ロサンゼルスでは増え続ける犯罪に巻き込まれないよう、高価な番犬を飼うことが富裕層の間でのトレンドになっている。
航空宇宙関連の製造業を営むアートム・ブルガダリアン氏はロサンゼルスのシャーマン・オークスでかつてドジャースのヤシエル・プイグ選手がかつて所有していた豪邸で暮らしている。防犯のために銃を所持し、家の周りには多くの防犯カメラが設置されている。なぜならこの家は2017年、プイグ選手がワールドシリーズのため不在にしていた間に強盗が入り、1700万円相当の貴金属やそのほかの物が盗まれたのだ。
同じような犯罪被害に遭わないよう、ブルガダリアン氏は2才のジャーマンシェパードを飼っている。その犬はブリーダーのもとで生まれ、ハイパフォーマンス警備犬として訓練された。「家族の安全のために払う対価はどれくらいだと思う?とりわけ過去に強盗に遭って1700万円の被害があった家で。その被害額に比べたら、警備犬のためのお金なんて小さなものだ」とブルガダリアン氏は言う。
住宅の警備犬として人気のあるのはジャーマンシェパード、ベルジアン・マリノア、ドーベルマン、またはそれらの混血で、個人のボディーガード犬、特別警備犬として最高額は数千万円にものぼる。基本的にはペットとして飼われるが、飼い主を守るために必要とあらば相手を攻撃する。
番犬を飼うというのは昔ながらの防犯対策ではあるが、こうした訓練を受けたプロフェッショナル犬を所有するのは富裕層にとってステイタスになっている。さらにコスト面でもメリットは多く、警備のために警察を雇って1時間400ドル払うよりも経済的だ。強盗も警備員に銃で撃たれるよりは犬に噛まれる方がマシだと思うかもしれない。