
オーストラリア・メルボルンに住む3歳の女児が、ふれあい動物園を訪れたあと、非常にまれな感染症を発症した。女児は6週間にわたる入院の末、脳損傷と腎不全を患い、8月31日にこの世を去ってしまった。
「私たちは悪夢のような日々を過ごしてきました…。そして、最愛の娘を失ってしまいました」と、両親はファンドレイジングサイト「GoFundMe」のページに綴った。
「彼女は勇敢で、闘志あふれる子でした。本当に懸命に戦ってくれました。私たち家族全員で、本当に懸命に戦ったのです」
少女が発症したのは、志賀毒素産生性大腸菌(STEC)への感染によって引き起こされる、溶血性尿毒症症候群(HUS)だった。両親によると、女児は動物園内の農場で「動物を抱いたり、乗ったり、なでたりした」あとに感染した可能性が高いという。
米国疾病予防管理センター(CDC)によると、STECは動物の腸内や糞便中に存在する。汚染された食品や飲料、汚染された水、農場やふれあい動物園での動物との接触、感染者との密接な接触などを通じて、細菌が口に入ることで感染する可能性がある。
9月3日の記者会見で、ビクトリア州の副保健局長クレア・ルッカー氏は、HUSの症例は「極めてまれ」であり、今年同州で確認されたのは2件のみだと明らかにした。
共通する感染源はまだ特定されていないものの、少女が訪れた地元のふれあい動物園も保健当局による調査対象となっている。
ABCによると、ルッカー氏は、STECは多くの家畜に存在するため、予防措置を適切に講じている農場を閉鎖するだけでは、子どもや地域社会への感染リスクをなくすことはできないと説明した。
予防のためにもっとも大切なのは、動物とふれあったあとに必ず石けんと水で手をしっかり洗うことだ。
「私たちは、こうした環境についてリスク評価を徹底的に行い、適切な管理措置を講じていることを確認しています」とルッカー氏は述べた。