室内で飼っている猫は、とかく運動不足になりがち。
キャットタワーやキャットウォークなど、猫の運動不足解消のためのアイテムはいろいろあります。
なかでも「キャットステップ」はデザイン性も高く省スペースで設置できるため、気になっている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
しかし、壁に取り付けることで「難しそう……」とためらっている方もいるかと思います。
そんなお悩みを解消するために、今回はDIY初心者の方でも簡単に取り付けられるアイテムをご紹介します。
キャットタワー・キャットステップ・キャットウォークの違い
猫の運動を促すアイテムとして、「キャットタワー」「キャットステップ」「キャットウォーク」があります。
まずは、それぞれの違いについて理解しておきましょう。
キャットタワーとは
猫の運動をサポートするアイテムのひとつ。
タワーを上り下りすることで、運動不足の解消につながります。
家具のように床に直に置く「置き式」と、天井と床を突っ張って固定する「突っ張り式」があり、どちらも壁や床を傷つけることなく設置できるので賃貸住宅にも向いています。
キャットステップとは
キャットタワーと同じく、高所を好む飼い猫のために室内に設置するアイテムです。
キャットタワーに比べてスペースや高さの制限がないのが特長。
設置方法はさまざまで、壁に直接取り付けるタイプや、家具と一体化したタイプなどがあります。
壁付けタイプなら省スペースで設置できるため、スペースに余裕がない狭小住宅におすすめです。
キャットウォークとは
その名の通り「猫の通り道」となるもので、キャットタワーやキャットステップと同様、高いところが好きな猫のために設けられる猫用の設備です。
家具の一部として設置される場合もありますが、通常は住宅設備の一部として取り付けるもので、素人さんがDIYで施工するのはなかなか難しいかもしれません。
あらわし梁(通常は天井内に隠れてしまう梁を、インテリアとしてあえて見せた梁のこと)をキャットウォークのひとつとして活用する方法などもあります。
リフォームでキャットウォークを設置したい場合には、工務店などの専門業者に依頼して施工してもらいましょう。
猫にとってキャットステップが必要な理由
好奇心旺盛な猫にとって、縄張りである家の中を自由気ままに散策できる環境はとても大切です。
逆に、思うように動けなかったり行動が制限されたりすると、ストレスを溜め込んでしまいます。
また、室内で飼われている猫はどうしても動きが単調になってしまい、運動不足になりがち。
ジャンプしたり、高いところから景色を眺めたり……猫の本能のおもむくままに身体を動かすことでストレスを発散させ、運動不足解消につながります。
猫の好奇心を刺激し、自発的に運動をうながすことができる「キャットステップ」は、猫が心身ともに健康で毎日を過ごすための重要なアイテムなのです。
キャットステップを取り付けるときの4つの注意点
ご自宅にキャットステップを取り付ける際には、猫の安全面に細心の注意を払うことが重要です。
次の4つの注意点を押さえておきましょう。
注意点①:脱走防止対策をする
キャットステップを取り付けることで、それまで猫のジャンプだけでは届かなかったような場所(高窓など)に行けてしまう可能性があります。
キャットステップを通じて、高窓から猫が誤って転落したり脱走したりしないよう、開口部には脱走防止対策を施しましょう。
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注意点②:二方向避難できるようにする
キャットステップとキャットウォークを組み合わせる場合は、下りられるルートを2つ以上確保して「ニ方向避難」ができるようにしましょう。
行き止まりをつくらずに、自由自在に上り下りできます。
多頭飼いならば、2匹がすれ違えるだけの幅(奥行き)があることも重要なポイント。
キャットステップなら210~250㎜ほど、キャットウォークであれば250~300mmほどのサイズが目安です。
注意点③:滑り止め対策をする
猫が飛び乗ったときに滑ってケガをしないためにも、キャットステップの表面には滑り止めを施しておきましょう。
あらかじめ滑りにくい素材を使用しているものを選ぶと安心ですね。
注意点④:ベストな間隔をあけて設置する
キャットステップ同士の上下左右の間隔は、猫の年齢や運動能力を考慮した上で決めましょう。
一般的には、下記の寸法を目安に間隔を空けます。
