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密猟された29個のオウムの卵が空港で見つかる


今年の3月、マイアミ国際空港で台湾人の男性が29個の野生のオウムの卵を無許可で持ち込み逮捕された。
その男性はニカラグアからマイアミを経由して台湾へ戻る予定だった。しかし、マイアミ空港で乗り換える際に、持っていた手荷物から鳴き声が聴こえるのを不審に思った税関・国境警備局の職員が呼び止めたところ、カバンの中からいくつもの卵と産まれたてのオウムのひなが見つかった。

その男性は友人に頼まれて、友人が払ったお金で台湾からニカラグアへ行き、卵を引き取って台湾へ戻るつもりだった。その卵がどんな鳥のものかも知らなかったと供述している。輸送許可を得ないまま不法に動物を持ち込んだとして、その男は5月5日に20年以下の懲役を言い渡された。

しかし一番の問題はその雛と卵をどうするかだ。産まれたばかりの雛は毛のないピンク色の体をしており、空港の職員は一体何の動物かわからなかった。すぐに専門家に連絡を取り、Rare Species Conservatory Foundationという珍しい種の野生動物保護に特化した団体が駆けつけて保護した。
雛は温かいケージに保護され、卵は孵卵器に入れられてスタッフが24時間体制で世話をした。最終的に29個のうち26個の卵が孵り、24羽が生き延びて今も元気に育っている。

オウムは360種以上あり、緑の羽が美しいそのオウムがどういった種なのか保護団体もわからなかった。孵化したときの卵からDNAサンプルを採って調べたところ、中央アメリカ原産のキエリボウシインコとウロコボウシインコの掛け合わせであると判明した。両方ともおとなしい性格として人気を集めているため、しばしば密猟の対象となっている。アマゾンで生息する野生のオウムの頭数は、環境破壊と密猟によって年々減少している。

現在、保護団体は合衆国魚類野生生物局と共同で、保護したオウムたちが野生の環境に戻れるように準備を進めている。
オウムの一生は60〜70年と非常に長い。彼らの人生最初の旅は命懸けの大変なものだったが、多くの人々のサポートを得て故郷の大空へと飛び立っていってほしい。

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