや活動不足
犬は遊びや運動が大好きな動物ですが、その時間が少ないと、ありあまったエネルギーを発散するために家の中の物をかじることがあります。
また、柱をかじることは愛犬にとって「楽しい遊びのひとつ」であるかもしれません。
柱をかじった時のカリッとした感覚が面白いと感じたり、飼い主さんの反応を楽しんでいるというケースもあります。
このような場合は、毎日の運動や愛犬と遊ぶ時間を確保することで、柱をかじる行動を減らすことにつながります。
ストレスや不安
犬はストレスや不安を感じると、かじる行動でそれを発散することがあります。
お留守番中や運動不足、環境の変化などがストレスの原因となります。
「悪天候が続いてお散歩に連れて行けていない」「仕事が忙しくて愛犬とのスキンシップを取れていない」など、愛犬にストレスを与えていないか考えてみましょう。
愛犬のストレスを減らすためには、愛犬との時間を大切にし、安心できる環境を整えることが大切です。
犬が柱をかじることが多い状況
犬が柱をかじる行動についてもう少し詳しく知るために、どんな時に柱をかじることが多いのかを考えてみましょう。
お留守番中
犬は社会的な動物で、長時間の孤独はストレスや不安を引き起こすことがあります。
特に飼い主さんが外出している間、犬は退屈しやすくなるものです。
この退屈や不安は、かじるという行動によって発散されることがあります。
柱をかじることで、犬は自分の気持ちを表現し、ストレスを和らげようとするのかもしれません。
子犬の時期
子犬は成長過程で歯が生え変わる時期にあります。
この時期、歯茎がかゆくなり、かじることでかゆみを和らげようとします。
また、子犬は好奇心が強く、新しい環境や物に対する探索行動として自然と物をかじることがあります。
私たちにとってはただの柱でも、子犬にとっては魅力的でかじってみたくなるのかもしれませんね。
運動不足のとき
十分な運動や遊ぶ時間を確保できていない場合、エネルギーを発散しきれていないために家の中の物をかじることがあります。
運動不足は犬のストレスを増加させ、かじる行動につながることがあるのです。
犬種や性格によっても適切な運動量は変わってきますが、柱をかじる行動を見つけたときは、愛犬の運動量が十分であるか、一度考えてみましょう。
トレーニングや社会化が不足している
適切なトレーニングや社会化が行われていない犬は、飼い主さんが困ってしまうような方法でストレスを発散することがあります。
社会化とは、いろいろな音や場所、他の犬や人などに慣れさせて社会性を身につけることです。
社会性が不足している場合、犬は不安や興奮をかじることで表現することがあります。
適切なしつけやトレーニングを行うことで、犬のストレスを軽減し、かじる行動をコントロールできるでしょう。
食事への不満や栄養不足
食事が不規則であったり、栄養が不足していると、犬は食べ物以外のものをかじることで満足を得ようとすることがあります。
「フードが変わった」「いつも食べているフードに飽きてしまった」など食事に不満を感じている場合も、柱をかじることでストレスを発散しようとしているかもしれません。
適切な食事と栄養管理を心がけ、食事の内容を見直してみましょう。
柱をかじる行動を防ぐための対策
犬が柱をかじる行動は理由があるものだと分かりましたが、できれば家の大事な柱を傷つけて欲しくないですよね。
また、かじった後は意外と目立つもので、お部屋の見た目が悪くなることも気になるところです。
ここからは、愛犬が柱をかじる行動を防ぐための対策をご紹介します!
噛むおもちゃを与えよう
特に子犬の歯が生え変わる時期には、かゆみを和らげるために柱のような硬いものをかじりたくなります。
また、一度柱をかじって楽しいと感じると、成犬でも柱の感触を求めてかじることも。
こうした場合には、噛んで遊ぶおもちゃを与えてあげることが効果的です。
噛むおもちゃは歯茎を刺激し、かゆみを和らげる役割を果たします。
柔らかすぎず、丈夫な素材のものを選びましょう。
我が家で愛用していたのが、「ハーツ デンタル ティーザー 青りんごフレーバー」です。
このおもちゃをあげてから、愛犬が柱を噛まなくなりました。
布製のおもちゃはすぐに噛みちぎってしまう子でしたが、こちらのアイテムは頑丈で長い間遊んでくれていましたよ!
青りんごの他にも「いちごフレーバー」や「ベーコンフレーバー」もあるので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
日々の運動と遊び時間を確保使用
犬は本能的に遊びや運動が大好きで、これらの時間を十分に確保できていないとストレスで柱をかじることがあります。
日々の散歩や遊びをできるだけ欠かさずに行い、愛犬のエネルギーを適切に発散させましょう。
散歩は体力を消耗させ、外の世界を探索したり他の犬と交流したりすることで、心地よい刺激と満足感を得られます。
また、飼い主さんとおもちゃやボールで遊ぶことで愛犬のストレスを発散させ、満足感を与えることも大切です。
ストレスを減らす環境作りを心がけて
犬はストレスや不安を感じるといつもと違う行動をすることがあります。
新しい環境やお留守番中、不安を感じて柱をかじることがあるかもしれません。
愛犬の居場所を快適に整え、ストレスを減らす工夫をしましょう。
たとえば、落ち着いた場所にベッドやクッションを置いたり、愛情をたっぷり注いであげたりすることで、犬の心地よい環境を作ると良いでしょう。
特にお留守番中は、静かで安定した環境を用意してあげましょう。
テレビやラジオの音量を抑えたり、外部からの騒音を遮断したりすることで、愛犬のストレスを軽減できます。
また、飼い主さんからの愛情と安心を感じることで、ストレスを和らげることができます。
定期的に愛犬との会話やスキンシップをする時間を設けて、お互いの絆を深めましょう。
愛犬に柱をかじらせない工夫
愛犬の行動を改善させようと思っても、なかなか難しいものですよね。
柱をかじる行動そのものを辞めさせようとすると上手くいかない場合でも、飼い主さんができる工夫があります!
