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猫が快適に過ごせる「専用部屋」の作り方!広さやレイアウト、インテリアのコツを伝授


愛猫家さんの中には、猫が快適に暮らせるように「専用部屋」を検討されている方も多いのではないでしょうか?

 

猫専用のお部屋は、人間の存在を気にすることなく、猫のためのアイテムでコーディネートできるので特に多頭飼いのご家庭におすすめです。

 

しかし、ただ猫のためのスペースをつくれば良い、というわけではありません。

 

猫の習性や好みをしっかり把握し、猫が快適に過ごせるための工夫が必要です。

 

今回は、猫専用の部屋づくりのコツや注意点についてご紹介します。

猫専用部屋の広さはどれくらい?

 

猫専用の部屋を作る際には「広さ」に関しては明確な定義はありませんが、猫1頭あたりに必要となるおおよその目安の面積は次の通りです。

 

部屋の広さの目安

必要最低限

2m×2m=4㎡(約4畳ほど)

理想

半径2m(約7~8畳ほど)

 

猫専用の部屋づくりでは「広さ」はあまり重要ではなく、広さよりも「高さ」にこだわることの方が大切です。

 

専用部屋をつくるにあたり、狭いスペースでもアイテムを工夫して高さを活かしたレイアウトにすることで、猫専用のスペースを実現できます。

 

狭い部屋でも快適に過ごす工夫については、下記の記事で詳しくご紹介しています。

 

<関連記事>

狭い部屋でも快適に!猫が喜ぶ住まいの工夫

猫の専用部屋をつくるときのコツや注意点

 

猫専用の部屋をつくるときには、次の7つのポイントを押さえておきましょう。

①猫が自由に動き回れるレイアウトにする

 

縄張り意識の強い猫にとって、家の中のパトロールは欠かせない習慣です。

 

可能な範囲で、猫が自由に動き回って「ニャルソック」ができるようなレイアウトを心がけましょう。

 

キャットタワーだけでなく、キャットステップやキャットウォークを部屋に張り巡らせて上下左右に動けるように促してあげれば、運動不足解消にもつながります。

 

また、専用の部屋を用意したからといって、猫はその部屋だけで過ごす訳ではありません。

 

猫の気分によっては、違う部屋でくつろぎたいときもあるでしょう。

 

猫にとって“自由気まま”に動ける環境は、快適な暮らしにおいてとても大事なことです。

 

後述する「ペットドア」などを活用し、他の部屋にも行き来しやすくしてあげましょう。

②上下運動できるアイテムを置く

 

猫の生活において「上下運動」ができる環境づくりは欠かせません。

 

キャットタワーやキャットステップなど、自由に上り下りできるアイテムを用意しましょう。

 

おすすめのキャットタワーやキャットステップについては、下記の記事で詳しくご紹介しています。

 

<関連記事>

【おしゃれなキャットタワー】北欧インテリアに合う!おすすめ12選

 

猫が喜ぶキャットステップ!初心者でも簡単に設置できるアイテムをご紹介

③猫が一人(一匹)になれる隠れ家を用意する

 

専用部屋を検討されているご家庭の多くが、猫を複数飼育している「多頭飼い」ではないでしょうか?

 

猫を多頭飼いする際には、猫が一人(一匹)になれる場所の確保も大切なポイント。

 

誰にも(飼い主にも)邪魔をされずに、のんびり一人で過ごす時間は猫にとって心安らげるひとときです。

 

猫ベッドや猫ちぐら、程よい大きさのダンボールなど、暗くて狭い隠れ家を用意してあげると、猫は安心してくつろげます。

 

猫が安心できる「狭くて暗い」を叶えるアイテムは、下記の記事でご紹介しています。

 

<関連記事>

猫が狭いところが好きなのはなぜ?おうちで快適に暮らす工夫

④床や棚にモノを置かない

 

猫が安全に暮らすための基本の“き”は、「部屋の中を整理整頓して片づけておく」ことです。

 

床や棚など、猫が足を踏み入れる場所にはモノを置かないようにしましょう。

 

特に高いところが好きな猫は何かと棚の上に上りたがりますが、上った先にモノが置いてあると、猫が誤って(ときにはいたずら目的で)モノを落としてしまうこともあります。

 

猫のケガを予防するためにも、極力モノは置かず、整理整頓を習慣化しましょう。

⑤誤飲に注意する

 

