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爪切除や断尾など、カナダでペットへの不必要な手術が禁止に


海外ではペットの見た目をよりよくするために、しっぽや耳を切断して形を整えたり、飼い主の都合のために声帯除去、爪切除といった手術を行うケースが多い。
しかし、こうした不必要な美容手術に対して批判が高まっており、カナダのケベック州では4つの美容整形手術が禁止され、いくつかの哺乳類のケアに新しい基準が設けられた。

ケベック州の獣医師団はこれまで、声帯除去、断耳、断尾、猫の断爪を推奨していたが、新しい規則では美容目的の手術を正式に禁止している。
動物の美容整形手術に反対し、長年活動してきた獣医看護師のアレクサンドラ・ヤクシッチさんにとって、この法改正は大きな一歩となった。彼女は2万1600人以上の署名を集めた請願書を2022年に州に提出した。
「すばらしい気分です。何100万頭もの動物が不必要な苦痛に耐える必要がなくなるのですから」と、ヤクシッチさんはインタビューで答えた。
ケベック州に限らず、ほかの州でもペットの美容整形手術を禁止する動きが広まっており、猫の断尾手術が認められているのはカナダでは唯一オンタリオ州のみとなっている。

専門家らは、必要性のない手術は動物を手術に伴うリスクに不当にさらし、行動上の問題を引き起こす可能性があると述べる。たとえば、犬の吠えを抑えるための声帯除去をしてしまうのは簡単だ。しかし、犬が過剰に吠える場合、おそらく不安や退屈といった問題を抱えているため、安易な手術措置は人道的とは考えられない。
また、人間でいう指先の切除に相当する抜爪術を受けた猫の3分の1近くが、行動上の問題や攻撃性を示すと獣医師は警鐘を鳴らしている。

自分の好みや都合で不必要な手術をして動物を苦しめるくらいならば、そもそもペットを飼うべきではない。当たり前のような正論が時代とともに曲げられてきたが、アニマルウェルウェアが叫ばれるいま、きちんとこの問題と向き合う必要があるだろう。

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