
純血種にはない個性的な魅力を持つミックス犬や雑種犬。
これから「パートナーとして迎えたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
「ミックス犬と雑種犬は同じものだ」と思われがちですが、実はその定義や特徴は異なります。
この記事では、ミックス犬と雑種犬の違いをそれぞれの性格や見た目、健康面から詳しく解説します。
新しい家族を迎える際のポイントについてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
「ミックス犬」と「雑種犬」の違い
「ミックス犬」と「雑種犬」には、どのような違いがあるのでしょうか?
ここでは、それぞれの生まれた背景や特徴について、詳しく見ていきましょう。
ミックス犬=異なる純血種同士の親を持つ犬
ミックス犬は、意図的に純血種同士をかけ合わせて生まれた犬のことを指します。
例えば、愛らしい表情のチワワと、すらりとした胴体が特徴的なミニチュア・ダックスフンドから生まれた「チワックス」や、ふわふわの毛並みが人気のマルチーズと、賢いトイ・プードルから
まれた「マルプー」などは、ミックス犬の代表格です。
純血種の両親を持つため、どんな犬が生まれるのか、ある程度予測しやすいのが大きな特徴です。
飼い主さんにとってはある程度、飼いやすさをイメージしやすいといえます。
しかし、生まれてみないとわからない部分も多く、成長とともに思いがけない変化を見せてくれることもあります。
それがミックス犬との暮らしの醍醐味ともいえるでしょう。
雑種犬=複数犬種の自然交配で生まれた犬
一方の雑種犬は、自然な形で複数の犬種が交わって生まれた犬のことを指します。
いわゆる「血統がわからない犬」であり、野良犬だったり保護施設にいる犬だったり、さまざまな背景を持っています。
そのため、どんな犬種が混ざり合っているのかを特定するのは難しく、見た目や性格も多岐にわたります。
雑種犬とは、主に動物保護施設や里親募集サイトなどで出会うことが多いです。
純血種やミックス犬とはまた違う、唯一無二の魅力を持っています。
「どのような性格に育つか」「どんな姿になるか」が予想しにくい分、一緒に過ごす中で少しずつその個性を知っていく喜びがあるといえるでしょう。
ミックス犬・雑種犬の性格と飼い方のポイント
ミックス犬と雑種犬は、それぞれ性格の傾向やその子に合わせた飼い方のポイントが異なります。
ここでは、それぞれの性格や、迎えるにあたって知っておきたいことを見ていきましょう。
ミックス犬の性格と飼い方
ミックス犬の性格は、両親となる犬種の良い部分を「いいとこ取り」したような性格になることが多いといわれています。
例えば、穏やかで優しい性格のゴールデン・レトリーバーと、とても賢いプードルから生まれたミックス犬は、両親の長所を受け継ぎ、賢く温厚な性格になることが期待できます。
しかし、これはあくまで「傾向」であって、生まれてくる子によってどちらの親の性格を強く受け継ぐかはさまざまです。
人懐っこくて社交的な子もいれば、少し臆病で慎重な子もいるかもしれません。
飼い方のポイントとしては、まず親犬となった犬種について事前に調べておくことが大切です。
例えば、活発な犬種同士のミックス犬であれば、十分な運動量を確保してあげることが必要になります。
雑種犬の性格と飼い方
雑種犬は、親の犬種がわからない場合が多いため、「どんな性格になるのか」を事前に予測することは難しいです。
「社交的で誰にでも愛想を振りまく子」「ちょっと人見知りで心を許した相手にだけ甘える子」など、その性格は千差万別。
雑種犬を家族に迎える際の最大のポイントは、その子との「相性」を大切にすることです。
多くの場合、保護団体や里親募集サイトなどで出会うことになりますが、その際には必ず事前に会いに行き、実際に触れ合ってその子の性格や自分との相性を確認しましょう。
また、保護された犬の中には、過去に何らかの辛い経験をしてきた子もいます。
少し臆病だったり、特定の音を怖がったりすることもあるため、焦らずその子のペースに合わせ、愛情を注いで接してあげましょう。