猫専用の部屋には、猫が誤飲する恐れのあるものは徹底的に取り除いておくことも重要です。

 

糸くずやひも状のものは、誤飲すると腸閉塞を引き起こす恐れがあります。

 

専用部屋では、飼い主の目が行き届かないこともあるため特に注意が必要です。

 

小さすぎるおもちゃは与えず、ひも状のねこじゃらしなどは飼い主と一緒に遊ぶとき以外は片づけておきましょう。

 

また、猫は飼い主が思っている以上に器用です。扉など簡単に開けてしまう子もいます。

 

片づけの際には、猫が勝手におもちゃを出してしまわないよう、開閉が困難な引き出しなどにしまうと良いでしょう。

⑥猫の苦手なニオイを避ける

 

猫が快適に暮らすためには、ニオイにも注意しましょう。

 

柑橘系やフローラル系の香りは、猫にとって不快なニオイです。

 

香水や芳香剤の使用は避けて、洗濯で使用する柔軟剤の香りにも気を遣ってあげたいものですね。

⑦猫用トイレは敢えてリビングに置いて体調管理を

 

猫の専用部屋では猫が一日の多くを過ごすことが想定されるため、給餌器や給水器などの衣食住の全てをまかなうアイテムをおいてあげると、管理しやすく飼い主にとっても便利です。

 

ただ「猫用トイレ」だけは猫の専用部屋ではなく、敢えて“リビング”に置いてみるのはいかがでしょうか?

 

家族が集うリビングに猫用トイレを設置することで、飼い主の目が届きやすくなり、排泄の頻度やニオイなどから体調不良を察知しやすくなります。

 

体調面で不安が増えるシニア猫を飼っているご家庭には、特におすすめです。

 

下記の記事では、猫用トイレをリビングに置く際に役に立つアイテムをご紹介しています。

 

<関連記事>

猫用トイレをリビングに置くときの注意点 ニオイと見た目をカバーするおすすめアイテムをご紹介

猫の専用部屋でこだわりたいレイアウトとインテリア

 

猫の専用部屋を新たにつくるときには、内装にもこだわりたいものです。

 

ここからは、猫が安心・安全・快適に暮らすためのおすすめの建材やインテリアについてご紹介します。

ケガを予防する「床材」

 

ジャンプしたり走り回ったりと、好奇心旺盛で活発な猫がケガをしないように、床は滑りにくい素材を選びましょう。

 

特にマンチカンやスコティッシュフォールドは他の種の猫に比べて足腰や関節が弱いため、注意が必要です。

 

おすすめは「タイルカーペット」です。

 

タイルカーペットとは、40~50cm角のパネル状にカットされているカーペットで、タイルのように敷き詰めることで1枚もののカーペット(絨毯)のように見せる床材を指します。

 

タイルカーペットは滑りにくく、猫の爪などでキズができても目立ちにくいのが特長。

 

嘔吐や猫の毛で汚れても、タイルカーペットであれば部分的に交換できるため、メンテナンスしやすいのも嬉しいポイントです。

キズやニオイがつきにくい「壁材」

画像引用:FE76419 | サンゲツ

 

壁は猫が引っ掻いてキズをつけないように、キズや汚れに強い壁材を選びましょう。

 

壁紙は、各建材メーカーから「ペット用クロス」としてさまざまな商材が出ています。

 

たとえば、サンゲツの「スーパー耐久性」やトキワの「ペット対応」壁紙などが挙げられます。

 

また壁紙以外にも、アイカセラールセラールウイルステクトPlusなどを腰壁として設置すれば、爪とぎやスプレー行為などのマーキングにも効果的です。

 

腰壁の高さは90cm程度(※)が目安。壁紙よりも高額なので、予算に応じて範囲を決めて施工すると良いでしょう。

 

※参照:ねこ検定 公式ガイドBOOK 中級・上級編

いたずらしにくい「照明」

 

猫は暗闇でもモノを見ることができるので、猫だけで部屋で過ごすときには基本的に照明の明かりは不要です。

 

人が出入りするために照明をつける際には、キャットタワーやキャットウォークなどから猫が触れられない位置に設置しましょう。

 

ダウンライトやシーリングライトは、照射角度に猫の通路(キャットウォークなど)が入らないように50cm(※)程度離します。

 

※参照:建築知識特別編集「猫のための家づくり」

 

