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犬は紫外線に弱い?病気・健康への影響や対策のポイントを解説


夏の暑い日が続くときは、愛犬の散歩時や留守番時に「紫外線」による影響にも気を付けなければいけません。

しかし、どんな対策をどの程度までしてあげればいいのか?紫外線は犬にとってどんな危険性があるのか?不安で心配になる飼い主さんも多いでしょう。

この記事では、認定看護師の資格を持つ筆者が「犬が紫外線から受ける影響」「犬の紫外線対策」について解説していきます。

犬が紫外線から受ける影響について



犬は人間よりも紫外線に強いと言われています。被毛で体が覆われていてむき出し状態の肌が少なく、紫外線を適度に避けられるためです。

また、適度な紫外線は犬の健康にいい影響を及ぼします。

しかし、紫外線の浴び過ぎは皮膚や目などへのダメージが大きくなるため、人間同様に良くありません。

ここでは、犬が紫外線を受けることによるメリット・デメリットを解説します。

犬が紫外線を受けるメリット

犬にとって紫外線は、皮膚表面の殺菌効果や皮膚病予防に役立ちます。

また、紫外線には「ビタミンD生成」や「幸せホルモン分泌」に役立つ働きもあります。ビタミンDはカルシウムの吸収に役立つ栄養素です。骨を丈夫にし、骨粗しょう症などの予防にも繋がります。

過度な紫外線は犬の身体にダメージを与えますが、ある程度の紫外線は犬にとって心身の健康のためにも必要です。

犬が紫外線を受けるデメリット

一方、紫外線は目と皮膚への影響が大きいため注意も必要です。適度な紫外線は犬の身体にいい影響をもたらしますが、浴びすぎるとダメージを受けて病気にも繋がります。

とくに、顔やお腹などの被毛が薄い部分には要注意です。なお、犬が紫外線を浴びすぎることによるダメージには以下のものがあります。

✔日焼け(赤み、皮膚剥け、炎症など)
✔しみ・しわ・脱毛
✔皮膚炎
✔皮膚がん
✔目の病気(白内障や角膜炎)

紫外線による影響を受けやすい犬種や身体の部位について


紫外線による影響の大きさは、犬種や身体の部位によって差があります。ここでは、紫外線による影響を受けやすい犬種や身体の部位について解説します。

紫外線の影響を受けやすい犬種

短毛・シングルコート・被毛の色が薄い犬種は、紫外線が皮膚に届きやすく影響を受けやすいと言われています。

紫外線の影響を受けやすい犬種の例は以下の通りです。

・ミニチュア・ピンシャー
・マルチーズ
・パピヨン
・プードル
・シュナウザー
・ヨークシャー・テリア

また「ヘアレスドッグ」という”被毛がない・あるいは体表の一部にしか毛が生えていない犬種”も、紫外線の影響をもろに受けやすいです。

紫外線の影響を受けやすい犬種と一緒に暮らしている方やこれから家族に迎えようと考えている方は、紫外線に十分に気を付けてあげましょう。

犬が紫外線の影響を受けやすい身体の部位

被毛が薄い・短い・無い部位は、紫外線が皮膚に届きやすく影響を大きく受けます。紫外線の影響を受けやすい身体の部位は以下の通りです。

・目や目周り
・鼻や鼻の周り
・口元
・耳
・お腹や内もも、脇

シングルコートや被毛の色が薄い犬種に限らず、どの犬種においても紫外線の影響を受けやすい部位です。

お腹や内もも、脇などが直接日光に当たることは多くありませんが、地面で紫外線が照り返されてお腹や内ももに当たることもあります。

紫外線の影響で愛犬に異変を感じたら


紫外線による代表的なダメージは以下の通りです。

・皮膚を頻繁に掻く・搔きむしる
・脱毛やフケ
・皮膚の赤み・腫れ
・ただれや潰瘍ができている
・頻尿や血尿が見られる
・抱っこや撫でられるのを痛そうにして嫌がる
・目をしょぼしょぼさせたり痒がったりする
・眼球が白っぽく濁っている

