アメリカ人のジャック・ドランさんは4月8日にカンザスシティで行われたハーフマラソンに友人と参加した。ジャックさんにとって初めてのマラソンだったので、最後まで走り切れるかも含めて未知な部分が多かった。しかし、まさか走行中にこんなことが起こるとは予想だにしなかった。
マラソン中盤で足に疲れと痛みを感じ始めた頃、どこからともなく1羽の野生のガチョウがジャックさんの目の前に現れ、舗装された道路をランナーと一緒に走り始めたのだ。ジャックさんはその光景に目を奪われ、足の痛みも忘れてスマホで撮影しながらガチョウについていった。飛ぶのではなく足でしっかりと地面を蹴って走っているガチョウの姿は滑稽でかわいらしいが、周りが驚くほど速足だった。
なぜガチョウがマラソンに参加しようと思ったのかはわからないが、何らかの目的があって走っていたのだろう。疲れると道路の端に寄って休憩をし、また全速力で走るというのを繰り返すガチョウの姿にジャックさんも励まされ、なんとかゴールまで完走することができた。
ジャックさんはガチョウが休んでいる間に追い越したのでそのガチョウがどこまで走ったかわからないが、ジャックさんは「彼の足は僕の足ほど痛くないといいけど」と笑って労をねぎらっていた。