昔に比べてペット同伴OKのレストランや店は増えてきたが、それでも大半の店は介助犬以外の動物の同伴を禁止している。
犬の散歩のついでに近所の店で夕飯の材料を買っていきたいと思っても、犬を同伴できないので店の前に犬の散歩ひもをくくりつけて犬を待たせなければならない。長い時間愛犬を外で待たせるのは心配だし、暑い日は熱中症などのリスクもある。
そんな飼い主の悩みを解決するサービスがカナダで導入された。「PetParker」と呼ばれるペットの待合ボックスで、小売店などの入口に設置されており、飼い主はそのボックスの中にペットを入れることができる。
スチール製のボックス内は換気穴があり、温度調整も可能で、最大約45kgまでの犬を収容できる。利用の条件として、犬は生後6ヶ月以上でしつけがされており、健康で最新のワクチンを接種していなければならない。
ボックスにはアプリでコントロールできる電子ロックと、飼い主がペットを確認できる内蔵カメラが搭載されており、飼い主は買い物中に愛犬の様子をチェックすることができる。
ペットパーカー・カナダのCEOであるアディ・カバゾ氏は、5年前にブラジルからこのアイデアを持ち込んだ。彼はペットパーカーの導入によって、企業はドッグフレンドリーな姿勢をアピールでき、新規顧客の獲得や顧客の信頼獲得につながると考えた。
すでにメトロバンクーバーには、ストングス、セーブオン・フーズ、アーバン・ファーレを含む十数店舗に22のペットパーカーステーションがあり、さらに数店舗が設置を計画中だ。
企業はペットパーカーを有料でレンタル設置し、ペットの飼い主はPetParkerアプリを通じて無料でステーションにアクセスできる。
データによると、ペットの飼い主がポッドを利用する時間は3分から1時間で、平均15分程度。地元の人々や観光客に人気で利用率も高いようだ。
「地元の人は、散歩の最後にコーヒーとベーグルを食べるのが大好き。でも犬が一緒だからどうしよう?というのが悩みだった。私たちは今、それを変えようとしています」とカバゾ氏は語る。
日本の都心部にペットパーカーが導入される日も遠くないかもしれない。