愛犬に上記の様な異変やサインを感じたら、早めに動物病院へ連れていきましょう。

犬の紫外線対策とポイント


愛犬の健康を守るためにも、できる範囲の紫外線対策はしてあげたいものです。ここでは、散歩時の紫外線対策と室内でできる紫外線対策をそれぞれ紹介します。

散歩時の紫外線対策

犬の散歩時の紫外線対策は以下の通りです。

・散歩に行く時間を工夫する
・服を着てUVカットする
・ハットやサングラスなど小物を身に着けさせる
・犬用の日焼け止めを使う

順番に解説します。

散歩に行く時間を工夫する

日差しの強い時間帯を避けるなど、散歩に行く時間を工夫することで紫外線を対策できます。また、日の差す時間から散歩時間をずらすことで「熱中症対策」にもなります。

早朝のまだ涼しく日陰の多い時間帯や、日が落ちて涼しくなった時間帯を狙って散歩に行ってあげましょう。地域にもよりますが、朝は6時台・夕方は19時以降に行くのがおすすめです。

ちなみに、1日の中で最も紫外線が強い時間帯は「10時〜15時」と言われています。この時間帯には、愛犬を外に出さない・窓際に長時間居させないなど、紫外線を避ける対策をしてあげましょう。

服を着てUVカットする

被毛の薄いお腹・内もも・脇などは、服を着させることである程度の紫外線対策ができます。「UVカット」の効果に優れた服が特におすすめです。
ただし、人間と同じように長袖やアームカバーでしっかり皮膚を覆うのは熱中症の原因にもなります。


そこでおすすめなのが「超COOL お散歩ベスト」です。
もともと接触冷感生地でできているだけでなく、水に濡らしてから着せることで「気化熱冷却」の機能も発揮できる優れものです。地面からの反射熱や紫外線避けにも役立つため、涼しさを感じながら紫外線対策にも効果が期待できます。

ハットやサングラスなど小物を身に着けさせる

紫外線は、後天性の白内障や角膜炎などの目の疾患を引き起こしたり悪化させたりする原因にもなります。紫外線による目への影響が心配な場合は、UVカットになるサングラスやゴーグルもおすすめです。

また、頭の皮膚を紫外線から守るために、ハットを被せてあげるのもいいでしょう。


そこでおすすめなのが、「キャップクリップサングラス」です。
犬用のキャップに取り付けて使用できるサングラスです。使用しているUVレンズの紫外線カット率は98%以上のため、愛犬の目を紫外線からしっかり守れます。

なお、こちらは別売りのつば付きキャップにはめて使えるサングラスです。検討の際はお気を付けください。
おすすめ商品:フラッグキャップ | ALL(全ての商品) | LIFE LIKE (life-like.co.jp)

犬用の日焼け止めを使う

服で覆いきれない耳・鼻・口元などは、犬用の日焼け止めで紫外線対策ができます。

最近ではべた付かず使いやすいタイプのものが多く、スティックタイプ・スプレータイプ・シートタイプなど、種類も豊富です。

耳・鼻・口元などの紫外線による影響が心配な方は、愛犬が嫌がらず使える日焼け止めを探してみてください。

室内での紫外線対策

犬の室内での紫外線対策は以下の通りです。

・窓周りの紫外線対策をする
・抗酸化成分をごはんに含む
・抗酸化サプリメントを使う

順番に解説します。

窓周りの紫外線対策をする

室内に居ても、紫外線は窓を通して室内に入り込んできます。愛犬がよく窓際にいる場合は、窓周りの紫外線対策をしてあげましょう。

窓周りの主な紫外線対策は以下の通りです。

・UVカットのカーテンや窓のフィルムを使う
・UVカットの窓ガラスに変える
・紫外線が強い時間帯は、窓際に愛犬が行かないよう窓周りに柵をしておく
・シェードを使う

窓周りの対策をすることで、愛犬の紫外線対策になることはもちろん、人間にとっても住みやすく省エネにもなる住環境に整えられます。

中でもおすすめなのが、窓ガラスで紫外線対策ができる「真空ガラス スペーシア」です。
ガラスとガラスの間に薄い真空層があり、高い断熱効果を発揮します。紫外線を約60%カットする機能もあるため、熱中症と紫外線どちらも対策できるのが魅力です。

また、窓ガラスを変えるのはハードルが高いという方には「スタイルシェード」もおすすめです。
今の自宅の窓に取り付けるだけで、日差しと紫外線の対策ができます。見た目もスタイリッシュなデザインのため、インテリアとしてもおすすめです。

