3月になって南カリフォルニアにも春が訪れ、冬眠していたリスが次々と目を覚ましている。ぐっすり眠ってお腹ペコペコのリスたちは、巣穴の近くで手に入るタネやナッツ、果物を威勢よく頬張る。
リスが大好きなルーアン・ブリックハウスさんは敷地内にいくつもの屋外カメラを設置して餌を置き、訪れるリスたちの様子を10年以上観察してきた。
幸運なことに、今年は冬眠から目覚めたばかりのリスを真正面から撮影することに成功した。そのリスはルーアンさんが用意したおやつを平らげたあと、春の訪れをお祝いするかのように、気持ちよさそうにあくびをしながら前足と後ろ足をぐーんと伸ばした。
フェンスに寝そべってストレッチをするリスの姿は悶絶するほどのかわいさで、この尊い小動物を創造した神に感謝したくなる。リスはストレッチを終えるとまたおやつを食べて充電し、ふさふさのしっぽを立てて颯爽と木々のなかへ出かけて行った。
ルーアンさんはそれぞれのリスに名前をつけるほどの愛着を持っているが、野生動物なので適度な距離を保ち、触れ合うことはほとんどない。その関係にリスたちも安心し、ルーアンさんの敷地内でゆっくり休んでいることが多い。
「私たちはリスたちを友人だと思っています。この友人たちは、私たちの暮らしを大きく変え、尊敬と愛のあり方を教え、私たちの世界に対する深い洞察を与えてくれたと言っても過言ではありません」と語るルーアンさん。
この時期は冷蔵庫に多めのロメインレタスとにんじんを常備し、冬眠から目覚めたリスたちとの再会をお祝いする。いまは彼女のSNSで人気のリスの「ボニータさん」があいさつに来てくれるのを、首を長くして待っているようだ。