- 縦方向(キャットステップの天端から天端まで)で350~400mmほど
- 横方向(キャットステップの端から端まで)で直径300mmほど
キャットステップの最上段は、天井から300mm以上離して設置してください。
また、ボックス型のキャットステップの場合には、ボックスの背が高くなるほどステップの上下の間隔が空いてしまうので注意しましょう。
参照書籍:建築知識特別編集「猫のための家づくり」/ねこ検定公式ガイドBOOK/建築知識 2023年5月号「猫のための間取り」
キャットステップを選ぶ際の3つのポイント
キャットステップにはさまざまなタイプの商品が販売されていますが、その中からお住まいの形状に合わせた仕様を選ぶことが大切です。
次の3つのポイントを押さえましょう。
①設置場所を決める
まずは、キャットステップを家の中のどの壁面に設置するか検討します。
キャットステップを設置した際、猫にとって危険なものはないか確認しておくことも重要です。
神棚やエアコン、カーテンレールの上など、猫に乗って欲しくない場所の近くは避けましょう。
②壁に穴を開けるタイプor開けないタイプを選ぶ
賃貸住宅など、壁に穴を開けるのがためらわれる場合は、壁に穴を開けなくても設置できるタイプ(もしくは穴が目立たないタイプ)を選びましょう。
キャットステップには置き型の商品もあるので、ご自宅の条件に合ったタイプを選択できます。
(置き型のキャットステップについては、次の章でご紹介します)
③家の壁の材質や下地の場所を確認してから購入する
キャットステップの商品によっては、コンクリート下地の壁にしか取り付けられないなど、設置の際に推奨される壁の材質が決まっています。
現在お住まいの家の壁が何の材質でできているか、事前に確認してから購入しましょう。
ちなみに、最近の家であればプラスターボード(PB)でできた壁が一般的です。
(石膏ボードとも呼ばれます)
柱や胴縁などの壁下地材がある場所でないと取り付けられない商品もあるため、よく調べておきましょう。
初心者でも簡単に取り付けられるキャットステップ3選
ここからは、DIY初心者でも簡単に取り付けられる商品を3つご紹介します。
※下記でご紹介している商品は、2023年9月現在の価格です。
壁に直接取り付けるタイプ
画像引用:Amazon.co.jp: キャットステップ白(単)【アニマコレ(animacolle)】キャットロードプラス
特別な工具を使用せずに、簡単に取り付けられるキャットステップです。
石膏ボードの壁に対応しており、柱や胴縁などの下地材を探す必要もありません。
取り付ける際の穴の大きさは画びょう程度でとても小さく、ビスに比べて壁へのダメージが少ないので、賃貸住宅でも設置可能です。
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床と天井を突っ張って取り付けるタイプ
突っ張りタイプのキャットウォークです。
壁を傷つけずに設置できるタイプですが、壁に固定すればより安全に使えます。
さらに2台を並べて、双方の間を市販されている2×4の板でつなぐことで、キャットウォークとしても活用可能。
猫の行動範囲を広げられます。
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家具と一体化しているタイプ
画像引用:壁面収納テレビ台【公式】LOWYA(ロウヤ) 家具・インテリアのオンライン通販
収納家具と一体化した商品で、これ一台でキャットタワー、キャットステップ、キャットウォークの3つを兼用できる優れモノです。
置き式タイプなので壁を傷つけることなく使用できます。
また、テレビ台や収納を兼ね備えていることで空間を有効活用でき、狭いお部屋にもぴったりなアイテムです。
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まとめ:キャットステップで健やかな猫ライフを叶えよう
省スペースで設置でき、猫の運動不足解消やストレス発散に役立つキャットステップは、愛猫家さんにおすすめしたいアイテムのひとつです。
空間を立体的に移動できるので、特に平屋の一戸建てやマンションなど、家の中に階段がなく平坦な間取りのおうちにぴったり。
キャットステップは、猫の好奇心を刺激し、適度に身体を動かせる環境づくりに役立つため、健やかな猫ライフを支えてくれる存在になるでしょう。
安全性に注意しながら、ぜひ取り入れてみてくださいね。