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猫の目の上にある小さなハゲは何のためにある?


猫を飼っている人や身近に猫がいる人は、その猫の目の周りをよく観察してほしい。目と耳の間の部分、人間でいう眉毛の位置の毛がはげたように薄くなっていないだろうか?毛が黒っぽい猫だととくに分かりやすい。

目の上の毛が薄いのはすべての猫に当てはまるわけではなく、猫科全体でみると、ライオンやチーターなどの大型の動物は顔全体がしっかりと毛で覆われている。
野生で暮らす小型の猫や、家庭で飼われている猫に多く見られる目の上のハゲ。この特徴に着目しているのが、パデュー大学の動物福祉研究員ジュディス・ステラ氏だ。ステラ氏は目の上にハゲができた理由について、猫の進化の過程をふまえて興味深い仮説を立てた。

大型の猫と小型の猫は狩猟の対象が異なる。トラやライオンはシカやシマウマなど大きい獲物を狙うが、進化の過程で小型化した猫は鳥やネズミなどの小さな生き物を獲物とするようになった。
猫は超音波を聞くことができ、ネズミなどのげっ歯類は超音波の聴覚範囲で発声をする。「おそらく目の上(耳の下)の毛が少ないことは、音波を耳に集中させたり、音が聞こえる方向を聞き分けるのに役立っているのでしょう」とステラ氏は推測している。
小型猫の主要な獲物がネズミということもあり、ネズミの声を聞き取る力を最大限引き出すために、進化の過程で耳の穴をふさぐ毛を排除していったのかもしれない。

この仮説は理にかなってはいるが、実際に仮説を検証するのは非常に難しい。ハゲのある猫とない猫で聴覚の違いを調べるのか、あるいはネズミの狩猟成功率を調べるのか。いずれにしても信憑性のあるデータを取るのは容易ではない。
それでも、ネズミを獲るためかもしれないという新しい見解は、猫の飼い主にとっては1つのトリビアとして十分楽しめるだろう。

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