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どんな犬でも警察犬になれる?最新研究が明かす犬種と仕事能力の関係


何世紀にもわたり、人間は牧畜、警備、狩猟など特定の仕事をするために犬を選別して飼育してきた。

多くの人々は、これらの犬種は構造的な適応により、その役割にとりわけ適していると考えているが、新たな研究がこの長年信じられてきた考え方に疑問を投げかけた。
学術誌『Science Advances』に掲載されたこの研究では、3D復元技術を用いて、40種の家庭犬種の頭蓋骨117個を分析した。

その結果、異なる犬種間の頭蓋骨の形状は驚くほど重複していることが明らかになった。少なくとも咬むことと匂いを嗅ぐことに関しては、特定の犬種がほかの犬種よりもその能力が高いといえる身体的特徴を持っていない可能性が示された。

過去200年の間に人類は何百もの犬種を作り出し、これらの犬種は実に異なって見えるけれど、頭蓋骨の形はほとんど同じであるというのだ。
この研究結果は、犬種の固定観念にも大きな影響を与える。たとえば、ピットブルのように噛む力が強い犬種は、その身体的特徴から危険な犬種というレッテルを貼られることが多い。
しかし、ピットブルの頭蓋骨には、同じような大きさのほかの犬種と比べて、本質的に危険であるというような構造的な違いは見られなかった。

「犬が人をひどく襲うというニュースはたくさんあり、しばしば特定の犬種がその対象となります」とウォルドロップ氏は言う。「これらの犬種は、同じ大きさの他の犬種よりも強く噛むと主張する人もいます」。
同様に、嗅覚作業のために歴史的に繁殖された犬種は、ほかの犬種と比べて頭蓋骨の形態において明確な嗅覚適応を示さなかった。これらの知見は、たとえばパグが嗅覚作業においてジャーマンシェパードより優れていることを示す先行研究と一致している。

それでも警察犬にはジャーマンシェパード、介助犬にはラブラドールなど、犬種が大きな影響を与えているように思える。もし頭蓋骨の形が犬の特殊作業能力を決定しないとしたら、何が決定するのだろうか?
研究者たちによれば、犬が特定の仕事に適しているかどうかは、身体的な形態よりも、個々の性格のような要素がはるかに大きな役割を果たしているという。

咬むことと匂いを嗅ぐことに関して、犬種による違いがないという研究結果は、これからの警察犬や介助犬などの育成において大きな影響をもたらすだろう。

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