アフリカコンゴ原産の大型インコ「ヨウム」はインコのなかでも非常に賢い種で、人の声や言葉の真似をするのが得意だ。
しかし、ヨウムはいつも飼い主にとって都合の良い言葉だけを覚えるとは限らない。ときには嫌いな人の真似をしてその人をイラだたせることもある。
アメリカ人女性のローナ・ウェブさんは、保護ヨウムのジャック(メスなのになぜか男性の名前)を15年以上飼っている。ローナさんは5年前まで父親と一緒に暮らしていたが、その父親は「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」を患っており、気管支の炎症によってひどい咳やたんに悩まされていた。
ジャックは大の男性嫌いで父親のことも毛嫌いしており、後ろから父親のかかとや背中をくちばしで突くといった嫌がらせをしていた。さらには父親の咳をまねするようになり、動画のなかでジャックは「ゴホッ、ゴホッ」という咳や、たんが絡んだときに出る「オエー!」という声を見事にまねている。
ローナさんは5年前に父親と離れて暮らし、その後父親は病気により他界したのだが、いまでもジャックは父親の咳まねをしてローナさんと家族を苦笑いさせるそうだ。
オウム好きな人だったのに、男性だからという理由で嫌われ、近づくたびに噛まれていた父親。そんな彼のことをジャックはいまどんな思いでまねているのだろうか。