ここ最近、『愛犬が引き戸を開けることを覚えてしまい困っている……』という声を耳にしました。
犬は賢い動物といわれています。
周りをよく見て真似をする。
正しくても正しくなくても学習してしまうのです。
例えば、引き戸を開けるとキッチンがある場合、犬にとって毒になりうる食材が置かれている所に行き来できるのは大変危険ですね。
また、大事な書類や物を保管している場所の引き戸を開けてしまうと、犬が中に入って物色してしまうことも考えられます。
室内をフリーで過ごしている場合、犬が引き戸を開けて逃げ出してしまったら大変です。
エアコンで室温調整をしている場合であれば、引き戸の開閉は極力避けたいでしょう。
本記事では愛犬が引き戸を開けて困っている飼い主さんへ、引き戸の種類や愛犬が引き戸を開けられないようにする方法をお伝えします。
後半には対策グッズの紹介もありますので、ぜひ最後までお読みください。
引き戸とは
引き戸とは、戸をレールや溝の上を往復させて開閉する扉のこと。
室内では襖(ふすま)や障子(しょうじ)、収納扉などに使われています。
引き戸は戸のスペースをとらず簡単に戸の開け閉めができる点が人気の理由です。
室内の間仕切りとして使用されている場合、引き戸を全開にすることで開放感が得られるのも嬉しいですね。
引き戸の種類
- 片引き戸
- 引き分け戸(両開き戸)
- 引き込み戸(戸袋引き込み)
- 引き違い戸
引き戸の種類は4つ。
4種類の引き戸について簡単に紹介します。
片引き戸
片引き戸は、戸を左右のどちらかへ壁に沿わせてスライドできる室内引き戸のこと。
スライドする戸は1枚のこともあれば、製品によっては2〜3枚が連動する戸もあります。
片引き戸には控え壁が必要で、場所によっては片引き戸を設置できない場合もあります。
引き分け戸(両開き戸)
引き分け戸は、2枚の引き戸を両サイドにスライドして開閉するタイプ。
2枚の引き戸に対して天井と床の溝やレールが1本のため、引き戸を重ねて閉じたりスライドさせることはできません。
引き込み戸(戸袋引き込み)
引き込み戸は、戸を壁のなかに収納するタイプ。
全開にすると戸が見えなくなるので、見た目がスッキリする反面、戸袋内の掃除がしにくいようです。
引き違い戸
引き違い戸は、戸が左右どちらの方向にも動くタイプ。
襖や押し入れなどでよく使用されています。
左右自由に動かせるので、ライフスタイルに合わせて使い分けも可能です。
犬が引き戸を開ける方法
- 前足を使い隙間を開ける
- 隙間にマズル(鼻)や前足を入れスペースを広げる
では、いったい犬はどうやって引き戸を開けるのでしょうか?
犬が引き戸を開けるときの動きについてお伝えします。
1.前足を使い隙間を開ける
小型犬でも大型犬でも可能な動きのひとつに、後ろ足で床に立ち前足を持ち上げるポーズがあります。
嬉しくて飼い主さんに飛びつくときに見られる動きです。
このとき、犬は前足を小刻みに前後にカリカリ(ホリホリ)動かします。
引き戸で上記の動きを繰り返すと、戸が軽ければ隙間が……。
犬にとっては、隙間ができてしまえば引き戸が開いたも同然です。
2.隙間にマズル(鼻)や前足を入れスペースを広げる
犬は隙間や穴が大好きです。
引き戸の隙間に犬のマズルを入れ込みグリグリ動かす、または隙間に前足を入れて動かします。
軽い引き戸であれば、あっという間に犬が通れるスペースができるでしょう。
ここでは、「軽い力」でスムーズに開閉ができる引き戸というのが条件になります。
【グッズで対策】引き戸を犬に開けられないようにする方法
今ある環境を大きく変えずに、素早く手軽に導入できる対策グッズを紹介します。
1.オッポ OPPO スライドロック
スライドロックは、愛犬・愛猫が、引き戸や押し入れなどを開けにくくする対策グッズです。
シリコン製で柔らかな素材も扱いやすく「引き戸」や「開き扉」で使用可能。
裏面には滑り止め加工してあるので、引き戸の隙間からズレ落ちる心配はないようです。
引き戸に設置する部分の隙間は、約7〜15㎜に対応しています。
2.スライドドアストッパー
スライドドアストッパーは、犬や猫などのペットが引き戸を開けるのを防ぐことができます。
裏面にある両面3M粘着テープのはくり紙をはがして、所定の場所に貼り付けるタイプ。
ストッパーをはがすのも比較的簡単なようです。
素材は無毒・無味、環境にやさしいABS樹脂を採用しています。
注意点として、引き戸の隙間は7㎜以下では適用できないようなので、購入を検討する際は設置場所のサイズを確認しましょう。
3.ドアストッパー スライドロック 引き戸 ストッパー
ドアストッパー スライドロック 引き戸 ストッパーは、引き戸に差し込むだけでお手軽にロック可能!
弾力性があり、引き戸を傷つけず軽量でコンパクトです。
クリアカラーで目立ちにくいデザインなので、引き戸や室内にもマッチしますね。
表面が滑りやすい引き戸では、使用できない場合があるようなので注意が必要です。
ここで紹介したグッズに共通する注意点は1つ。
愛犬の手がグッズに届いてしまうと、誤飲などの危険性が考えられるため、高い位置に設置することをおすすめします。
【リフォームで対策】発想の転換!引き戸のリフォームならAMILIEへご相談ください
対処療法的な方法として紹介した対策グッズの活用は、実は根本的な解決にはなりません。
そこで、根本療法的な方法として引き戸のリフォームで直接の原因を排除する方法をご提案!
筆者の自宅のリビングとキッチンの間には引き戸(2枚片引き)を後付けしました。
ミニチュアダックスフンドの愛犬に引き戸を開けられるか試したところ、開けられず……。
マズルが入る隙間を開けても、自力で開けることはできませんでした。
上記の理由から、引き戸を左右にスライドする際、適度な負荷(重さ)がかかれば犬の力では開かないということがわかりました。
費用がかかり持ち家などの縛りはありますが、リフォームが可能であれば愛犬の力では開けられない引き戸の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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軽く押して動く引き戸は犬でも開閉可能|しっかり対策しよう
本記事では、引き戸の種類や愛犬が引き戸を開けられないようにする方法として、対策グッズなどをお伝えしました。
飼い主さんの中で、過去に愛犬が引き戸を開けてヒヤリ!とした経験があるようでしたら、対策をおすすめします。
愛犬と飼い主さんが安心して暮らせるように、安全な環境づくりを心がけましょう。