アメリカでは毎年、「ヒーロー・ドッグ・アワード」といって努力して社会的に貢献した犬への表彰式が行われる。
軍用犬、警察犬、盲導犬、聴導犬、セラピー犬、保護犬など、様々な分野で活躍する犬が今年も候補として選ばれたが、その中でヒーロー・ドッグ賞を受賞したのは、警察犬として活躍する「ボー」だった。
ボーはノースカロライナ州ガストニア出身の生後18ヶ月のブラッドハウンドのオスで、ガストニア警察で働いている。垂れ下がった大きな耳とシワのある愛嬌たっぷりの顔と、がっしりした大きな体が特徴だ。
穏やかな巨人と呼ばれて親しまれ、生後8ヶ月の時から任務につき、ローランド警官とともに数々の犯罪解決に貢献してきた。彼が働き始めて以来、ボーは自閉症の11歳の行方不明児と7歳の誘拐被害者を追跡し、多くの行方不明の高齢者も発見している。
ローランド警官はFox News Digitalに対し、ボーにヒーロー犬賞を授与することは、彼とガストニア警察、すベてにとって大きな意味があると語った。
「ボーが行方不明の人を愛する家族の元へ連れ戻すたびに、私たちが共に積み重ねてきた苦労が報われます。ボーが全国的に認知されることで、私たちが奉仕する地域社会に安らぎをもたらしてくれます。また、ボーの能力が、家族の再会や被害者への正義の実現の助けになることを示してくれるでしょう」 と付け加えた。
授賞式の主催団体である「American Humane」の代表であるロビン・ガンザート博士は、ボーは「その若い生涯で、多くの人がキャリア全体で成し遂げる以上のことをすでに成し遂げた」と語った。
行方不明者を探し出し、彼らが必要としている時に癒しとキスを与えるだけでなく、地域の安全維持や啓蒙活動など、任務の枠にとらわれない貢献が受賞の決め手になったようだ。
勇気あるボーだが、実は怖がりな部分もあり、ハロウィンの不気味な飾りつけには怖くて近寄れないそうだ。今ごろクリスマスツリーを見ながら、ローランド警官や仲間と受賞のお祝いをしているかもしれない。