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肉も植物も使わない「発酵たんぱく質」のペットフード


米国カリフォルニア州サンマテオに本社を置くバイオテクノロジー企業であるCalysta社は、動植物性原料を使用しない非遺伝子組みかえタンパク質のペットフード「FeedKind」の開発に成功した。

肉も植物も使わずに動物のエサを作り出すなんてウソのように聞こえるが、20年以上にわたるノルウェーでの研究を通して商品化へと結びつけた同社が注目したのは、天然ガスに含まれる炭素だ。

炭素、酸素、窒素を含む天然ガスは独自の発酵槽で混合され、天然微生物によって消費されて発酵し、微生物タンパク質を作り出す。この微生物タンパク質は、粗タンパク質71%、粗脂肪9%というきわめて高い栄養密度をもち、アミノ酸も豊富で消化性にすぐれている。

わずかな水と農地というわずかな天然資源で、栄養価の高い飼料を生みだすこの「FeedKind」は、低コストで環境への負荷がとても少ない。動物性の原料をつかわないのでベジタリアンやヴィーガンの人々にも支持されている。
すでに欧州連合(EU)で販売が承認され、8月には本社からポーランドの倉庫に商品が出荷された。現在は世界各国で登録手続きが開始されているところだ。

ペット、飼い主、製造元、地球、すべてにおいてウィン・ウィンの関係をもたらす「FeedKind」は、今後世界のペットフードの主流となっていくのだろうか。今後の動向が気になるところだ。

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