ニューヨークのバッファローで勤務する消防士が、救助した犬の里親になるという心温まるできごとがあった。
里親になったのは、アンソニーさんという名前の30歳の消防士。先月、消防署内で勤務している際に10代の子どもが署に小さな子犬を腕に抱えて助けを求めてきた。
子どもたちを署内に招き入れて話を聞くと、その子犬は消防署から1ブロックはなれた交差点で車にはねられてケガを負っていた。
その犬は後ろ足を骨折している様子だったが、痛みで騒ぐことはなく落ち着いていた。アンソニーさんは体の傷をきれいにし、すぐに救急動物病院に連れて行った。
子犬は首輪もマイクロチップも身につけておらず、飼い犬ではないようだった。2年半ずっと犬を飼うのを夢みていたアンソニーさんは、その子犬をはじめて見たときから特別な縁を感じていた。
1週間後、動物病院から退院した子犬は、不運にも右のうしろ足を1本失っていた。骨折がひどく、火傷も負っていたので切断せざるを得なかったのだ。
獣医がアンソニーさんに里親にならないかと提案したとき、彼は迷わずイエスと答え、消防署の同僚や上司たちも賛同してくれた。
子犬はオーバーンと名付けられ、アンソニーさんにかわいがられてスクスクと成長している。足が1本なくても何の不自由もないようで、むしろ4本足の犬よりも速く走れるほど元気いっぱいだ。
またオーバーンは地域ではちょっとした有名犬で、散歩をしていると人々から声をかけられ、子どもたちにも大人気だ。
偶然が重なってオーバーンの家族となったアンソニーさんは、「ケガを負った動物を見つけたら、まずはアニマルコントロールに電話をしてください。でも近くになかったら、私たちが助けになれるので相談してください」と呼びかけている。