
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックで18日、スキーのクロスカントリー女子団体スプリントフリー予選に犬が乱入するハプニングがあった。
乱入したのはナズグルという名の2歳のオス犬で、大会関係者が飼っているチェコスロバキアン・ウルフドッグだった。
ハプニングの翌日、犬の飼い主である元オリンピックスキー選手で現在はマーケティングを担当するアリス・ヴァレスコさんがメディアに向けてコメントした。
「ありえないと思ったわ。その日の朝、出発する前にナスグルを犬小屋に入れて、扉も閉めていたから、まさかコースに乱入した犬が自分の犬だとは思えなかった」
クロスカントリーのコースの近くに住むアリスさんはその日の朝、夫のエリンコさんとともにレースに向けて出発し、犬をちゃんと小屋に閉じ込めたつもりだった。しかし犬のナスグルはどうしても2人と一緒に行きたかったらしく、小屋から逃げ出してレース会場に入ってしまったようだ。
ナスグルが会場に入ったとき、運営スタッフが見つけて選手の邪魔にならないよう保護したそうだが、それでも力ずくで逃げ出し、レースに乱入してしまった。
「本当に恥ずかしかった。捕まえた後でまた逃げ出したと聞かされたときは、『またかよ』と思ったわ」と笑って話すアリスさん。
ナスグルの奇行に戸惑う観客もいれば、救われた選手もいたようだ。
「幻覚でも見てるのかと思ったわ」と語るのは、クロアチアのスキー選手テナ・ハジッチ。ゴール直前で犬と遭遇した彼女は「どう対応すべきかわからなかった。襲ってくるかもしれないし、噛まれるかもしれないから」と振り返る。
最下位でフィニッシュしたギリシャ人スキー選手コンスタンティナ・ハラランピドゥは「面白かったわ。レースがうまくいかなかったから、そのことを忘れさせてくれたの。彼のおかげで今や有名人になったんだから、感謝しなきゃね」と語った。
動画を見返すと、乱入したナスグルは彼なりにレースの選手に気を遣い、フィニッシュを邪魔することなくカメラの前に立ってレースを盛り上げていたように見える。
主催者に謝罪したアリスさんだが、主催者側は深刻な事故にならず、微笑ましいニュースで終わったのでほっとしていたようだ。