塔の上のラプンツェルを観たことがあるだろうか。その映画のなかで、母親に扮した魔女が塔から出たり入ったりするときはいつも、ラプンツェルに長い髪をロープ代わりに窓から垂らしてもらっていた。そんなシーンを思い起こさせるのが、ドイツのミュンヘンに住む男性とその飼い猫のミソのちょっと変わった日常だ。
アパートの2階に住む男性は外で遊ぶのが好きなミソのために手動のエレベーターを作った。ボストンバッグの取っ手にロープをくくりつけ、バッグの中にミソを入れてゆっくりと窓からバッグを地面に降ろしていく。するとミソはバッグから抜け出し、嬉しそうに散歩に出かける。
ミソは夜中外で過ごし、朝の5時か6時くらいに階下でミャーと男性を呼ぶ。男性がボストンバッグを降ろすとミソは慣れた様子でみずからバッグに入って男性に持ち上げてもらう。
実はこの猫用手動エレベーターのアイデアは、男性宅の向かいのアパートに住んでいる住民が実践しており、それを見た男性がマネをしたようだ。
それにしてもミソは夜に一体どこで何をしているのだろうか。疑問に思った男性はAirTagをつけて追跡をしてみると、ミソは工事現場にある重機に登ったりして遊んでいた。どうやらミソはショベルカーなどの重機が好きで、毎晩のように工事現場に通っていることがわかった。
たっぷり夜遊びをして、朝になると大好きな飼い主に持ち上げてもらってマイホームでくつろぐ。お互いに信頼関係ができていて、干渉し過ぎず良い距離を保っている2人。近所の人々は「ミソはミュンヘンで一番幸せな猫ね」と笑って話しているそうだ。