抗酸化成分をごはんに含む

抗酸化成分は、紫外線によってダメージを受けた皮膚細胞の入れ替わりを促進させると言われています。

愛犬にあげる際は、細かくふりかけ状にして、いつものごはんにトッピングしてあげてください。なお、トッピングの分カロリーや栄養分が高くなるため、ごはんの量は少し減らすようにしましょう。

【抗酸化成分を多く含む食材】
✔緑黄色野菜(ニンジン、ブロッコリー、トマトなど)
✔植物性のオイル(オリーブオイル、アマニオイルなど)
✔魚(サーモン、イワシなど)
✔すりごま

また、抗酸化成分を多く含む「サーモン」を使ったドッグフードもおすすめです。

抗酸化サプリメントを使う

犬の抗酸化サプリメントとは、紫外線を浴びることによって体内に発生する「活性酸素(酸化物質)」を除去してくれるというサプリメントです。

犬の体内に活性酸素がどんどん蓄積すると、老化スピードを早めたり、がんの発生原因になったりすると言われています。そのため、犬が抗酸化サプリメントを取り入れることで、アンチエイジングやがん予防に役立つと言われています。

ただし、抗酸化サプリメントに頼りすぎは注意が必要です。

紫外線を受けることで発生する「活性酸素」には、デメリットがある反面、外部から入り込んできた細菌やウイルスなどの異物を排除する役割もあります。
(参考:抗酸化サプリメントの落とし穴 Pawte ペットサプリメントショップ (ahsmgn3.com)

抗酸化サプリメントを使用する際は、あくまで紫外線対策の補助として考え、用法用量を守って使うようにしましょう。初めて使う際には、動物病院やアドバイザーの方に相談するのがおすすめです。

犬の紫外線対策の注意点


犬の紫外線対策は病気や皮膚の異常を防ぐために必要ですが、注意点もあります。ここでは、犬の紫外線対策で注意したい3つのことを解説します。

過度なサマーカットは避ける

犬の被毛を夏仕様に短くするサマーカットは、夏の暑さ・熱中症対策にもなります。しかし、短すぎると紫外線の影響を大きく受けやすいため注意が必要です。

犬の被毛には、紫外線や外敵から皮膚を守る役割があります。サマーカットで被毛を短くし過ぎると、紫外線による刺激を受けやすくなり、シミ・皮膚炎・皮膚がんの原因にもなりかねません。

トリミングに行く際には過度なサマーカットに注意しましょう。

適度な紫外線は犬の健康にも必要

犬も人間も、日光から紫外線を浴びることで体内のビタミンD生成が活発になります。カルシウムの吸収を助けたり免疫を上げてくれたりする役割があるビタミンDは、犬の健康に必要です。

犬は、人間よりも体内でビタミンDを生成する機能が弱いと言われています。ビタミンDを食事からだけで摂取するのは難しいため、犬の健康のためには適度な量の紫外線は必要です。

また、ストレス軽減の役割をもつ「セロトニン」というホルモンも、日光を浴びることで分泌されやすくなります。

なにごとも「やりすぎ」は逆効果です。愛犬が心と体の健康を維持するためには、適度な紫外線も大切です。敏感になりすぎないように、ある程度の紫外線対策でおさめましょう。

愛犬が嫌がることは無理してさせない 

紫外線対策として、服やハット、サングラスなど、もしも愛犬が嫌がるようであれば無理にさせないようにしましょう。

愛犬が嫌がらず、できる範囲で紫外線対策をしてあげてください。

正しい知識で紫外線対策をして愛犬と健康に過ごす夏にしよう

犬にとって紫外線は、病気や皮膚炎の原因にもなりますが、健康にいい影響を与えるという面もあります。

紫外線によって犬にどんな影響があるのか?メリットとデメリット両方を正確に把握し、愛犬と飼い主さん共にストレスのない範囲で適切な紫外線対策をして行くことが大切です。

また、愛犬の身体の様子を日々チェックしてあげることも、紫外線から愛犬を守ることに繋がります。

今年だけじゃなく、この先何年も愛犬と共に過ごすであろう真夏の季節。ともに快適な夏を過ごしていけるよう、この記事が参考になれば幸いです。



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