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アライグマ、キツネ、羊も…韓国の行き過ぎたアニマルカフェに批判の目


1998年に台湾で世界初の猫カフェがオープンして以来、ブームは国際的に広がり、2010年代初頭には韓国全土に多くのキャットカフェがオープンした。
過去10年間では、アニマルカフェが韓国で爆発的な人気を博し、犬猫だけでなくアライグマ、ヘビ、キツネ、フェレット、ミーアキャットなどの珍しい動物を扱うカフェが増えている。
グーグル検索をすると、韓国のペットカフェに関するおびただしい数の旅行ブログやユーチューブ動画、インスタグラム投稿がヒットする。
その人気にあやかり、経営に伸び悩む普通のカフェに対してアニマルカフェに切り替えて利益を確保するべきだと提案するコンサル会社もあるようだ。

ソウルに住むカン・エイソルさんは、ずっと気になっていた羊のカフェを最近訪れた。羊と戯れることで、ずっとパソコンに向かうデスクワークのストレスやイライラが解消されたと感じたようだ。
「羊は穏やかで安心しているように見える。そんな姿を見ていると、心の中の怒りが溶けていきます」と気に入った様子。しかし、動物たち自身はカフェの中で本当に安心した暮らしを送れているのだろうか。

国内外の動物愛護団体は以前からこのようなアニマルカフェのビジネスの規制強化や全面的な禁止を求めてきた。反発の高まりを受け、韓国政府は12月に新たな法律を施行し、動物園や水族館として登録されていない限り、カフェが生きた野生動物を展示することを事実上禁止し、取り締まることにした。

この法律によってアニマルカフェビジネスは撤退かと思われたが、すぐに大きな変化は期待できないと国立生態学研究所の動物園管理部部長であるチャン・ジドク氏は言う。
「これは前向きな一歩ではあるが、法律の範囲が狭いことや、自分たちの生活が危険にさらされていると主張する経営者たちの反対を考えると、ほかにもっとやるべき施策がある」という。
この法律は野生動物のみに特化しており、家畜に分類される羊や、ペットとして扱われるフェレットなどは規制の対象にはならない。また、経営者への救済策も具体的に何も提示されていないのが現実だ。

ソウルでミーアキャット・カフェを経営するク・ジョンファン氏は、法的紛争を起こすか廃業するか、それとも屋内動物園の認可を申請するか、岐路に立たされているという。また、ほかのカフェが動物たちを見捨てる可能性があることに懸念を示している。

「法律は動物カフェを禁止していますが、動物をどうするかといった代替案や解決策は示していません。政府はそのことを考えるべきだった」と彼は言い、たとえカフェが閉店してもミーアキャットを飼い続けると付け加えた。
「ミーアキャットは私の家族だから、一生飼わなければならない。私には彼らの世話をする義務があるのです」。

ここまで増えてしまったアニマルカフェビジネスの規制は、動物だけでなく多くの経営者の生活に関わるだけに一筋縄ではいかないだろう。
韓国だけでなく日本でも野生動物や家畜に触れられるカフェや施設が人気を集めている。今後日本はこの問題にどう取り組むのだろうか。私たちも考えていかなければならない問題である。

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