ミックス犬・雑種犬の見た目の違いと健康面の特徴
ミックス犬と雑種犬は、見た目にも違いがあります。
ここでは、それぞれの見た目の特徴と気になる健康面について見ていきましょう。
ミックス犬の見た目の特徴
ミックス犬は、両親がはっきりした純血種なので、見た目も比較的予測しやすいのが特徴です。
例えば、マルチーズとトイ・プードルのミックスである「マルプー」は、両親の良いところをバランスよく受け継ぐとされています。
毛色・毛質・体格・顔つきなど、成長するにつれてどんな姿になっていくのか想像しながら変化を見守っていくのも楽しみの一つとなるでしょう。
ペットショップやブリーダーから迎える場合は、事前に親犬の写真や動画を見せてもらうことで、その子の将来の姿をイメージできるかもしれません。
完全にどちらかの親犬にそっくりになることもあれば、両方の特徴が絶妙に混ざり合うこともあり、その個性豊かな見た目がミックス犬の大きな魅力です。
雑種犬の見た目の特徴
雑種犬は、自然な交配によって生まれた犬のため、血統を特定することが難しく、見た目も実に多様で個性に満ち溢れています。
そのため、その見た目はまさに「十犬十色」。
どんな犬種の特徴を強く受け継ぐか予測が難しく、それぞれがユニークな個性を持っています。
「小型犬の体に大型犬のような垂れ耳を持つ子」「短い足で毛並みが豊かな子」「きりっとした顔立ちにすらっとした体を持つ子」など、その見た目のバリエーションはさまざまです。
成長するにつれて、耳が立ち上がったり、毛質が変わったりと、日々新しい発見があるのも雑種犬と暮らす楽しみの一つといえるでしょう。
生まれてみないと分からないという魅力も、雑種犬が多くの人々に愛される理由です。
健康面の特徴
ミックス犬や雑種犬は、一般的に純血種よりも丈夫で病気になりにくい傾向があるといわれています。
これは、「ハイブリッドビガー(雑種強勢)」と呼ばれる現象によるものです。
多様な遺伝子を持つことで、特定の犬種に遺伝しやすい疾患のリスクを分散させることが期待できるため、純血種よりも健康面で優れている可能性があると考えられています。
ただし、これはあくまで「傾向」であり、すべてのミックス犬・雑種犬が丈夫というわけではありません。
両親が遺伝的に抱えている可能性のある疾患を、子どもが受け継ぐことも当然あり得ます。
例えば、チワワとトイ・プードルのミックスである「チワプー」は、両親の遺伝的要素から膝蓋骨脱臼に注意が必要です。
足腰への負担を和らげるために、タイルカーペットなどの滑りにくい床材を検討するなどの工夫が求められます。
どんな犬であっても、定期的な健康診断を受けたり、日々の様子をよく観察したりして、愛情をもって健康管理をすることが大切です。
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ミックス犬・雑種犬と暮らすための環境づくり
ミックス犬や雑種犬は純血種のように分かりやすい特性ばかりではないため、「どんな準備をしたらいいんだろう?」と悩んでしまうかもしれません。
ここでは、ミックス犬や雑種犬と暮らす上で、特に気をつけたい環境づくりのポイントをご紹介します。
ミックス犬・雑種犬に共通するポイント
ミックス犬と雑種犬に共通するポイントとして、まず何よりも大切なのは、愛犬にとって安全で安心できる空間を家の中に作ることです。
家の中の危険なものを片付けたり、誤飲の可能性があるものを手の届かない場所に置いたりして、安心できる環境を整えましょう。
また、健康を維持するためには、必要な運動量を確保してあげることも大切です。
散歩はもちろん、室内でのおもちゃ遊びやドッグランで自由に走り回ることも、ストレス解消や運動不足の解消に役立ちます。
自宅に庭があれば、ウッドデッキや人工芝などを活用して、安全に遊べるスペースを設けるのも良い方法です。
愛犬の体力や体調に合わせて、無理のない範囲で体を動かす機会を作ってあげましょう。
