キリンの寝姿を見かけるのは非常にまれだと言われている。なぜならキリンの1日の平均睡眠時間はたったの2時間だからだ。
しかも野生のキリンは寝ているときも立ったままで、敵に襲われないように警戒しているから眠りも浅い。約20分ごとに起きるので、眠るというよりは木にもたれてちょっと休むだけ。そんな質の悪い睡眠で健康を保てるのだから不思議だ。
とはいえ、生まれてまもないキリンの赤ちゃんは大人のキリンよりも多くの睡眠を必要とする。カンザス州にある「タンガニーカ野生動物公園」は、園で生まれて間もないキリンの赤ちゃんがうとうと寝ている貴重な映像を公開している。
生後わずか12時間のキリンの赤ちゃんはわらの上に座り込んだまま目を閉じ、今にも眠りに落ちそうだ。しかし長い首のせいで頭はグラグラ…。首ごと後ろに倒れて頭がごつんとぶつかるとまた首をまっすぐ立てて、必死で眠気を振り払おうとする姿がなんとも健気だ。
まだ自分の首の扱いに慣れていないので痛そうなポジションで寝ているが、きっとこれからたくさん練習をして、キリンらしくスマートに寝る方法を身につけるのだろう。