ここでは、具体的な対策を詳しくご紹介します。
ペット用の壁紙やカバーを使用する
市販されているペット用の壁紙や柱カバーは、耐傷性があり、犬がかじっても簡単には傷つかない素材で作られています。
これらを使用することで、壁や柱を保護できます。
100円ショップで販売されている「ひっかき傷防止シート」なども有効ですよ。
ペット用の壁紙はデザインも豊富で、お部屋の雰囲気を損なわずに犬のかじる行動を防ぐことが可能です。
傷に強いだけでなく、ニオイや汚れの防止にもなるペット用の壁紙。
詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてくださいね!
味のするスプレーを利用する
苦味や辛味のするスプレーを柱に吹き付けることで、犬がかじることを嫌がるようになります。
これは、犬が嫌う味を利用した忌避剤と呼ばれるもので、しつけなどにも使用されます。
スプレーは無害で、柱に直接吹きかけることで、犬がそのニオイを嫌って柱に近づかないようにできます。
おすすめは「ジョイペット ザ・しつけ ちゃんと しつけ剤」。
愛犬が舐めてしまっても安心な成分で作られたトレーニング剤で、いたずらして困る物や、オシッコ・マーキングをしてほしくない所に直接スプレーするだけ。
人間には感じられない程度のニオイなので、お部屋が臭くならないところが嬉しいポイントです。
柱の周りに障害物を配置する
ペット用の壁紙に張り替えるのは大変だし、お部屋に愛犬が嫌がるニオイをつけたくないと考える飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。
そのような場合、愛犬が柱に近づけないように家具やプランターなどの障害物を配置することも有効です。
柱の周りに物を置くだけで、手軽に犬がかじることを防げますよ。
障害物は柱を保護するだけでなく、お部屋のインテリアとしても活用できるでしょう。
障害物を配置する際には、愛犬の動線を考えましょう。
柱に近づくルートを遮断するように配置することで、かじりたくなる気持ちを抑えてあげることができます。
また、障害物と合わせて、柱の近くに魅力的なおもちゃなどを置いておくことも効果的です。
たとえば、犬がかじりたくなるようなおもちゃを障害物の近くに置いておくことで、犬の注意をそちらに向けることもできるでしょう。
万が一かじられた場合の柱の修復方法
最後に、壁や柱がかじられてしまった場合の修復方法についてご紹介します。
修復できるということを知ることで、愛犬が噛んで傷ついた柱を見てもショックを和らげることができるのではないでしょうか?
愛犬を大きな声で怒ってしまうと逆効果ですので、飼い主さんが心に余裕を持つためにも、修復方法について見ていきましょう。
小さな傷の修復
小さな傷は、木材用のパテや補修キットを使用して簡単に修復できます。
100円ショップでも販売されている木工用パテを傷に塗り、乾燥後にサンドペーパーで滑らかにします。
柱の強度に支障がない程度の傷であれば、飼い主さん自身で手軽に直せますし、費用も抑えられます。
大きな傷の修復
柱がグラつく程の大きな傷の場合は、傷ついた部分を取り除き、新しい木材を取り付ける必要があります。
これは専門的な技術が必要な場合があるため、プロの職人に依頼することをおすすめします。
大きな傷になる前に、愛犬の柱をかじる行動をやめさせたいものですね。
壁紙の補修
壁紙が破れた場合は、同じ柄の壁紙を用意し、破れた部分をカバーすることができます。
壁紙用の接着剤を使用し、丁寧に貼り付けましょう。
貼り直す部分がそれほど大きくなければ、初心者の方でも意外と簡単に張り替えることができますよ。
これを機会に、ペット用の壁紙に張り替えるのも良いかもしれませんね。
塗装のやり直し
塗装された壁や柱がかじられた場合は、塗装をやり直すことが必要です。
傷が付いた部分を綺麗にし、下地処理をした後、塗装を行います。
同じ塗料を用意する手間や仕上がりの具合を考えると、こちらもプロにお任せした方が良さそうです。
塗装されている柱は修復が難しいため、愛犬にかじられないような工夫がより一層必要かもしれません。
愛犬の気持ちを理解し、柱をかじる行動を防ぎましょう!
愛犬が柱をかじる行動には、いくつかの理由がありますが、適切な対策と工夫で辞めさせることができます。
また、かじった柱の一部や壁紙などを飲み込んでしまうリスクもあるので、できるだけ早めに対策をしましょう。
柱をかじる行動の裏に隠れた愛犬の気持ちを理解し、愛犬にとっても飼い主さんにとってもストレスの少ない方法を見つけてみてくださいね。