イギリスに住むメーガンさんはシェンジーという名前の3才のダルメシアンを飼っている。
ある日メーガンさんはシェンジーが元気がないのに気づいたが、すぐに良くなるだろうとそのままやり過ごした。しかし次の日、彼女はジェンシーの背中に浮き出た突起のような腫れを見てショックを受けた。悪性の腫瘍ではないかと心配して見ているうちに、その腫れはどんどん大きくなっていく。
メーガンさんが動物病院に電話をして連れて行くと、診察をした獣医から驚きの事実を伝えられた。なんとジェンシーの背中から4センチほどの竹串が突き出ていたのだ。メーガンさん夫妻はその数日前の夕食に中華料理を食べたのだが、そのなかに入っていたのが肉の串焼き。どうやらジェンシーは串ごと肉を飲み込んでしまったようだ。
命に関わるため、獣医はすぐにジェンシーに全身麻酔と痛み止めを打ってレントゲンを撮り、竹串が体のどの部分にあるかを確認した。そのレントゲン写真から、竹串は胸部を通っておらず肺に損傷を与えていないと確認できた。
その後すぐに手術が行われ、内臓部に損傷がないかを確認したところ、奇跡的に命に関わる傷や感染症は見られなかった。「これはかなり稀なケースだ」と担当医も驚きを隠せない。非常に幸いなことに、串は腹壁を避ける形で胃を通過し、ほかの臓器にも刺さらずに背中へ突き出ていた。ジェンシーは傷の手当てと薬を処方され、一晩病院で過ごしたあと元気に家に帰ることができた。
手術・治療にかかった高額な医療費はペット保険をかけていないメーガンさん夫妻にとって大きな負担だったが、PDSAという動物の治療費チャリティ団体のおかげで支払いは全額免除された。
メーガンさんは愛犬が元気でそばにいることに感謝し、串焼き料理は絶対に家に持ち込まないと心に誓っている。