イギリスのウェールズに住む園芸家のナサン・ブラディーさんは。娘さんと庭仕事をしている最中に1匹のハリネズミに遭遇した。
その地域では野生のハリネズミを見かけるのは珍しいことではない。たいていは人間を見るとすぐさま逃げることが多いのだが、そのハリネズミは意図的に2人の前に現れたような感じだった。
ブラディーさんがスマホを取り出して写真を撮っていると、そのハリネズミの首に何やらピンクのネックレスのようなものが巻きついているのに気づいた。
よく見るとそれはペットボトルのふたのリングで、そのハリネズミの首を固く締めつけて苦しめていた。
ブラディーさん親子はすぐにペンチとハサミを持ってきて、針だらけのハリネズミを布で覆いながらリングを取り外そうとした。ハリネズミは驚くほどおとなしく、体を丸くしてじっとその作業が終わるのを待っていた。
リングは予想以上にきつく首に食い込んでいたが、なんとか互いにケガなく外すことに成功し、自由になったハリネズミはこの上なく嬉しそうな様子だった。ブラディーさんに水とドッグフードをもらい、軽い足取りで自分の巣穴へと戻っていった。
人間がなんとも思わずに外に捨てたペットボトルのせいで、ハリネズミは飲んだり食べたりできずに苦しんでいた。奇跡的に助かることができたが、私たちの知らないところで多くの動物が被害に遭って命を落としている。
このハリネズミの動画や記事を通して、「もっと多くの人が、プラスチックゴミの投棄がもたらす野生動物への影響を考えるきっかけにしてほしい」とブラディーさんは話している。