SNSに投稿されたあるミドリガメの動画が、可愛くも奥深いと話題を呼んでいる。
1匹のカメが池の近くのコンクリートの上で気持ちよさそうにひなたぼっこをしていると、6、7羽のオレンジと黄色の蝶々がカメの頭に群がって離れようとしない。
カメはまるで羽の王冠をかぶったようでかわいらしいが、穏やかな日光浴タイムを邪魔されてちょっと迷惑そうに首を振っている。
蝶々といえば蜜のある花に寄っていくイメージだが、なぜカメの頭にくっついているのだろうか?
その理由が実に興味深い。蝶々はなんとカメの目から出る涙を飲んでいるのだ。カメの涙には塩分とミネラルが含まれ、蝶々にとって欠かせない栄養ドリンクになっている。海から遠く、池の水や雨水から塩分が得られにくい内陸部でこうした光景が見られるそうだ。
カメにとってもメリットがあり、蝶々に涙を吸われることで目のクリーニングができるため、互いに助け合う関係にあると言える。
蝶々と同様にミツバチも塩分を求めて、カメやワニなどの爬虫類に近づくことがあるそうだ。
私たち人間も自然のなかで泣いたり、汗だくになっているとひょっとしたら蝶が寄ってきてくれるかもしれない。