天井から垂れ下げて設置するタイプのペンダントライトは、猫が飛びついていたずらをする可能性があるため、避けた方が無難です。

猫がよろこぶ「窓」

ねこ専用脱走防止窓【にゃんがーど】

 

猫は窓から外の景色を眺めたり、日向ぼっこをして楽しんだりするのが大好きです。

 

窓から外を眺めるのは、パトロールの一環でもあります。

 

専用部屋にも、猫が思う存分外の景色を楽しめる窓を設けてあげましょう。

 

膳板(※)を広めにとってあげると、猫が座りやすく心地よい場所を作ってあげられます。

 

※膳板(ぜんいた)とは、窓枠の下側に取り付けられている板のこと

 

さらに窓には脱走防止策が必須です。

 

既存の部屋で膳板を変えるのが難しい場合には、脱走防止を兼ね備えたこちらの商品がおすすめです。

猫が自由に出入りできる「ペットドア」

 

出入口の扉にペットドアをつけて、猫が部屋の内外を自由に行き来できるようにしてあげましょう。

 

扉以外にも、壁に取り付ける「くぐり戸」もおすすめです。

 

ただし、ペットドアは襖などの引き戸には取り付けてはいけません。

 

猫の存在に気づかずに引き戸を開けてしまうと、猫が戸袋に挟まれてケガをしてしまう恐れがあります。

 

ペットドアを取り付けるのは、開き戸タイプの扉にしましょう。

快適な空間づくりに欠かせない「冷暖房機器」

 

猫に限らず、生き物を飼う上で室温管理はとても重要です。

 

常に快適な室温を保ちましょう。

 

猫にとって快適な室温は、約20~26℃(※)といわれていますが、その適温は間取りや住宅の性能(断熱性や気密性)によっても左右され、猫の好みによっても変わってきます。

 

※参照:建築知識特別編集「猫のための家づくり」

 

(筆者宅の猫たちの場合、冬場の室温が23℃程度だと寒いようでコタツから出てきません。)

 

冷暖房器具は、火災や転倒の心配が少ないエアコンが良いでしょう。

 

ただし、エアコンの設置には次のような工夫が必要です。

 
  • エアコンのコンセントをいたずらにないように注意する
  • 猫の寝床に直接風が当たらないようにする
  • 猫が飛び乗らないように、エアコンの近くには高い家具などは置かない
 

寒さ対策として、輻射熱を利用した床暖房(電磁波が出ないガス温水式)もおすすめです。

キレイな空気を保つ「換気設備」

 

快適な空間づくりでは、換気設備も欠かせません。

 

新築を建てるときやリフォームをする際には、24時間換気システムを設置しましょう。

(新築の場合は、24時間換気システムの設置は法律によって義務付けられています)

 

リフォームが難しいときには、壁に後付けできる「QAIS-air-H04A2J」がおすすめです。

 

「QAIS-air-H04A2J」の詳しい内容は、下記の記事でご紹介しています。

 

<関連記事>

【猫と暮らす家づくり】複数あるトイレスペースにおすすめ!スタイリッシュな脱臭機の新モデル「QAIS-air- H04A2J」

猫の安全を守る「電気設備の対策」

画像引用:Amazon.co.jp : 山崎実業(Yamazaki) コンセントガード

 

猫専用の部屋に設置するコンセントは、マーキングなどで尿をかけてショートしないように、高めの位置(床から50cm以上)に取り付けましょう。

 

既存のコンセントには、専用カバーで対策できます。

 

ストレスを軽減する「防音対策」

 

猫は、外からの騒音でストレスを感じてしまうことがあります。

 

特に外猫の声は、猫にとって「縄張りを脅(おびや)かす存在」としてかなりのストレスに……。

 

猫専用部屋をつくる際には、防音対策も万全にしましょう。

 

猫のための防音対策については、下記の記事で詳しく解説しています。

 

<関連記事>

猫がストレスを感じる音とは?おすすめの静音家電や窓への対策をご紹介

まとめ:安全対策とレイアウトを工夫して、猫が喜ぶ専用部屋をつくろう

猫の専用部屋のつくり方についてご紹介しました。

 

猫に喜んでもらえる部屋づくりで特に大切なのは、次の4つのポイントです。

 

①思い切り身体を動かすことができる(特に上下運動)

②好奇心を満たしてくれる

③日向ぼっこができる

④脱走や誤飲、ケガ防止などの対策が取られている

 

これらの条件を満たして、猫も飼い主も快適な専用部屋を手に入れましょう。





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