感謝祭を目前にした11月19日に、ひとつの奇跡が起こった。
コロラド州にあるメイヤー・ランチ・パーク内の山の中で遭難していた雌犬の「ノヴァ」が2ヶ月ぶりに飼い主と再会することができたのだ。
その日、2人の登山客が公園の登山道でケガをして怯えているノヴァを発見した。岩場の木の枝の陰で、丸くなって横たわっていた。飼い主が見当たらないので心配し、抱き抱えて下山しようとしたところ、ノヴァは登山客の1人に噛み付いた。ケガを負った1人は手当を受けるために下山して動物管理局にノヴァについて連絡し、もう1人は残ってノヴァを見守ることにした。
まもなくジェファーソン郡の公園保護官と動物管理局員がノヴァを保護し、慎重に山のふもとまで運ぶことに成功した。関係者が公開した写真には、黒い口輪をつけ、毛布にくるまりながら、レスキュー隊員らに運ばれるノヴァの姿が写っている。
下山するとすぐに救助隊員たちは飼い主の捜索に取りかかったが、幸運なことに、公園保護官が1ヶ月以上前に公園に貼られた迷子犬の貼り紙を覚えていた。その情報をもとに動物管理局員が飼い主に電話をすると、たしかにノヴァは貼り紙の犬に間違いなかった。
そうして飼い主とノヴァは登山口で2ヶ月ぶりに感動の再会を果たした。
ノヴァは飼い主と離れている間に足を骨折したが、現在は自宅で安静にしており、近いうちに足の手術をするようだ。
噛まれたにも関わらず、迷子の犬を助けようと奔走した登山客の親切心に、関係者からだけでなくSNS上でも多くの感謝のメッセージが寄せられている。