ユタ州に住むクラークさんは、アマゾンで何足かの仕事用のブーツを購入した。足に合わなかったブーツは返品するため、段ボール箱に入れてカリフォルニア州にあるアマゾンの拠点へ郵送した。
その日からどういうことか、クラークさんの愛猫のガレナが行方不明になってしまった。屋内のみで飼っている猫なので、迷子になることはありえないのに、家中探しても見当たらない。
クラークさんは心の癒しであるガレナを失い、胸が張り裂ける思いで近所やSNSにもガレナの情報を拡散して捜索を続けた。
しかしガレナが見つかったのは、ユタから遠く離れたロサンゼルスだった。実はガレナは返品用の箱に隠れており、クラークさんはそれに気づかずに一緒にアマゾンへ送ってしまっていたのだ。
箱を開けた社員が猫を見つけ、獣医に連れて行ってマイクロチップ情報を調べたところ、クラークさんの猫だと判明した。
連絡を受けたクラークさんは信じられない思いで頭が真っ白になったが、ガレナの無事を知って安堵し、すぐに翌日の航空券を予約した。
7日ぶりにロサンゼルスでガレナとの再会を果たしたクラークさん夫妻。ガレナは恐怖で体を震わせていたが、クラークさんの腕に抱かれるとすぐに落ち着きを取り戻した。
箱のなかで6日間飲まず食わずだったが、さいわい軽度の脱水症状を起こしただけだった。輸送中にたまたま箱の片側に貼られたテープが剥がれ、それが空気穴となってガレナは十分な酸素を取り入れることができた。さらに、春先で気温が暑すぎなかったので、熱中症の危険も逃れることができたのだ。
さまざまな奇跡が重なって、無事にガレナと自宅に戻ることができたクラークさん。それ以降、アマゾンに返品する時は必ずガレナが入っていないか、しっかりと確認するようにしているようだ。