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ミックス犬と暮らす工夫
ミックス犬との暮らしでは、両親である純血種の特性を理解しておくことが、環境づくりのヒントになります。
例えば、マルチーズとトイプードルのミックスであるマルプーは、両親が持つ「抜け毛が少ない」という特性を受け継ぐことが多く、アレルギーのある方にも比較的安心な犬種とされています。
しかし、毛が絡まりやすいという特徴もあるため、定期的なブラッシングが欠かせません。
一方で、チワワとダックスフンドのミックスであるチワックスは、吠えやすい傾向や警戒心の強い一面を持っていることがあります。
無駄吠えをさせないためのしつけや、周囲の音に慣れさせる工夫をすることで、より快適な共生が可能になるでしょう。
雑種犬と暮らす工夫
雑種犬と暮らす上で最も大切なのは、その子の「個性」に寄り添うことです。
親犬の情報が分からないことが多いため、見た目や性格を決めつけずに、それぞれの個性をよく観察することが大切になります。
特に、保護犬として迎え入れた場合は、過去の経験から臆病になったり、特定の音や物に対して強い恐怖心を抱いていたりすることがあります。
そうした犬に対しては、焦らず・根気強く・愛情をもって接してあげてください。
無理に何かをさせようとするのではなく、愛犬が安心できる居場所(ケージやベッド)を用意し、慣れるまでゆっくりと見守る時間が必要です。
ミックス犬・雑種犬を迎える方法と費用
魅力たっぷりのミックス犬や雑種犬ですが、「どこで出会えるんだろう?」「費用はどのくらいかかるのかな?」といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。
ここでは、ミックス犬と雑種犬を迎え入れるための方法とその費用相場について解説していきます。
ミックス犬を迎えるには
ミックス犬は、ペットショップやブリーダーから迎え入れるのが一般的です。
ペットショップでは、生まれて間もない子犬と出会う機会も多く、実際に触れ合って相性を確かめられます。
ブリーダーから迎える場合は、両親の情報や育ってきた環境を詳しく聞けるため、安心感につながるでしょう。
費用は20万円ほどが目安となることが多く、一般的な純血種と比べると安価な傾向にありますが、親となる犬種や血統、人気の度合いによって幅があります。
ただし、ワクチン代やマイクロチップ代などが別途必要になる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
雑種犬を迎えるには
雑種犬を家族に迎えたいと考える場合、保護団体や保健所、地域の譲渡会を利用するのが最も一般的な方法です。
飼い主を失ったり、やむを得ない事情で保護された犬たちが、新しい家族との出会いを待っています。
雑種犬の費用は、ペットショップのように生体代がかかることはほとんどありません。
代わりに、これまでの健康診断やワクチン接種、不妊・去勢手術にかかった実費を「譲渡費用」として支払うことが一般的です。
金額は団体によって異なりますが、数千円から数万円程度が目安となります。
保護犬を迎える際には、犬が安心して暮らせる環境を整えることや、時間をかけて心を通わせるという心構えが大切です。
費用だけでなく、こうした命との出会いを真剣に考える機会を持つことも、雑種犬を迎える大きな意義といえるでしょう。
ミックス犬・雑種犬それぞれの魅力を理解して生涯のパートナーを見つけよう
この記事では、ミックス犬と雑種犬のそれぞれの魅力や特徴について解説しました。
ミックス犬は親犬の特性から将来の姿を想像しやすく、雑種犬は予測不能な個性豊かな魅力に溢れています。
どちらも、かけがえのないパートナーとして、毎日の暮らしを豊かにしてくれる存在です。
大切なのは、それぞれの違いや魅力を深く理解し、その子に合った迎え入れ方を検討すること。
愛犬との出会い方はさまざまですが、生涯を共にする大切な家族として、素敵なパートナーを見つけてくださいね

(マルチーズ×キャバリア/男の子)(キンカロー/男の子)